山本太郎直訴の詰め腹…84年ぶり重大事件に震撼

晩秋の赤坂で再現された戦慄の直訴事件。批判が渦巻く中、実行犯の山本太郎は議員辞職を拒み、居直る。そして、84年ぶりに起きた重大事件で誰一人、詰め腹を切ろうとしない…
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我が国と南鮮の外交を裏で取り仕切った昭和右翼の巨魁・児玉誉士夫。晩年、ロッキード事件の黒幕として日米政財界を震撼させた大物フィクサーのデビューは衝撃的だった。

昭和4年の明治節(11月3日)昼、明治神宮ご親拝に向われる先帝陛下の鹵簿が赤坂見附に差し掛かった。その時、1人の少年が路上に飛び出し、御召車に訴状を突き出す。

少年は直ちに数人の警察官に取り押さえられ、表町警察署に連行された。これが児玉誉士夫の名前を天下に知らしめた84年前の直訴事件だ。稀代の黒幕、18歳の時である。
▼晩年の児玉誉士夫(file)
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児玉少年は、東京帝大の上杉慎吉教授が率いる「建国会」の党員だった。直訴状には、左翼政党・労農党結成の動きに反対する内容が綴られていた。

「これで彼は、愛国団体にも名前を売って、昨日までの不良少年が一躍愛国の志士になった」(畠山清行著『何も知らなかった日本人』祥伝社文庫35頁)

事件当時、建国会の幹部だった故・赤尾敏は、そう振り返る。直訴文を書き、資金を渡したのが赤尾敏だった。教唆の共犯だ。一方、計画を実行した児玉誉士夫は罪に問われ、未成年ながら6ヵ月収監される。
▼やや若い頃の児玉誉士夫
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鹵簿を遮ったことによる不敬罪ではなく、容疑は請願令違反だった。この請願令は、臣民の請願手続を規定するもので、勅令第37号として大正6年に公布された。國體への直訴を禁じた法律である。

赤尾敏によると、事件は新聞で大々的に報道され、直訴は成功したという。陛下が直訴文に直接目を通されることはなかったが、内容をメディアが拡散したのだ。

「200万の失業者と、東北農民の救済を」

児玉らは当時、そのような政治的メッセージを発信していたという。訴えも、どこかオーバーラップする。季節は晩秋、そして事件現場も同じ赤坂だった。

【芝居めいた直訴状の波紋】

84年ぶりに我が国で起きた國體直訴事件。実行犯の山本太郎が密かに隠し持っていた直訴状は、横長の巻き紙に毛筆という古風な体裁だった。時代劇で目にする典型的な直訴状だ。
▼手渡された直訴状10月31日(産経)
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今上陛下におかれては、逆賊・山本太郎より突き出された直訴状を検められることなく、直ぐに背後の侍従長へ渡った。その瞬間、山本太郎が口走った内容は正確に判明していない。

戦後初の直訴事件は、失敗したかに見えた。今上陛下が直訴状の政治的なメッセージを読み取られることはなかったのだ。しかし、その後の展開は、昭和4年の児玉直訴事件と似ていた。
▼報道陣が殺到した逆賊会見10月31日(産経)
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メディアが直訴状の内容を詳細に報じたのである。10月31日午後に開かれた記者会見には報道陣が殺到、山本の主張を一方的に垂れ流した。直訴事件の共同正犯だ。

特にNHKは、園遊会報道の大半を山本太郎の主張で埋め尽くした。天皇陛下・皇后陛下が、各種報道に細かく目を通されることは良く知られている。つまり、直訴状の中身は、陛下に届いたのである。
▼直訴状は強引に渡された10月31日(時事)
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10月31日昼、赤坂御苑で催された秋の園遊会に、山本太郎が招かれ、万死に値する逆賊行為を働かなければ、この会見は開かれなかった。即ち、会見でアピールしただけで、既に政治利用したことになる。

「手紙を書くことの何が政治利用ですか?」

事件当日の会見で山本太郎は、そう居直った。会見を開き、メディアを通じて自身のメッセージを大々的に伝えたことが政治利用の決定的な証拠なのだが、広報役のメディアには共犯行為の自覚がない。
▼会見で挑発する山本太郎(時事)
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直訴状の中身が詳細に報道される中、もし新たな福島行幸啓が近く発表されれば、それは直訴を受けた格好になる。問題化を避けたい宮内庁としては福島行幸啓の予定を組むことが困難になった。

すでに直訴事件の影響が起きているのだ。そして、何よりも実行犯は現職の国会議員だった。ところが、当の参議院側は事態の重大性に気付いていない。

【同席の正副参院議長は即辞任】

「このような騒ぎになると思わなかった。マスコミが騒がなければ、政治利用といわれることはなかった」

直訴事件の実行犯・山本太郎は11月1日、参院議運委の緊急理事会で事情聴取を受けた後、再び開き直った。他人に一切の責任を擦り付ける暴論である。

園遊会は代表撮影が入り、ほぼ全ての行程が記録される。それを知りながら山本太郎は、報道カメラの前で直訴状を突き付けた。当初からメディアを利用する計画だったのだ。
▼参院議運委理事会11月1日(産経)
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「国会議員としてあるまじき行為で品位に欠ける」

参院議運委の理事会で各党の認識は一致した。ところが、結論は週明け5日以降に持ち越された。いきなり責任追及の手を弛める先送り。政界の反応と世論の動向を少し眺めたうえで、判断する模様だ。

参院議運委としては、懲罰動議の提出決定が最低ラインだったが、それも果たせない。もっとも、84年ぶりに発生した今回の直訴事件は、議運委理事会マターの些細な問題ではない。
▼聴取後の囲みでも挑発続く11月1日(FNN)
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現職の参院議員が身分を悪用して、天皇陛下に直訴状を手渡したのだ。立法府として責任を取る必要がある。ご皇室会議に加わる山崎正明参院議長と副議長・輿石東の引責辞任は絶対に避けられない。

「天皇に対する請願書は、内閣にこれを提出しなければならない」

請願法の第3条には、そう明記されている。児玉誉士夫の逮捕容疑となった請願令に代わる法令が、この請願法。山本太郎の暴挙は、明らかに請願法違反だ。
▼参議院の正副議長8月2日(共同)
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請願法には罰則規定が見当たらず、山本太郎の即時逮捕は不可能だが、現職の国会議員が特権を悪用し、法律を破ったのである。そして、罰則がないことを把握したうえで犯行に臨んだ可能性が極めて高い。

世論の動向を窺うような「マナー違反」といった事例ではない。参議院の存亡に関わる重大事件である。

【辞職勧告でもバッジは奪えず】

「常軌を逸した行動だ。国民の多くが許されざる行為だと怒りを込めて思っているのではないか」

閣議後の会見で古屋圭司国家公安委員長は、山本太郎の暴挙を強く批判した。多くの日本人が憤慨したことは確かだ。下村博文文科相は、議員辞職にも言及している。

「政治利用そのもので、議員辞職ものだ」
▼取材に応じる下村文科相11月1日(FNN)
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石破幹事長ら与党幹部は一斉に山本を非難した。カルトが立ち位置を鮮明するのは珍しい。また、民主党の松原仁国対委員長も1日の記者会見で、こう断言した。

「政治利用を意図したもので、許されない」
▼党本部で会見する松原仁11月1日(FNN)
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議運委理事会で懲罰動議に反対した代々木に加え、参院での連携を模索する社民党が山本太郎の擁護に回る公算が高い。だが、会派の大半が真正面から批判している。

その中、自民党の脇雅史参院幹事長は1日、山本太郎が自発的に議員バッジを外さない場合には、辞職勧告決議案を提出する方針を打ち出した。焦点はすでに懲罰動議ではなく、辞職勧告だ。
▼事情聴衆受ける山本太郎11月1日(時事)
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ただし、国会議員の辞職勧告決議に強制力はなく、可決しても議員バッジを自動的にもぎ取ることは出来ない。請願法違反と同じく、山本太郎はペナルティがないと知りながら、暴挙に及んだのである。

そこが姑息で卑劣だ。メディアが引き合いに出す田中正造は、議員を辞職して直訴を行なった。またメディアが隠す児玉誉士夫は、逮捕され、不敬と罵られることを覚悟した上で、決行した。
▼児玉誉士夫と朝鮮人マフィア(file)
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恐らく、山本太郎は批判が高まっても、反省する素振りを見せるだけで、国会に居座り続けるだろう。無所属議員の場合、党首に責任が及ぶこともなく、なし崩し的に玉虫色決着で終わる最悪の事態もある。

【事件は“禁止ゾーン”で突如起きた】

事件の瞬間を収めた映像を検証した結果、メディアが殆ど伝えなていない事実が判明した。山本太郎は、天皇陛下・皇后陛下に話しかけてはならないゾーンで、直訴状を突き出したのだ。
▼直訴事件犯行の瞬間10月31日(時事)
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春秋恒例の園遊会。話題のスポーツ選手や芸能人が招かれ、陛下がお声を掛けられる。まず、招待者から話しかけることはない。それだけでも、山本太郎の行動は常軌を逸している。

園遊会の招待者は2000人を超すが、お声を掛けられるのは、ごく少人数。最前列に並んだ人物の一部が栄誉に浴する。今回の園遊会では、長嶋茂雄名誉監督らが整列していたエリアだ。
▼お言葉賜る長嶋名誉監督10月31日(産経)
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参院議員として招かれた山本太郎は、「お声掛け列」の手前に陣取っていた。一帯に議員が固まっていたと見られる。そこは、ご皇族方に一礼し、お見送りする場所で、陛下が話しかけられることはない。

つまり、山本太郎は、天皇陛下を呼び止めたのである。言語道断、不敬の極みだ。そして、あろうことか隠し持っていた直訴状を問答無用で突き出した…文面の内容に関わらず、暴挙以外のなにものでもない。
▼右側が園遊会の「お声掛けゾーン」(TXN)
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民放の報道映像はユニ素材だが、TXNは直訴状を渡した直後からのシーンを放映。そこには「お声掛けゾーン」を撮影していたカメラが、奥の異変に気付き、慌ててピン寄りする一連の動作が映っていた。

参照:日経新聞11月1日『山本太郎参院議員に閣僚らから批判相次ぐ』(TXN動画付き)

▼カメラは下手の異変にズームイン(TXN)
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熟練の代表カメラマンも予期していなかったアクシデントだったのだ。アップに切り替わった映像では、お声掛けのタイミングで直訴状が渡されたかのように見える。

しかし、山本太郎は、天皇陛下を呼び止めたのだ。これまでの直訴事件の中でも異例で深刻な犯行である。

【直訴見逃した警備陣の大ミス】

「今回の件は、招待された国会議員による行為で、陛下に直接危害を加えるようなものではなかった。警備上の問題はなかった」

菅官房長官は、陛下の警護に不備がなかったとの認識を示した。責任の所在を曖昧にする見方だ。今回の不敬な呼び止め・直訴事件で、警備担当部門は致命的なミスを犯している。

直訴状を突き出す直前の動作は映像に映っていない。しかし、山本太郎が隠し持っていた直訴状を取り出した後、周辺で混乱は確認できない。警備陣は即応していなかったのだ。
▼実行犯の直前の挙動は不明(産経)
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取り出されたのは折り畳んだ紙だったが、懐に凶器を偲ばせている事態を想定するのがVIP警護の基本。SPは上着の内側に手を伸ばした時点で、制止行動を開始しなければならない。

それが誰も動いていない…警備計画は結果論ではない。凶器ではなく、直訴状だから「良かった」では済まされないのだ。本来なら山本が懐中に手を入れた瞬間に取り押さえる必要があった。
■直訴状渡した瞬間を含む映像


皇居・御所の警備は、皇宮警察が指揮を執るが、招待者が2000人を超す園遊会は、警視庁も応援に加わる。現場の最高警護責任者は、即座に辞任しなければならない。

加えて、公安一課・二課のミスも大問題だ。中核派が組織的に山本太郎支援を表明したことは公然の事実。また参院選では、北朝鮮や国際テロ集団と密接な「市民の党」が選対本部を牛耳っていた。
▼山本支援を表明した中核派サイト
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山本太郎が園遊会に招待された背景には「現場で不規則な行動を起こすような人物ではない」とする公安情報があったはずだ。それは完全な間違いだった。自発的な辞任・辞職を勧める。

古屋国家公安委員長は、事態を重く受け止めているが、直訴事件を許した警察官僚が居座った場合、自ら大臣辞任の構えを見せる覚悟も必要だ。繰り返すが、VIP警護は結果論ではない。
▼強く批判する古屋大臣11月1日(FNN)
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禁固刑を受けた児玉誉士夫も実際には直訴状を渡すことに失敗、未遂に終わった。だが、今回の直訴事件は、天皇陛下が直接、受け取られてしまわれたのだ。

前例のない重大事件の発生。犯罪者を生み出した参議院と同様、警備部門も潔く詰め腹を切る必要がある。



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参考記事:
■産経新聞11月1日『参院議運、山本議員を聴取 閣僚、与野党からは批判の嵐、議員辞職要求も』
■WSJ11月1日『「山本議員、品位に欠ける」=処分は持ち越し―参院議運委』
■サンスポ11月1日『菅官房長官「警備上問題なし」 山本太郎氏の手紙手渡し』

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