中共軍を率いる将軍は誰か…実体が見ない闇の軍隊
日米の防衛トップらが参集したアジア安保会議。中共が送り込んだのは少将クラス…シナを支配する巨大な軍を率いるのは誰なのか。闇に包まれた組織図こそ中共軍の不透明さを物語る。
防衛面で我が国の最大の仮想敵国は無論、中共だ。しかし、いったい日本人の何人が中共軍のトップの顔と名前を知っているのか?
米国の国防長官は前職のラムズフェルドのように各国から批判の矢面となり、良くも悪くも知名度は抜群だろう。ところが、中共軍(人民弾圧軍)を司る首魁の認知度は余りにも低い。
その事実がストレートに中共軍の不透明性を物語っている…
▽アジア安全保障会議(AP)
6月1日からシンガポールで始まった「アジア安全保障会議」が3日に閉幕した。
アジア安全保障会議は、太平洋・アジア地域を始め欧州など20ヵ国以上の国防相、軍首脳らが集結。アジア地域の軍事情勢を討議する大規模な国際会合だ。
IISS(英国国際戦略研究所)が主催する会議で、今回で第6回目を迎える。日本からは久間防衛相らが出席し、日米豪防衛首脳会談が開催された他、日印防衛相会談など2国間対話も行なわれた。
6月2日に開かれた日印会談では、久間防衛相とインドのアントニー国防相が密接な協力を謳い、海上安全保障での協力で一致。久間防衛相は、その際、こう語っていた。
「日本は中東に石油を依存しており、(中間に位置する)インドが果たす役割は大きい」
▽久間防衛相とアントニー印国防相(AP)
また初めてとなる日米豪3ヵ国防衛首脳会談では、主に北朝鮮問題が主要テーマとして取り上げられた模様で、北の核関連技術や軍事物資の拡散防止などで連携を強化する方針が示された。
▽日米豪防衛首脳会談(AP)
しかし、アジア地域で最も大きな不安定要因となっているのは中共だ。中共は、このアジア安全保障会議で、どのような表情を見せたのか…
【MDシステムで日支が応酬の一幕】
『朝日新聞』や『日経新聞」など中共の代弁新聞は、こうした国際会議についても相変わらずミスリードに懸命だ。
例えば朝日新聞は6月4日付けで『ミサイル防衛、米「中国標的とせず」』と題した記事を掲げ、中共はMDシステムの対象外とする米国ゲーツ国防長官の発言を喜んで伝えている。ゲーツ長官は記者会見で現状のMDについて、こう語ったという。
「弾道ミサイルを獲得しようとする『ならず者国家』やテロ集団が対象だ。その能力は、ロシアや中国のミサイルが万が一発射された場合のような、大規模な脅威に対抗できるようには設計されていない」
▽ゲーツ米国防長官(AP)
昨年の同会議でラムズフェルドは中共脅威論を捲し立てたが、ゲーツ長官は、ややトーンを抑制したようだ。しかし、上記の発言では中共のミサイルを「大規模な脅威」と、さりげなく言い切っている。
中共軍の1000基を超すミサイル群が、アジアに不安な影を落としているのは事実だ。
それでも日経新聞などは「軍の透明性はあらゆる面で改善している」と強弁した中共軍の章沁生副総参謀長(少将)の声だけを一方的に伝えるなど偏った報道に必死だ。
今回のアジア安全保障会議では、日支が直接言い争うシーンもあった。
▽演説する久間防衛相6月2日(AP)
6月2日「核の挑戦」と題したミッションで、久間防衛相が北朝鮮の核拡散に触れてMDへの取り組みを説明した際、会場にいた章沁生が立ち上がって日米のMDを批判、応酬する一幕も見られた。
中共軍がMDシステムに対して過敏になっていることは明らかだ。果たして朝日新聞が言うように、ペンタゴンでは中共脅威論が薄まっているのか?
【痛烈だった米国防総省の年次報告】
5月25日、ペンタゴンは中共の軍事力に関する年次報告書を公表。その内容は、中共のIRBM(中距離弾道ミサイル)開発などに強い懸念を示すものだった。
▽米国防総省年次報告書(FNN)
年次報告書が多くのページを割いて解析したのは、台湾有事に関する中台の軍事バランスの変化だ。中でも台湾海峡を睨んだミサイル配備の増強にはハッキリと警戒感を示している。
「台湾を射程に入れる短距離ミサイルが年間100基増加し、すでに900基に到達」
懸念されるのは、中共軍が台湾本土に狙いを定めたM9、M11などミサイルの急激な配備増強だ。特に固体燃料を使用した改良型M11は、レンジも従来型より大幅に延び、400キロを超している。
▽シナ南部の航空戦力拠点(ANN)
台湾侵攻の前線基地となる江西省石崗エリアには、可動式発射台16基を約100基のM11ミサイルが既に実戦配備されていると分析。中台間の軍事バランスに関して、中共軍の優勢が広がっていると結ぶ。
更に、年次報告書は中共軍が1月に行なったASAT(衛星攻撃兵器)の破壊実験について痛烈に非難している。
「宇宙空間を利用するすべての国の利益に対する脅威」「破片を宇宙空間にまき散らし各国の有人飛行を危険に晒した」
大量のスペース・デブリで宇宙の環境をも破壊した衛星破壊実験は、米国のみならず、各国に強い衝撃を与え、中共軍の異常性を如実に示す実例となっている。
またペンタゴン・リポートで参考数値として度々引用されるのが中共の軍事費の実像だ。中共当局が3月に発表した数値は約18%増だった。
▽中共軍兵士(AFP)
しかし年次報告書では、中共軍事費は公表の2倍から3倍多いとしている。最大の想定数値では1250億ドル、日本円で15兆円規模。これは我が国の防衛費の3倍を軽く超す額である。
膨大な軍事費は中共軍の不透明性を如実に物語る一例に過ぎない。中共軍ほど“隠された軍隊”は、他に類例がないのだ。
【中共国防相は実権なしの傀儡】
中共政府の国防相の名前と顔が一致する日本国民は少ないだろう。殆ど知られていないのが実状だ。
現在の中共国防相は、曹剛川(そう・ごうせん)である。一般の民主国家ならば曹剛川は、久間大臣やゲーツ長官と同様の国防最高責任者だが、一党独裁の軍事国家では状況が大きく異なる。
▽国防相・曹剛川(ウィキペディアより)
曹剛川など数多の老将軍たちに比べれば微力な存在だ。国務委員に国防相が設置されているが、ダミー以外の何物でもない。中共軍は、国務院国防部とは指揮命令系統で何ら関係のない独立組織だ。
また中共国防相は、共産党の中央軍事委員会でも副主席のイスが与えられているが、それも名目上であり、権限は持っていない。フィギアヘッド(傀儡)である。
シンガポールで開かれたアジア安全保障会議で、中共軍を代表していた章沁生も肩章は少将だ。しかし、章沁生は中央軍事委のメンバーですらない。軍を代表する人物でも何でもないのだ。
▽アジア安保会議の章沁生(AP)
『朝日新聞』は軍の最高級幹部と表現して持ち上げているが、老人支配の中共軍の中で、章沁生などは、まだまだ若造だろう。実質的なトップが誰なのか党員ですらハッキリと分かっていなのが現状だ。
恐ろしく不透明な軍隊である。
【党と軍…シナを支配する両輪】
我が国の反日メディアや一部の老害サヨクは、防衛庁が省に昇格しただけで「シビリアン・コントロールが脅かされる」などと主張していた。その一方で完全に軍閥に支配された中共軍については無視するのがマナーらいしい。
いつまで、そんな妄言が通じると思っているのか…
中共軍の実質トップと見なされているのは、総参謀長の梁光烈(りょう・こうれつ)だ。中央軍事委では主席・副主席の下にランクされるが、実質的に統帥権を握る人物とされる。
▽総参謀長・梁光烈(新華網)
この梁光烈がシナ大陸の“影の支配者”であれば、まだ判り易いが、実際のドンが誰なのか、断定できる材料は余りにも乏しい。ただ、1人のストロングな軍人によって支配されていないことは確実だ。
中共軍は複数の軍区によって編成されている。東北部の瀋陽軍区から北京軍区、西部の成都軍区など七大軍区だ。各軍区には、それぞれの隠れボスが居ると指摘されているが、その顔は容易に見えて来ない。
▽七大軍区(ウィキペディアより)
以前は国共内戦で武勲を立てた著名な老将軍がいたが、世代交代が進んだ今は、いよいよボスの正体が見え難くなっている。
しかし、北京の中共エリート政治家が、各軍区のボス格から激しいプレッシャーを受け、影響を受けて政治活動を行っているのは確かだろう。
一部の専門家は、党中央の権力争いに勝利するには、出身地や関係の深い軍区の中共軍に支持されなければ、出世は望めないと指摘する。軍閥は党エリートの支持母体であり、同時に圧力団体であるとも言う。
▽中共軍兵士(AFP)
党内の政争をそのまま軍閥のヘゲモニー争いとする見方は、やや実像とかけ離れているようにも思える。それでも、失脚したトウ小平が広州軍閥に庇護され、軍閥をバックに権力中枢に返り咲いたエピソードなどは有名だ。
シナでは今も伝統的な軍閥支配が続いている…と断定する主張も根強い。
【顔のない軍支配者が暴走する】
6月4日、香港の中心部のビクトリア公園では恒例のキャンドル集会が開かれた。第二次天安門事件で犠牲となった学生らを追悼するセレモニーだ。あの89年の惨劇から18年が経った。
▽6月4日香港ビクトリア公園(ロイター)
事件が民主化運動の弾圧であることは間違いないが、その一方で、軍事クーデター的な色合いが濃かったと見る識者もいる。
いずれも北京軍区に属する三八軍と二七軍の対立…
天安門広場を占拠した学生らに対し、李鵬は三八軍に戒厳命令を下したが行動に移らなかった。三八軍は林彪が率いた第四野戦軍の系列だ。そこで李鵬と楊尚昆は二七軍に突入を命令し、流血の事態に至る。
▽公園に置かれた追悼の花輪(AP)
今でも実態は不明だが、李鵬ら党幹部の命令を無視した軍勢力があったと囁かれるされる点は、象徴的だ。党エリートさえも足蹴にする軍閥のボスが存在する…
それは今後の中共軍の動向を見据えるうえでも重要だ。
胡錦濤は軍を掌握し切れていないとも指摘されている。革命第三世代に入りつつある中共指導層には軍事的な経験が決定的に欠けている。ペンタゴンの年次報告書は、それが逆に「計算ミス」を生む可能性があるとも論評する。
▽軍を前に演説する胡錦濤
「計算ミス」とは何か?
それは暴走の可能性ではないか。
シナ市場に下心のある識者は、沿岸部の摩天楼を指して、繁栄するシナが軍事的冒険に乗り出すような愚かなマネはしないと説く。果たして、そうか?
経済の繁栄は一方で軍人の地位を薄める効果もある。ビジネス利権で笑いが止まらない軍幹部も多いが、軍の権力と権威を守る為なら躊躇わず矛を構えるだろう。
▽中共軍兵士(AFP)
中共は民主国家とは別の権力構造に支えられている。経済発展など意に介さず、台湾に襲いかかることは別段、異常な論理ではない。絶対的な軍事的優位を確認すれば、物理的な行動をセットする。
問題なのは、中共軍の配備実態や最新戦力、組織図が全て曇りガラスの向う側にあることだ。
中共軍の不透明性は、そのまま東アジア地域の未来の不透明さを映し出している。
〆
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参考記事:
イザ6月2日『初の日米豪防相会談 連携強化と情報共有を確認』
イザ6月2日 北の核・ミサイル非難 アジア安保会議で防衛相
CNN5月26日『中国、世界規模での戦略で軍備強化と、米国防総省』
四国新聞6月2日『ミサイル防衛で応酬/「平和損なう」と中国』
朝日新聞6月2日『中国軍の最高級幹部がMDへの懸念表明 アジア安保会議』
日経新聞6月2日『中国軍幹部、脅威論に反論・アジア安保会議』
防衛面で我が国の最大の仮想敵国は無論、中共だ。しかし、いったい日本人の何人が中共軍のトップの顔と名前を知っているのか?
米国の国防長官は前職のラムズフェルドのように各国から批判の矢面となり、良くも悪くも知名度は抜群だろう。ところが、中共軍(人民弾圧軍)を司る首魁の認知度は余りにも低い。
その事実がストレートに中共軍の不透明性を物語っている…
▽アジア安全保障会議(AP)
6月1日からシンガポールで始まった「アジア安全保障会議」が3日に閉幕した。
アジア安全保障会議は、太平洋・アジア地域を始め欧州など20ヵ国以上の国防相、軍首脳らが集結。アジア地域の軍事情勢を討議する大規模な国際会合だ。
IISS(英国国際戦略研究所)が主催する会議で、今回で第6回目を迎える。日本からは久間防衛相らが出席し、日米豪防衛首脳会談が開催された他、日印防衛相会談など2国間対話も行なわれた。
6月2日に開かれた日印会談では、久間防衛相とインドのアントニー国防相が密接な協力を謳い、海上安全保障での協力で一致。久間防衛相は、その際、こう語っていた。
「日本は中東に石油を依存しており、(中間に位置する)インドが果たす役割は大きい」
▽久間防衛相とアントニー印国防相(AP)
また初めてとなる日米豪3ヵ国防衛首脳会談では、主に北朝鮮問題が主要テーマとして取り上げられた模様で、北の核関連技術や軍事物資の拡散防止などで連携を強化する方針が示された。
▽日米豪防衛首脳会談(AP)
しかし、アジア地域で最も大きな不安定要因となっているのは中共だ。中共は、このアジア安全保障会議で、どのような表情を見せたのか…
【MDシステムで日支が応酬の一幕】
『朝日新聞』や『日経新聞」など中共の代弁新聞は、こうした国際会議についても相変わらずミスリードに懸命だ。
例えば朝日新聞は6月4日付けで『ミサイル防衛、米「中国標的とせず」』と題した記事を掲げ、中共はMDシステムの対象外とする米国ゲーツ国防長官の発言を喜んで伝えている。ゲーツ長官は記者会見で現状のMDについて、こう語ったという。
「弾道ミサイルを獲得しようとする『ならず者国家』やテロ集団が対象だ。その能力は、ロシアや中国のミサイルが万が一発射された場合のような、大規模な脅威に対抗できるようには設計されていない」
▽ゲーツ米国防長官(AP)
昨年の同会議でラムズフェルドは中共脅威論を捲し立てたが、ゲーツ長官は、ややトーンを抑制したようだ。しかし、上記の発言では中共のミサイルを「大規模な脅威」と、さりげなく言い切っている。
中共軍の1000基を超すミサイル群が、アジアに不安な影を落としているのは事実だ。
それでも日経新聞などは「軍の透明性はあらゆる面で改善している」と強弁した中共軍の章沁生副総参謀長(少将)の声だけを一方的に伝えるなど偏った報道に必死だ。
今回のアジア安全保障会議では、日支が直接言い争うシーンもあった。
▽演説する久間防衛相6月2日(AP)
6月2日「核の挑戦」と題したミッションで、久間防衛相が北朝鮮の核拡散に触れてMDへの取り組みを説明した際、会場にいた章沁生が立ち上がって日米のMDを批判、応酬する一幕も見られた。
中共軍がMDシステムに対して過敏になっていることは明らかだ。果たして朝日新聞が言うように、ペンタゴンでは中共脅威論が薄まっているのか?
【痛烈だった米国防総省の年次報告】
5月25日、ペンタゴンは中共の軍事力に関する年次報告書を公表。その内容は、中共のIRBM(中距離弾道ミサイル)開発などに強い懸念を示すものだった。
▽米国防総省年次報告書(FNN)
年次報告書が多くのページを割いて解析したのは、台湾有事に関する中台の軍事バランスの変化だ。中でも台湾海峡を睨んだミサイル配備の増強にはハッキリと警戒感を示している。
「台湾を射程に入れる短距離ミサイルが年間100基増加し、すでに900基に到達」
懸念されるのは、中共軍が台湾本土に狙いを定めたM9、M11などミサイルの急激な配備増強だ。特に固体燃料を使用した改良型M11は、レンジも従来型より大幅に延び、400キロを超している。
▽シナ南部の航空戦力拠点(ANN)
台湾侵攻の前線基地となる江西省石崗エリアには、可動式発射台16基を約100基のM11ミサイルが既に実戦配備されていると分析。中台間の軍事バランスに関して、中共軍の優勢が広がっていると結ぶ。
更に、年次報告書は中共軍が1月に行なったASAT(衛星攻撃兵器)の破壊実験について痛烈に非難している。
「宇宙空間を利用するすべての国の利益に対する脅威」「破片を宇宙空間にまき散らし各国の有人飛行を危険に晒した」
大量のスペース・デブリで宇宙の環境をも破壊した衛星破壊実験は、米国のみならず、各国に強い衝撃を与え、中共軍の異常性を如実に示す実例となっている。
またペンタゴン・リポートで参考数値として度々引用されるのが中共の軍事費の実像だ。中共当局が3月に発表した数値は約18%増だった。
▽中共軍兵士(AFP)
しかし年次報告書では、中共軍事費は公表の2倍から3倍多いとしている。最大の想定数値では1250億ドル、日本円で15兆円規模。これは我が国の防衛費の3倍を軽く超す額である。
膨大な軍事費は中共軍の不透明性を如実に物語る一例に過ぎない。中共軍ほど“隠された軍隊”は、他に類例がないのだ。
【中共国防相は実権なしの傀儡】
中共政府の国防相の名前と顔が一致する日本国民は少ないだろう。殆ど知られていないのが実状だ。
現在の中共国防相は、曹剛川(そう・ごうせん)である。一般の民主国家ならば曹剛川は、久間大臣やゲーツ長官と同様の国防最高責任者だが、一党独裁の軍事国家では状況が大きく異なる。
▽国防相・曹剛川(ウィキペディアより)
曹剛川など数多の老将軍たちに比べれば微力な存在だ。国務委員に国防相が設置されているが、ダミー以外の何物でもない。中共軍は、国務院国防部とは指揮命令系統で何ら関係のない独立組織だ。
また中共国防相は、共産党の中央軍事委員会でも副主席のイスが与えられているが、それも名目上であり、権限は持っていない。フィギアヘッド(傀儡)である。
シンガポールで開かれたアジア安全保障会議で、中共軍を代表していた章沁生も肩章は少将だ。しかし、章沁生は中央軍事委のメンバーですらない。軍を代表する人物でも何でもないのだ。
▽アジア安保会議の章沁生(AP)
『朝日新聞』は軍の最高級幹部と表現して持ち上げているが、老人支配の中共軍の中で、章沁生などは、まだまだ若造だろう。実質的なトップが誰なのか党員ですらハッキリと分かっていなのが現状だ。
恐ろしく不透明な軍隊である。
【党と軍…シナを支配する両輪】
我が国の反日メディアや一部の老害サヨクは、防衛庁が省に昇格しただけで「シビリアン・コントロールが脅かされる」などと主張していた。その一方で完全に軍閥に支配された中共軍については無視するのがマナーらいしい。
いつまで、そんな妄言が通じると思っているのか…
中共軍の実質トップと見なされているのは、総参謀長の梁光烈(りょう・こうれつ)だ。中央軍事委では主席・副主席の下にランクされるが、実質的に統帥権を握る人物とされる。
▽総参謀長・梁光烈(新華網)
この梁光烈がシナ大陸の“影の支配者”であれば、まだ判り易いが、実際のドンが誰なのか、断定できる材料は余りにも乏しい。ただ、1人のストロングな軍人によって支配されていないことは確実だ。
中共軍は複数の軍区によって編成されている。東北部の瀋陽軍区から北京軍区、西部の成都軍区など七大軍区だ。各軍区には、それぞれの隠れボスが居ると指摘されているが、その顔は容易に見えて来ない。
▽七大軍区(ウィキペディアより)
以前は国共内戦で武勲を立てた著名な老将軍がいたが、世代交代が進んだ今は、いよいよボスの正体が見え難くなっている。
しかし、北京の中共エリート政治家が、各軍区のボス格から激しいプレッシャーを受け、影響を受けて政治活動を行っているのは確かだろう。
一部の専門家は、党中央の権力争いに勝利するには、出身地や関係の深い軍区の中共軍に支持されなければ、出世は望めないと指摘する。軍閥は党エリートの支持母体であり、同時に圧力団体であるとも言う。
▽中共軍兵士(AFP)
党内の政争をそのまま軍閥のヘゲモニー争いとする見方は、やや実像とかけ離れているようにも思える。それでも、失脚したトウ小平が広州軍閥に庇護され、軍閥をバックに権力中枢に返り咲いたエピソードなどは有名だ。
シナでは今も伝統的な軍閥支配が続いている…と断定する主張も根強い。
【顔のない軍支配者が暴走する】
6月4日、香港の中心部のビクトリア公園では恒例のキャンドル集会が開かれた。第二次天安門事件で犠牲となった学生らを追悼するセレモニーだ。あの89年の惨劇から18年が経った。
▽6月4日香港ビクトリア公園(ロイター)
事件が民主化運動の弾圧であることは間違いないが、その一方で、軍事クーデター的な色合いが濃かったと見る識者もいる。
いずれも北京軍区に属する三八軍と二七軍の対立…
天安門広場を占拠した学生らに対し、李鵬は三八軍に戒厳命令を下したが行動に移らなかった。三八軍は林彪が率いた第四野戦軍の系列だ。そこで李鵬と楊尚昆は二七軍に突入を命令し、流血の事態に至る。
▽公園に置かれた追悼の花輪(AP)
今でも実態は不明だが、李鵬ら党幹部の命令を無視した軍勢力があったと囁かれるされる点は、象徴的だ。党エリートさえも足蹴にする軍閥のボスが存在する…
それは今後の中共軍の動向を見据えるうえでも重要だ。
胡錦濤は軍を掌握し切れていないとも指摘されている。革命第三世代に入りつつある中共指導層には軍事的な経験が決定的に欠けている。ペンタゴンの年次報告書は、それが逆に「計算ミス」を生む可能性があるとも論評する。
▽軍を前に演説する胡錦濤
「計算ミス」とは何か?
それは暴走の可能性ではないか。
シナ市場に下心のある識者は、沿岸部の摩天楼を指して、繁栄するシナが軍事的冒険に乗り出すような愚かなマネはしないと説く。果たして、そうか?
経済の繁栄は一方で軍人の地位を薄める効果もある。ビジネス利権で笑いが止まらない軍幹部も多いが、軍の権力と権威を守る為なら躊躇わず矛を構えるだろう。
▽中共軍兵士(AFP)
中共は民主国家とは別の権力構造に支えられている。経済発展など意に介さず、台湾に襲いかかることは別段、異常な論理ではない。絶対的な軍事的優位を確認すれば、物理的な行動をセットする。
問題なのは、中共軍の配備実態や最新戦力、組織図が全て曇りガラスの向う側にあることだ。
中共軍の不透明性は、そのまま東アジア地域の未来の不透明さを映し出している。
〆
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参考記事:
イザ6月2日『初の日米豪防相会談 連携強化と情報共有を確認』
イザ6月2日 北の核・ミサイル非難 アジア安保会議で防衛相
CNN5月26日『中国、世界規模での戦略で軍備強化と、米国防総省』
四国新聞6月2日『ミサイル防衛で応酬/「平和損なう」と中国』
朝日新聞6月2日『中国軍の最高級幹部がMDへの懸念表明 アジア安保会議』
日経新聞6月2日『中国軍幹部、脅威論に反論・アジア安保会議』
この記事へのコメント
弾道ミサイルの迎撃に特化し、それ以外の用途には使えない完全な防衛のための兵器というよりはシステムです
MDが地域の軍拡を引き起こすというシナの主張は全く説得力を欠くもので
言い換えれば、俺は日本にピストルを突きつけているが、日本は盾を持つな
無防備でいろと言っているようなものです
正しく自分達の軍事的優位性が損なわれるから、日本はMDは配備するなと言っているのです
これほどふざけた話はありません
そもそもMDに異を唱える事自体、既にシナが己の弾道ミサイルの照準を日本に向けている事を認めているのではないでしょうか
シナが核ミサイルの先制使用をいくら否定した所で全く信用できるものではありません。
こういう指摘を新聞やテレビではしていなかったと思いますので、いい指摘です。
他国は国防相クラスを出席させているのに、中共が、かなり格下を出席させたのは、各国と対話をする必要性を感じていないからでしょう。
中国共産党独裁国家(その暴力パワーの源である中国人民開放軍)にあっては、国内でも国外でも相手の言う事を聞くという姿勢は不要で、独裁のみです。
こんな国という認識の無い日本の経営者・マスコミ・ジャーナリスト・学者・政治家・国民などは、哀れです。
日本マスゴミは、軍が政治支配を受ける状況について無理解だ。だから防衛省昇格についても、妄言するのみ。支那共産軍の統帥権の在りかさえ不明のままで平気だ。
何が大切か分っていないようだ。それを国民に知らせようともしない。共産軍の指揮を執るのが誰か、それが、もし分らないのであれば、分らないと言うべきだ。
アネモネさんは、「完全に軍閥に支配され」ていると書いている。それでは、予算の配分はどうなっているのか。誰が調整しているのか。
何も分らない。しかし常識的には、このような、指揮系統が混乱していると考えられる軍隊は、機能しない、つまり弱い。しかし、脅威であることは変わらない。
もう一つの脅威は、共産支那の意思決定の方法が分らないことだ。考えられる最大の意思決定要因は、共産党の存続と幹部の権力闘争、であろう。
従って虐殺五輪が開催不能となったり、極端な富の偏在に国内の共産党に対する批判が高まれば、台湾有事も想定内になる。
今度こそ、勝ち馬に乗って欲しいものだ。
馬上天下を取るも馬上天下を治めるべからず。
になってないんですね。何か起こりますね。
対するに、帝国解体期と覇権生成期は時の権力者がいったい誰なのか分らなくなり、内訌へ向かうのが支那史のパターン。
さて、今のベクトルはどちらへ向かっているのか?
江択民の主導力が強かった昨年まで、明らかに軍に対する党の影響力は低下しつつあったが、昨年の暗殺失敗に始まる胡主席の巻き返しで、特に給与の倍増政策が功を奏して居るようです、しかし、胡派も江派を叩き潰したワケでは無い様で、温家宝首相が元は、江派である事がキィに成っていると思います、日本の二階さんなんかは有名な江択民崇拝者ですから、温が日本に来るのは、納得の線ですが、暗殺され懸かった胡が、未だ主席にあるのは、江択民自身が最早発言できない状態、重病か、死亡しているかナノでしょう、江派の重鎮、曾紅慶の太子派が、次期主席と目されていますが、オリンピック開催が不可能となれば、経済破綻の時期が早まってしまいます、内政の鍵は地方軍部の動向如何でしょうから、党は軍に対する統制力を強めておきたいのでしょうが、手だては出尽くした観があります。
日本がこの極東のシチュエーションで、主権国家として発言権を得る為には、間違いなく核武装しなければなりませんが、その気になれば1週間で出来ると言う話が本当ならいいのですが。
脅威か否か、透明か不透明かは他国が判断すること。シナでなくとも評価対象に自らを評価する資格はない。どこに、自国のことを「脅威だ」とか「不透明だ」という馬鹿があるものか。
不透明な中で権力闘争に明け暮れているシナの一番怖いのはペンタゴンの言う「計算ミス」だと思う。シナの「計算ミス」は「権力闘争」と「お粗末な技術レベル」の二つの要因から引き起こされる可能性がある。最近のシナのインチキ振りから見て、後者の可能性が大いに気になる。
100年前の日本の富国強兵策のようだ、これに自己主張の強い民族(漢民族のみ)だから、最終的には軍部に政治がコントロ-ルされる、
しかし世界を巻き込む確率は低いと思う、
何故ならば、国内の反乱が先だから、
この国は好きにさせておくと必ず内乱が起きる、
その時に局地的に外部に出るかもしれないが、基本的には政治、軍部の勢力争いが絶えないだろう。
日本はしっかりと(自分の国は自分で守れる体制作り)足元を固める、そのころは朝日、毎日は手も足も出せない。
六者協議で中共内部のグダグダ感がもっと露呈
するかと思っていたのですが・・・
本当にそう願いたいですし、きっと日本人は切り抜けられると確信します。でも、少しだけ違います。そのころは、『朝日も毎日も存在してはいない』です。荒唐無稽は百も承知です。今、「朝日」TBS毎日問わず、盛んに年金問題を取り上げていますでしょ?5000万件の年金未処理。年金が消えた。政府与党を叩いていますでしょ?しかし、年金なんて安全な国家、平穏な市民社会が必須の前提条件の筈です。何百何千、万に及ぶ「武装難民船」が九州福岡辺りに接岸したり、都心とは言わない「一発誤射」で、大阪福岡辺りにでも着弾すれば、メディアや野党が争点にしようと懸命になっている年金システムなど、簡単に崩壊する様な気がしませんか。流石朝鮮併合を強硬に反対し続けた伊藤博文公を暗殺した、併合推進派の安重根を英雄視する朝鮮人共等が支配する、テロ朝TBS等の鮮人メディア。卑怯で姑息で訳判らんです。憲法改正阻止で、核の着弾を呼び込む為に、平和な国土が前提の年金で、日本国民の目を晦ます。発想手法が汚過ぎます。
■その一方、中共軍の実像に関しては不明な点ばかり…国共内戦や対ソ冷戦など旧来の中共軍は陸軍偏重が著しかったのは確かです。陸軍がメーンであれば、七大軍区の分け方はやや単純ですが、最近は海軍力の近代化・増強に邁進。その辺りで何か大きな変化が起こっているように感じられます。内陸の2軍区には海がありませんし、他の5軍区も海岸線の長さが違い過ぎる…
■軍閥にこそ太子党的な権力の継承が根強いようにも感じられますが、ここ何年か大規模な軍事行動を取っていない中共軍では、さて、どのようにして昇進するのか…
■商業利権に軍が深く関与して儲け話に熱心とも見受けられます。しかし、激動期を迎えればビジネスなど放り出すのが常ではないでしょうか。他国には些細に見えることがトリガーを引く事態も充分に考えられると思います。今秋の政争から五輪時期まで、やはり目が離せない時期が続きます。
昨日、何から書こうか考えた時まず此れが気になりました。ゲーツ長官!『フォローになっていない。中国ロシアのミサイルに対処できなきゃ意味ねーじゃん!』。ならず者国家対象なら、発射準備に掛かる所を見つけて、ステルス爆撃機空爆若しくは、先制ミサイル攻撃で発射基地ごと叩けば良い訳で。決して無駄とは言いませんが、MDに膨大な資金と人的資源を投入する位なら、日本は、一本一億円と聞くトマホークを千本位、大人買いをして、先っぽに、日本独自の少し爆発力の大きい弾頭くっ付けて(アメリカは今はやっていないらしい)、ミサイル護衛艦やイージス艦にごっそり積んで、中共人や朝鮮人の鼻先に、ぽっこり浮かべておくのが一番効果がある様な気がします。東アジア大陸に棲む、人型生物や鮮獣に対して、幾ら立派な盾を作って見せたって効果は無いです。矛。鞘からスラっと抜いた段平を見せ付けないと、奴等は大人しくなら無い筈です。
確か、去年五月だかに日経の杉田社長が、中共の唐家賎国務委員と極秘会談しているのですよね。古賀誠が南京大虐殺記念館で、中国人の大らかさに涙して見せた直後、富田メモ報道。TBS朝日他、メディア各社一斉の世論調査報道。小泉総理(当時)の靖国参拝反対80パーセント。中共人民日報?の「靖国は日本国民を蝕むアヘン」の追従報道。捏造報道による世論操作。形容し難い恐怖感。日本は言論統制国家を認識した瞬間でした。あれは明らかに、日経と中共と一部議員が仕組んだ、小泉政権倒閣行為でありクーデターにしか見えません。「富田メモは貴重な資料」と言うのなら、全文公開すべきでは?と言うか公務員守秘義務違反で押収すべきでわ?何れにしても、死者となりせし帝に、嘘の言葉を言わせたなどと、日本史史上前例が無い様な気がします。中共の傀儡日経?マスゴミ業界、一度一発誤射で更地にすべきだと思います。日本人の至近の安全保障に関わる様な気がします。