総裁選の完全なる敗北者…安倍&麻生“親中派”始末記

新キングメーカーの正確無比な舵取りとは対照的にメディアは票読みで大惨敗。二階も精気と邪気を失った。そして味方の陣中に飛び込んで自爆炎上、間抜けな最期を遂げた男がいた。
毎日二階俊博幹事長との会談に臨む石破茂元幹事長=東京都千代田区の同党本部で2021年9月14日.png

「身に余る結果を残すことが出来た」

開票が全て終わった後、高市早苗前総務相はさっぱりした表情で丁寧に受け答えた。1回目の議員票で河野太郎に30票近い差を付けて2位に食い込む大善戦を果たした。

党員名簿の入手が遅れ、武漢ウイルス禍で地方遊説が叶わないなど党員票の上積みは困難を極めた。それでも合計で1位に68票差で肉薄したのは本人の力量のなせる技だった。
▽報告会で挨拶する高市前総務相9月29日(産経)
産経929報告集会に訪れあいさつする高市前総務相.jpg

出馬表明から選挙中盤に至るまで“泡沫候補扱い”にした主流メディアや政治評論家を嘲笑う結果だ。僅か1ヵ月前、推薦人の確保さえ危ぶまれていた状況が、嘘のようである。

候補者横並びの討論会で大きく株を上げたケースも珍しい。政策通の面目躍如たる主張もさることながら、陰湿な質問にも誠実に答える姿は、優等生風の岸田前政調会長をも凌駕した。
▽討論会で発言する高市前総務相9月18日(時事)
時事918日本記者クラブ主催の自民党総裁選討論会で発言する高市早苗前総務相.jpg

例えるならポスト森を争った総裁選の麻生太郎候補か。独特の語り口調とキャラクター性で注目を集め、大物議員・党の重鎮となる道を自ら切り拓いた。

「私は歩みを止めない。政策を磨き上げ、また次に向かって一緒に歩んで下さることをお願いする」

高市前総務相は捲土重来を期す覚悟を示した。岸田次期政権でも要職を任されることは確実。我が国初となる「女性首相」に一番近い位置に居ることは間違いない。
▽開票前の決起集会に臨む9月29日(産経)
産経自民党総裁選の投開票を前に開かれた決起集会で、参加者とタッチする高市前総務相=29日午前11時.jpg

総裁選を通じて護国派陣営を纏め上げたことにも感服する。筆者の活用するSNSが多少偏っている為でもあるが、期間中は“オール高市”の様相だった。この空気感は第1次安倍政権誕生の前夜に似ていた。

そして何よりも河野売国政権の出現を阻止した功績は大きい。9月28日夜の高市・岸田両陣営の協力合意で紅二代の勝ち筋は消滅。“立憲自民党”誕生の危機はギリギリで回避された。

【取材を怠けた予想屋たちの末路】

「プレスルームでは、集まった100人以上の報道陣から『ええっ』と、驚きの声が上がり、騒然となった」(9月29日付け日刊スポーツ)

結果発表で岸田前政調会長の合計票が河野太郎を上回った瞬間の描写だ。総裁選ライブの録画を見直しても雑音は聞き取れないが、全くの嘘や誇張ではないだろう。
▽1回目の投票結果公表の瞬間9月29日(代表撮影)
自民党総裁選の1回目投票結果(代表撮影).png

自民党総裁選は公選法の対象外で、昔から報道機関がハメを外して暴走する。怪文書もどきの情報が全国紙の政治面を飾り、報道番組では評論家、情報番組ではコメンテーターが全力で誘導に励む。

自らが総裁を決めるとばかりの黒い意気込みで、各メディアは偏向しまくり、印象操作しまくりの酷い報道になるが、今回は様子が違った。予想屋廃業レベルの失態である。
▽県連の郵便投票集計作業9月29日(産経)
産経自民党総裁選で党員・党友票の開票作業をする茨城県連の関係者ら=29日.jpg

直前まで報道各社は、紅二代こと河野太郎の優勢・1位通過で譲らなかった。その中でも大ハズレで下手を打ったのが、議員票の足し算だった。

「議員票では岸田氏が140票を超え、河野氏が100票余り、高市氏が80票余りを固めていて、野田氏は推薦人20人から支持が広がっていません」(9月29日JNN昼刊ニュース)

開票直前の取材でも河野100票超、高市前総務相80票超だった。実際の結果は逆で紅二代は90票にも達せず、高市前総務相は114票獲得。ミス泡沫の会津小鉄も34票をゲットした。
▽根拠不明の調査に基づく予想9月26日(NNN)
 NNN926グラフ.png

9月14日に開かれた高市陣営の選対本部発足式には議員39人と代理人32人が駆け付けた。議員票はミニマムで71票となり、NNNが報じたような終盤でも「70票程」は有り得ない。

破れかぶれの印象操作ではなく、政治部記者の取材力が著しく劣化したものと考えられる。各議員への聞き取りなど面倒な調査はせず、恐らく記者は各陣営の幹部に最新の情勢を訊ねただけだ。
▽岸田新総裁決定の瞬間9月29日(産経)
新総裁決定の瞬間929産経.jpg

河野陣営もしくは石破派の幹部が虚勢を張ったのかも知れない。また高市陣営や会津小鉄組には取材さえ怠った可能性もある。現時点で原因は不明だが、歴史的な大チョンボと言える。

自民党担当の平河クラブ記者は各社とも派閥ごとに分かれて取材を進める。その“弊害”で、派閥所属議員の足し算が難しくなった昨今の総裁選に対応できなかったのだ。

【精気を失った元キングメーカーの退路】

「学級委員の選挙と訳が違う。これは権力闘争だ」

麻生副総理は告示前日に開いた志公会の総会で、そう語ったという。強引に出馬した河野太郎への当て付けではなく、別次元の戦いを意識した発言だ。闘争の敵方は二階俊博である。
▽党役員会に出席する二階9月28日(産経)
産経928自民党役員会の二階.jpg

暗幕の向こう側で激しく争った新旧キングメーカー。序盤から安倍前首相は県議らに電話攻勢を掛け、高市支持を求めたという。ただし、これは「陰に陽に」の「陽」の部分だ。

具体的には河野支持に回った清和会の若手議員を中心に切り崩しを図ったと見る。河野支持=石破支持と看做された場合、政治家としての未来を失う可能性が高い。
▽高市陣営報告会で挨拶する安倍前首相9月29日(日刊スポーツ)
高市陣営報告会での挨拶929日刊スポーツ.jpg

「岸田さんはしっかりしてきた。逞しくなった」

安倍前首相は9月27日、訪ねて来た甘利明党税調会長にそう語ったという。必勝態勢のキーになる会談で、甘利会長は直後に麻生副総理に内容を伝達し、翌夜の高市・岸田連合結成に繋がった。

この辺りの情報は甘利会長が積極的にリークした感が強いが、安倍&麻生コンビに加えた「3A」の活躍はドラマ的に欠かせない。返す刀で斬り倒す相手は先代のキングメーカーだ。
▽派閥会合で談笑する甘利・麻生コンビ9月30日(産経)
産経派閥の会合に臨んだ麻生太郎副総理兼財務相(右)と甘利明自民党税制調査会長=30日午後.jpg

「そんな事、わざわざ言う必要ない」

新総裁の決定後、投票先を聞いた報道陣に二階がブチ切れるシーンもあった。久々の露出である。告示前の悪目立ちとは比較にならない程、総裁選中の二階は影が薄かった。

推薦人をレンタルした会津小鉄を熱心に支援することなく、もちろん実弾も放たない。ご自慢の大票田である“中共党友票”も河野太郎に掻っ攫われた…
▽不満顔で新総裁を祝う二階9月29日(代表)
スクリーンショット 2021-10-01 0.23.15.png

急浮上した日本端子・BOE問題のインパクトも大きかった。ウイグル人強制労働の犯罪企業と提携する河野一族の前では、中共・精華大名誉教授の肩書きは見劣りも甚だしい。

売国三代、極東最凶のパンダハガーに実力の違いを見せ付けられた格好だ。北京詣を繰り返し、黄熊に媚を売った所で二階は所詮、江沢民の太鼓持ちに過ぎなかった。

【とある地雷男の間抜け過ぎる最期】

金庫と求心力を失っても二階俊博の敗北は確定していない。衆院鞍替えで二階の地盤・和歌山3区からの出馬を窺う世耕弘成参院幹事長の動き次第だ。老獪な元キングメーカーが早々に諦めるとは思えない。

その一方、血塗れの惨敗を喫したのが石破茂だった。河野陣営からは石破の支援がマイナスに作用したとの恨み節も聞こえてくる。一部メディアが囃し立てた“小石河連合”が仇になったのだ。
▽石破・進次郎の応援で満足気な紅二代9月17日(時事)
時事総裁選必勝を期す会でポーズを取る9月17日2.jpg

石破が地方票を集めた総裁選は、もう9年前に遡る。背後からスナイプの得意技が知れ渡り、今や無所属系の若手・中堅からも疎まれる取り扱い注意の地雷男だ。

飾り文句の「国民的な人気」も幻に過ぎない。昨秋に開かれた立憲民主党“党首選”の非公式ネット投票で、国民から移籍した泉健太が大差で枝野幸男を下す珍事が発生した。
▽民意に基づく立民党首選の衝撃結果(file)
スクリーンショット 2021-09-30 21.26.08.png

背景は単純で、投票を党員・サポーターに限定せず、立民アンチのネット民が雪崩れ込んだ為だった。泉が枝野より弱く御し易そうとの心理が働いた結果である。石破の「人気」もこれと同じ仕組みだ。

更に悲惨なのは、安倍&麻生コンビに刺されるスタイリッシュな最期を演じきれなかったことだ。数少ない味方の河野陣営に飛び込んで自爆し、周囲まで吹き飛ばす…誰も浮かばれない臨終だった。
▽決起集会でも目立った河野陣営のマスコット9月16日(時事)
時事河野太郎の総裁選必勝を期す会」に出席し、あいさつを交わす自民党の石破茂元幹事長(手前左)と小泉進次郎環境相(同右)=16日2.jpeg

「ノーサイドだ。全員野球で一丸となる」

選出後の挨拶で岸田新総裁は、そう述べた。総裁決定では毎回同じセリフを聞いているような気がするが、ノーサイドの前に「一部を除き」という心の声があることを忘れてはいけない。

それでも今回は衆院選が目前に控える状況で、制裁人事は限定的だろう。権力闘争の果てに党が大きく割れる旧民主党との違いがここにある。玉石混交の大所帯が半世紀を超す自民党の伝統であり、因習だ。
▽甘利・麻生コンビと河野:左端9月30日(産経)
産経会合で談笑する麻生太郎副総理兼財務相(右奥)と甘利明税調会長(左奥)。左手前は河野太郎ワクチン担当相=30日午後.jpg

新たなキングメーカーには石を摘み出し、党を純化させる作業が求められる。来夏の参院選まで続く売国野党との消耗戦もあり、難しい二正面作戦となるが、党内の親中勢力を無力化する絶好のチャンスでもある。



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参考記事:
□産経新聞9月30日『総裁選舞台裏 リベラル伸長、安倍氏ら河野氏を警戒』
□日刊スポーツ9月29日『【自民党総裁選】河野太郎氏が国会議員票3位「うわあ~」報道陣驚きの声』
□産経新聞9月29日『<独自>決選投票での共闘 岸田、高市両陣営が正式合意』
□産経新聞9月29日『3位・高市氏 議員票2位、「次」につながった敗戦』
□産経新聞9月29日『2位・河野氏 不発だった「人気者」戦略』
□時事通信9月28日『「決選」へ河野氏包囲網か 岸田・高市陣営歩み寄り―自民総裁選』
□NNN(Yahoo)9月26日『河野氏1位も「過半数」ならず “決選投票”ほぼ確実…追う岸田氏、高市氏 党員・党友&国会議員調査』

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