尖閣義士支援の国民戦線…ビデオ封印密約という機密

投稿を名乗り出た主任航海士の“処分”はAPEC閉幕後に先延ばしされた。尖閣義士支援の声が広がる中、メディアは「国家機密」を連呼。本当の機密とは民主党と中共が交わした侵犯船ビデオ隠蔽密約だ。
画像

「嫌だ、嫌だ」

室内からは、幼い男児の泣き叫ぶ声が漏れ聞こえたという。暗黒捜査の悲劇は、家族にも及んでいる。突然自宅に上がり込んできた一団の姿は小さな子供にとって将来、大きなトラウマになるだろう。

11月11日、警視庁捜査1課の捜査員ら6人は、ビデオ投稿を名乗り出た主任航海士の自宅の強制捜査に踏み切った。家宅捜索は実に5時間以上も続く念の入れようで、捜査員が去ったのは日没後だった。
▼押収物を運び出す捜査員11月11日(産経新聞)
画像

捜査員が自宅から運び出したのは段ボール箱3個、コンテナボックス1個。私用のパソコン以外にも主任航海士の様々な個人所有物が押収された模様だ。民主党政権による異様な弾圧の光景である。

被疑者不詳の刑事告発に基づく大捜査網。名乗り出た人物の任意聴取が続く中で神戸地検は「捜索差押許可状」を発行したのだ。容疑が微罪にも関わらず、検察と警察による異例の同時捜査が進んでいる。
▼自宅前に押し掛けた取材陣11月11日(共同通信)
画像

主任航海士の取り調べは丸2日を超え、事実上の監禁状態が続く。周囲への迷惑を避ける為、本人が帰宅を拒んでいるとの報道もある。だが家宅捜索にメディアが殺到、その模様はニュースでも放映された。

一部の新聞はエリアに加え、自室のある階数まで伝えている。自宅を知った一般市民が野次馬として押し掛ける恐れも高い。今後、一家は引っ越しを余儀なくされるかも知れない。
▼自宅近くで捜査車両を迎える報道陣(共同通信)
画像

任意聴取が続く5管本部前も大勢の報道陣で埋まっている。侵犯船事件で石垣島からの報道が少なかったこととは対照的だ。そんなメディア・スクラムに対し13日未明、主任航海士のコメントが公表された。

「過熱した報道を少しは控えて下さい」
▼5管本部に貼り出された文書11月13日(日経)
画像

メディアは隠蔽しているが、5管本部前で主任航海士を激励する活動を行っている有志も多いという。「犯人探し・犯人扱い」の報道が続く一方で、支援の輪は確実に広がっている。

【志ある国民は義挙を無視できない】

「売国内閣が罰する資格あるのか。やっていることが無能。意図的に流したんだったら、それは崇高な志。その動機は愛国的だと思うけどね。国民はそう思っている」
▼コメントする石原都知事11月11日(FNN)
画像

石原都知事は11月12日の定例会見で、再び告発者を擁護した。「売国内閣」という言葉が報道表面に踊るのは痛快だ。安倍元首相も同様に、名乗り出た主任航海士を讃えている。

「日本の正統性を国民と世界に示した。ひざを屈して日中首脳会談をやりたがる男と、どちらが愛国者か答えは明らかだ」
▼安倍元首相の台湾国訪問10月31日(ロイター)
画像

また日本創新党の山田宏党首は、11月7日に開かれた集会でビデオ投稿者を絶賛し、応援するよう呼び掛けた。仙谷由人が大規模捜査網を敷く前日の発言だ。

「この人は義賊ですよ。この義挙を私たち志ある国民は無視してはなりません。もし、その人に何かあれば、全員で支えようじゃありませんか」



ビデオ公開後、逸早く投稿者を「月光仮面」と評した佐々淳行氏は、具体的な動きを始めている。「海上保安官に対する刑事処分に反対をするネットの会」を設立。署名を呼び掛けている。

参照:佐々淳行HP

「署名TV」でもsengoku38氏の減刑嘆願署名がスタートした。メアドや住所を書き込む必要があるが、早くも6,500件を突破する勢いだ。不当逮捕の暁には国民戦線を結成して抵抗する必要がある。

参照:署名TV『尖閣沖ビデオを公開した海上保安庁航海士(sengoku38)の減刑嘆願』

任意聴取している主任航海士の“刑事処分”は、APEC閉幕後に先送りされたが、菅政権にとっては「進むも地獄、退くも地獄」の状況だ。逮捕の瞬間に、日本人の怒りは再び爆発する。

【唐突な「国家機密」という印象操作】

前の月から11.4ポイント下落し、内閣支持率は27.8%に急落…時事通信が11月12日に公表した最新世論調査に、民主党内では動揺が広がっているという。党支持率も自民党が僅差で逆転した。

尖閣問題が直撃したことは間違いない。仙谷の幻想と異なり、国民は政権に対して不満と不安を強めている。それに反比例し一部メディアは告発ビデオに関する印象操作に必至だ。
▼慌てて書類を隠す菅直人11月11日(AFP)
画像

代表的なのが、数日間で急に頻出するようになった「機密」という用語だ。ある報道局の街頭インタビューで若者が「国家機密を漏らすのは問題」と答えていた。巧みな誘導に慄然とする。

「インターネット時代にふさわしい機密保持や情報管理ができているとは到底思えない」
▼“機密認定”された市販のカメラ類
画像

政府の情報管理を批判する文脈で中井洽が「機密」と表現したのは、11月5日だった。その翌日、岡田克也が告発ビデオを「国家機密」と言い張り、メディアも無批判で追従する。

「国家機密を漏らした容疑者を英雄視するのはおかしい」

法務・検察幹部の匿名発言だ。何の根拠もない妄言だが、メディアに「国家機密」という用語が踊る事態を主任航海士も強く警戒感。任意同行前に書き残したメモには、こう記されていた。
▼主任航海士の自筆メモ(NNN)
画像

「本件を犯罪行為とするならば、ビデオ画像が機密であるとの証明が必要ではないだろうか?」

国家機密とは、民主党幹部や政府高官の見解で「相当」と見なされるものではない。あくまでも機密指定が必要なのだ。果たして、44分映像は、いつから国家の“機密”となったのか…

【いつ海保が秘密指定したのか?】

11月12日の衆院内閣委で自民党の中川秀直元幹事長は、44分映像が「いつ秘密扱いの指定を受けたのか?」と問い質した。これに対して、仙谷由人は明言せず、曖昧な答弁で逃げた。

「捜査の結果を待つしかない。公判が開かれるまでは捜査情報は密行性の観点から公開されない」
▼質問する中川元幹事長と仙谷11月12日(産経)
画像

秀直元幹事長は、海保が所有する情報は同庁の「文書管理規則」によって明確に決められていると追及した。秘密文書の区分は、規則の第43条で「極秘」「秘」にカテゴライズされる。

参照:海保HP『海上保安庁文書管理規則』

「極秘」は漏洩が国の安全・利益を損ねる恐れがあるもので、「秘」は、極秘に次ぐ程度の秘密で関係者以外に知らせてはならない。これらの指定は、主任部長・主任課長によって行われると決まっている。
▼DVDの“取説”読む中井洽10月27日(共同通信)
画像

超短編映像プレミア上映の際、横路・仙谷コンビは、異例の取扱い説明書を添付したが、そこに「海保の秘密事項」との但し書きはなかった。政権と一体化したメディアが「国家機密」と騒いでいるだけだ。

質問に窮した仙谷由人は、再び刑事訴訟法47条を持ち出して「捜査資料だから非公開」という見解に立ち戻った。自らも認めているように、侵犯船事件の公判が開かれる可能性はゼロだ。
▼内閣委で答弁する仙谷由人11月12日(産経新聞)
画像

加えて仙谷由人は、事件の最も重要な物証である侵犯船を簡単にリリースした。殺傷事件であれば侵犯船は凶器に当たる。最大の物証を被疑者サイドに返還してしまったのだ。矛盾も甚だしい。

そして、本当の秘密を隠しているのが仙谷由人である。

【民主党と中共が交わした映像抹殺密約】

「衝突事件のビデオ映像を公開しない」

11月8日付の毎日新聞が、中共とのビデオ非公開密約説を特集記事で報じた。9月29日に北京入りした細野豪志らが中共の外交責任者・戴秉国と約束したというのだ。

この密約説を報じたのは、毎日新聞が最初ではない。すでに10月23日付の読売新聞が戴秉国と取り引きしたことを伝えている。会談が7時間に及んだことなど内容は同じで、事実である可能性は高まった。
▼北京に現れた細野豪志9月29日(NNN)
画像

戴秉国は、船長の違法行為が表沙汰になるのを恐れ、ビデオの非公開を要望。それを受けて政府・民主党が映像を一般に公開しない方針を決めたという。最終的に了承したのは仙谷由人だった。

細野のシナ訪問後、監禁されていたフジタ社員4人が解放された。裏取引があった気配が濃厚だったが、細野側が中共に何を差し出しのか、諸説乱れ飛んでいた。旨味がなければ中共は譲歩しない。
▼解放されたフジタ社員ら9月30日(共同通信)
画像

ビデオ公開という外交カードが人質の身代金代わりに使われたのだ。実際、9月26日に岡田克也はNHKの番組で「よく相談していきたい」と述べ、ビデオの国会提出に前向きな姿勢を示していた。

ところが10月に入って態度を豹変。菅政権は一気にビデオ全面封印に動き出す。詹其雄の処分決定を先延ばしにし、予算委の議決に基づく一部議員への公開も、秘密会での限定視聴に留まった。
▼小林興起の捏造証言は密約への配慮か?
画像

中共との密約が今後、暴かれる可能性は低い。メディアが政府部内の裏舞台を追及する欧米各国と違い、中共は完全な情報統制国家である。しかも政府間の密約ではなく、党と党の間での取り引きだ。

重要な点は、そこにある。仙谷が主導するビデオ非公開は、初めから国益を度外視し、民主党政権を守る為だけなのだ。それを「党益」と呼ぶ。国家に属する公務員の守秘義務など関係ない。
▼航海士が乗務する「うらなみ」11月10日(産経)
画像

ビデオ告発者は、一政党が秘密裏に交わした約束によって誕生させられ、そして一政党の方針で裁かれようとしている。正に「1984」の世界だ。

決して一個人の“事件”などではない。我が国で全体主義国家さながらの「党指定政治犯」が生み出されるか否か…日本人全員に投げ掛けられた巨大な問題だ。



  〆
最後まで読んで頂き有り難うございます
クリック1つが敵に浴びせる銃弾1発となります

banner1
政治ブログランキング

画像

☆産経新聞eアンケート『「尖閣ビデオ問題」 海保職員を支持しますか』

参考記事:
■産経新聞11月12日【海保職員「流出」】自宅捜索で「嫌だ」子供の涙声 近所男性も複雑な表情
■産経新聞11月12日【海保職員「流出」】同級生ら支援に乗り出す “減刑”嘆願のネット署名4700件 海上保安官は「処分早く決めて」
■共同通信11月12日『保安官 事実上拘束 『これ以上は違法』
■朝日新聞11月12日『「逮捕されたような聴取、改善を」 保安官の弁護士要望』
■産経新聞11月12日【海保職員「流出」】仙谷氏、ビデオの「秘密」指定時期を明かさず

■毎日新聞11月8日『アジアサバイバル:転換期の安保2010「尖閣」で露呈、外交の「弱さ」』
■時事通信11月12日『民主、支持率30%割れに動揺=「政権末期」の声も-時事世論調査』

"尖閣義士支援の国民戦線…ビデオ封印密約という機密" へのコメントを書く

お名前
ホームページアドレス
コメント