対南“異次元外交”の開幕…レーダー照射事件に新疑惑

沿岸の北漁船を見逃す一方、日本海の北木造船は的確に捕捉した…レーダー照射事件の矛盾が再浮上する中、輸出規定見直しに南鮮が震撼。これは日南関係“正常化”に向けての大きな一歩だ。
韓国では日本製品のボイコットを呼び掛ける動きが出ている。提供写真。写真はソウルで撮影(2019年 ロイター).jpg

「確認した所、関連内容を日本側へ通知したことはない」

南鮮国防部も参謀本部も「事実無根」と否定した。フェイクニュースと断じたのは4月22日に読売新聞がスクープしたレーダー照射事件に関する記事。しかし、否定した直後に一転、事実と認める。

「軍事的措置と基調について日本側に説明したことがあった」

見苦しい対応が、国防部の迷走ぶりを物語っている。読売のスクープ記事は、日南関係を根底から覆すショッキングな内容だった。我が国を仮想敵国、自衛隊を敵軍と見做す宣言に等しい。
▽射撃管制レーダーを向ける南鮮駆逐艦12月(海自)
表紙候補げと大王.png
「韓国海軍艦艇から3海里(約5・5km)以内に入った軍用機には射撃用の『火器管制レーダー』の照射を警告する」(4月22日付け読売)

レーダー事件を受けて南鮮軍が改訂した運用指針である。南鮮側はソウル日本大使館の駐在武官を呼び、新指針を通告したという。時期は南鮮国防部が「強力な対応」を打ち出した1月23日頃だ。
▽会見する合同参謀本部幹部1月23日(東亜日報)
記者会見する韓国軍合同参謀本部の作戦本部長(23日、ソウル、東亜日報提供).jpg
「報道内容は正しい。その通りだ。許しがたいことに韓国が一方的に通告してきた。でも、こちらは絶対に認めない」

防衛省幹部は、そう憤る。報道内容の確度を検める以前に、南鮮国防部が事実を認めている。海自機が3海里以内に入った瞬間、南鮮艦艇に攻撃動作の第1段階を実行すると言うのである。

2014年に合意したCUES(海上衝突回避規範)のコアが、射撃管制レーダーの運用だ。国際海事機関が定めた衝突予防規則は、砲塔や魚雷発射管等の運用に限定され、新種の兵装に対応できていなかった。
▽照射を確認するP3-Cの通信(海自)
アンテナ確認した.png
あくまでもCUESは規範で、違反への罰則もない。しかし、南鮮が宣言した射撃管制レーダーの照射警告は、国際間のマナーを自ら破り、CUES合意を真っ向から否定するものだ。

この南鮮軍の重大な方向転換については読売が言及を続けている程度で、反日メディアは完全無視を貫く。よほど都合が悪いのか、対南禁輸措置でも、意図的にレーダー事件は“抹殺”されている。

【遥か日本海ではスピード“発見”】

「いかなる場合でも許されない重大な過誤だ。初期の状況を安易に判断し、正確な説明が行われなかった」

南鮮国防部長の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)は、深々と頭を下げた。約2週間ぶり、2回目も謝罪だ。勿論、レーダー事件に関するものではないが「初期の状況を安易に」といった言い訳は参考になる。
▽謝罪する南鮮国防部長7月3日(ハンギョレ)
ハンギョレ73チョン・ギョンドゥ国防部長官が3日、政府ソウル庁舎で.jpg
6月15日、南鮮北東部の港に北朝鮮の木造漁船が入港する事件が発生した。南鮮海軍や海洋警察の“監視網”をすりぬけ、沿岸監視レーダーにも捕捉されず、悠々と漁港に入ってきたのだ。

南鮮軍は当初、沖合で漂流中の北漁船を接収したと説明したが、真っ赤な嘘だった。漁船は自力航行で入港し、乗組員が上陸したうえ住民と接触していたことも発覚する。
▽入港した北漁船の検査6月15日(FNN)
6月15日 韓国江原道「三陟港」で発見された北朝鮮漁船.png
南鮮野党は軍と青瓦台が事件の隠蔽を図ったとして批判。嘘に嘘を重ねた南鮮国防部が繰り返し謝罪する騒ぎになった。隠蔽疑惑ではなく、明らかな事実隠しと歪曲のコンボである。

「漁船の南下でなく武装兵士の侵入だったなら、どんなことが起こっていただろうか」(6月20日付け東亜日報)

南鮮メディアも海上警戒の穴を嘆くが、昨年12月に遥か日本海で起きたケースと比較することはない。しかし、今回の北漁船入港で、いかにレーダー事件が異様で異質だったか浮き彫りになった。
▽3日間感知されなかった北漁船(聯合)
15日、三陟港に着いた漁船(KBS提供聯合ニュース).png
北の木造船はNLL(北方限界線)を突破した後、3日を要して6月15日に江原道・三陟港に入港した。NLLからの距離は直線で約130kmだが、沿岸を航行していた模様だ。

一方、レーダー照射事件が起きたポイントは、大和堆付近と想定すれば、南鮮沿岸から600km以上も離れていた。日本海のほぼ中央、目標物が殆んどない大海原の真ん中である。
▽日本海中央で捕捉された北木造船12月(海自)
スクリーンショット 2019-01-22 14.19.39.png南鮮海軍も海洋警察も沿岸を航行する漁船を発見できなかった。一方、我が国のEEZ内に入り込んだ北木造船は的確に捕捉し、救難艦に加え駆逐艦まで出動させ“救助活動”を行う…

あの木造船は、南鮮が総力を上げてコンタクトしなければならない特殊な船だったのだ。そして、コンタクトの現場を海自には絶対見られたくなかった。未だに南鮮側が嘘を重ねる理由も透けて見える。

【消えた特定品目の最終到着地】

「経産省のHPを見て頂くとホワイト国のリストがあって、そこに大韓民国が入っています。これをまず外してくださいと」

自民党の青山繁晴参院議員は2月、対南制裁のひとつとして、輸出手続き上の優遇措置を受けるホワイト国からの南鮮除外を提案していた。これはレーダー事件に関する我が国の対抗案だった。

「さらに今年に入ってこれまで両国間で積み重ねてきた友好協力関係に反する韓国側の否定的な動きが相次ぎ…」
▽会見する世耕経産相7月2日(FNN)
FNN72会見する世耕経産相.jpeg
“対南制裁”発動の経緯について世耕経産相は、そう説明する。この「今年に入ってからの否定的な動き」に、南鮮国防部が改訂した射撃管制レーダーの運用指針も含まれる。

前述した通り、読売以外の大手メディアは南鮮側の“敵軍宣言”を報じていない。誘導する形で大法院判決に結び付けて「司法判断に対する報復」の図式を創作するが、本質から離れるばかりだ。
▽移動されるニセ徴用工像4月(時事)
時事412日本総領事館近くの公園脇の歩道から撤去される徴用工像=12日、韓国・釜山(関係者提供)のコピー.jpg
ニセ徴用工判決にまつわる日系企業の資産強奪問題は、請求権協定に基づく第3国プロセスに移行した。最終手段のICJ共同付託は絶望的だが、第3国の指名期限は7月18日で、なおも過程である。

「経済産業省は、外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づく輸出管理を適切に実施する観点から、大韓民国向けの輸出について厳格な制度の運用を行います」

7月1日に経産省が発表した“対南輸出通常化”は、輸出管理上のカテゴリー見直し、フッ化水素など特定3品目の包括輸出許可取り消しの2本柱。ホワイト国除外はカテゴリー見直しに当たる。
▽欧米先進国を軸にするホワイト国(FNN)
スクリーンショット 2019-07-06 23.40.08.png
世耕経産相は、キャッチオール規制に絡む問題が頻発し、最近になって特定品目に関わる不適切事案が発生したと明かす。これが安全保障上の懸念に直結すると言うのだから穏やかではない。

「ある時期、今回のフッ素関連の物品に大量発注が急遽入って、その後、韓国側の企業で行方が分からなくなった。行き先は“北”だ」
▽与党幹部による匿名告発(FNN)
スクリーンショット 2019-07-05 21.29.36.png
与党幹部は匿名で、そう話す。個別許可に変わったフッ化水素は、化学兵器の製造に用いられる他、ウランの精製過程でも必要となる。ただ、北の核兵器に転用された可能性については疑問だ。

「韓国の最終需要者に届いているのか、民生用の用途以外や第3者に渡っていないか、綿密に管理する」
▽北朝鮮・寧辺の核施設’08年(CNN)
CNN北朝鮮・寧辺の核施設2008年.jpg
経産省は「最終需要者」を問題視するが、第3者が北朝鮮だった場合は、裏を取ることは困難だ。譲渡先不明、闇に消えたといった曖昧な理由で省庁が許認可の変更に踏み切ることはない。

行き先は、北ではなくイランではないのか。その場合、裏取りどころか物的証拠をイスラエル当局が確保していると考えられる。元からWTOの事務員風情が口を挟める案件ではないのだ。

【晴れて迎える日南関係“正常化”】

「不合理で常識に反する報復だ」

南鮮外交部長の康京和は7月3日、議会答弁で吠えて見たものの、悪あがきにもならなかった。青瓦台も「報復」と決め付けて発狂するが、効果的な対抗策は提示できず、沈黙する。
▽答弁で悪態つく康京和7月3日(聯合)
連合73康京和(カン・ギョンファ).png
7月5日には、かつて日本大使館があったソウル市内の工事現場近くに反日団体が集合。更地に向かって日本製品の不買を呼び掛けたが、盛り上がりに欠く。

日南の反日メディアは、関係悪化を懸念する素振りを見せつつ“報復合戦”に期待を滲ませる。しかし、規制に伴う影響が見通せず、抽象的かつ感情的な言い回しに終始。核心を暈している。
▽更地に向かって絶叫する南鮮人集団7月5日(AP)
アピ74抗議.jpg
南鮮政府や現地メディアの動揺は、我が国が戦後初めて南鮮に対し、制裁とも受け取れる対抗措置を打ち出したことに起因する。ホワイト国除外も特定品目の輸出ルール変更も特別待遇前の姿に戻るだけだ。

牙を剥いたと形容するのは、やや恥ずかしい。それでも南鮮社会をパニックに陥れるには充分だった。恫喝と脅迫といった唯一無二の対日外交スタイルが通用しなくなったと漸く気付いた…
▽パリで行われた日南外相会談5月(聯合)
5月23日パリの日南外相会談(聯合).jpg
「日本側がいつも丸く収めようということだけに腐心し、問題の本質を見究めないで両国間のトラブルの原因を徹底的に解明せず、ただただ誤魔化してきたわけである」(西村幸祐さん著『韓国のトリセツ』)

持論ではあるが、戦後の日南外交を取り仕切っていたのは黒幕の中の黒幕こと児玉誉士夫だった。基本条約の交渉に際しても、朴正煕の使いは霞が関をスルーし、児玉邸に足繁く通った。

ロッキード事件で児玉が影響力を失った後、外務省は主導権を取り戻した。だが、教科書誤報騒動を発端にした南鮮側の恫喝に押され、悪名高い「近隣条項」を受け入れるという大失態を犯す。
▽昭和の黒幕・児玉誉士夫(file)
児玉誉士夫資料.jpg
参照:H24年8月29日エントリ『黒幕が仕切った“日韓外交”…外務省が挑む未体験ゾーン』

平謝り、土下座外交の始まりだ。以来、我が国は穏便な対処、なし崩し的和解を基本にし、南鮮を増長させた。その結果が捏造慰安婦騒動や大統領らの竹島上陸であり、現在の“反日3点セット”である。
▽島根県に不法入国した文在寅’16年(共同)
16年7月島根県の竹島を訪れた韓国最大野党「共に民主党」の文在寅前代表(右)(聯合=共同).jpg
輸出ルールの変更措置で、日南関係は未知の領域に足を踏み入れた。だが我が国にとっては、通常の国家として南鮮を取り扱えば良い。異常な特別待遇が終わり、正常化しただけだ。

対して南鮮サイドは、すべて初のケースとして対処せざる得ない。文在寅率いる素人集団が手探りで急場を凌ぎ、何処まで虚勢を張り続けるか…頭ごなしに怒鳴り、脅し倒す手口はもう通じない。



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参照:
□経産省HP7月1日『大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて』
□経産省HP7月2日『世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要』

参考記事:
□日経ビジネス7月3日『誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」』
□JB Press7月3日『「まさか!」の措置に衝撃受ける韓国の半導体業界』
□FNN7月5日『軍事転用可能な物品が韓国から“北朝鮮”に!? 韓国への輸出管理強化の背景とは』
□聯合ニュース7月3日『日本に輸出規制の撤回要求 「不合理で常識に反する報復措置」=韓国外相』
□ニッポン放送2月6日『レーダー照射問題~青山繁晴議員が外交部会で提案した2つのこと』

□読売新聞4月23日『韓国軍、照射は「衝突防ぐ措置」…日本側に説明』
□ZAKZAK4月23日『自衛隊標的か?韓国海軍が“異常指針” 艦艇に近付けばレーダー照射で警告 識者「軍事常識からして『正気の沙汰』ではない」』
□朝鮮日報(聯合)4月22日『接近する自衛隊機への対応指針「日本に通知したことない」=韓国当局
□読売新聞6月2日『日韓防衛相が非公式会談、レーダー照射なお溝』

□日経新聞6月20日『韓国軍、北朝鮮船の接岸見落とす 国防相が謝罪』
□中央日報6月20日『警戒の失敗をもみ消しか…北朝鮮木造船「誤報」まで放置した韓国軍』
□時事通信7月3日『韓国国防相「軍の警戒失敗」=北朝鮮漁船侵入で謝罪』
□ZAKZAK7月3日『文大統領の“真っ赤な”ウソ?から生まれた韓国軍の迷走』

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