反体制デモ激撮に中共蒼白…闇に消えた“尖閣ヒーロー”

重慶で抗議を率いたのは中年男だった。様変わりした反日騒乱。日本メディアがキャッチした反体制デモは北京に衝撃を与えた。その中、シナ人の“尖閣ヒーロー”は闇に葬り去られている。
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「宣伝・世論工作を強化し、群衆が法に基づき理性的に愛国の願いを表現するよう導き、社会と政治の安定を維持しなければならない」

中共の党中央政法委員会は10月25日、緊急会議を開催。公安部門トップの周永康(しゅう・えいかん)は、そう指示した。中南海は、反体制運動への転化に危機感を強めている模様だ。
▼蘭州で出動した武装警察10月24日(ロイター)
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周永康の指示は、26日に新華社が速報した。しかし、シナ国内で学生騒乱の報道は規制され、殆どのシナ人は何を意味しているか解らなかっただろう。とりわけ24日のハプニングは完全に隠蔽されている。

公安の緊急会議後も10月26日に重慶市で反日抗議活動が行われた。少人数で始まった抗議活動は、当局ご指名の市民も加わり、日本総領事館前に達した時には1,000規模だったという。
▼気勢あげる重慶の不逞シナ人10月26日(AP通信)
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10月16日から再開された一連の学生騒乱で、我が国の在シナ公館が目標になったのは、重慶が初のケースだ。ここでは一昨年、サッカー東アジア選手権でシナ人が大規模な反日騒乱を引き起こしている。

ところが26日は、一部が領事館に突入を試みたものの、公安部隊に阻止され、建物が壊されるなどの被害はなかった。今までの“反日暗黒パワー”と比べ、情けないくらいのチキンぶりだ。
▼総領事館前の不逞シナ人10月26日(ロイター)
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1,000人という規模も大都市にしては少な過ぎるが、今回の特徴は、学生が排除されたことだ。抗議を始めたのは、貿易会社の社員約20人だったという。揃いのTシャツを着ている連中だ。
▼抗議の中核となった会社員10月26日(読売新聞)
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同じ官製デモでも16日から相次いだシナ人学生騒乱とは、かなり趣きが異なる。党中央が規制強化を打ち出した結果、官製デモは更にコントロールし易い“反日マスゲーム”に変わり果てた。

中共が蒼褪め、方針を変えた契機は、24日に発生したアクシデントだった。

【中共蒼白の反体制スローガン】

10月23日の四川省徳陽市に続いて、24日午前には甘粛省蘭州市で反日抗議活動が許認可された。だが、大学生の姿はなく、警察の保護の下で20分ほど歩道を闊歩したのは、地元の中高校だけだった。
▼蘭州の“こども大行進”10月24日(AP通信)
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アムドの中高生デモ行進と似た年代構成だが、チベット人生徒は迫害の危険を承知のうえでの勇敢な行動だった。それに対し、蘭州のシナ人ティーンは全員が無事に帰宅できる。「お遊戯」に過ぎないのだ。

演出の下手な官製デモの好例である。しかし、24日午後に行われた陝西省宝鶏市のデモ行進では予想外の事態が発生。体制を批判する大きな横断幕が登場。しかも驚くほどストレートな表現も含まれていた。
▼宝鶏の反体制スローガン①10月24日(ANN)
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「抗議高房価=住宅価格の高騰に抗議」

沿岸部で過熱する不動産バブルの影響は、内陸部にも及んでいる。地方の都市部では集合住宅などの家賃が高騰。生活を圧迫しているとも伝えられる。
▼宝鶏の反体制スローガン②10月24日(FNN)
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「縮小貧富差距=貧富の格差の是正を」

我が国では民主党政権に代わった瞬間、メディアの表面から格差社会批判が掻き消えたが、より深刻なのはシナの格差問題だ。ただ、格差を論じる以前の凶悪な民族弾圧が続いていることは言うまでもない。
▼反体制スローガン③(FNN)
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「実行新聞自由=報道の自由を実行せよ」

素晴しいスローガンだ。海外にとっては周知の事実だが、シナ国内で激しい情報統制が行われていることを6文字で証明している。この辺りになると既に「庶民の不満」などでは片付けられない中共体制批判だ。
▼反体制スローガン④(FNN)
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「英九哥大陸歓迎=英九兄さんを大陸は歓迎します」

英九とは、もちろん台湾国総統・馬英九のことだ。尖閣領有に絡む馬英九のスタンスを支持したものではなく、これは国民党を含む複数政党制への移行を求める主張と見られる。そして…
▼反体制スローガン⑤(FNN)
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「推進多党合作=多くの党との協力を推進せよ」

極めつけである。中共の一党独裁支配をダイレクトに批判した完全な反体制スローガン。中共指導部の扱い方によっては劉暁波氏と同じ「国家政権転覆扇動罪」に問われかねない。

当局の意向に沿った定型メッセージではなく、本音を掲げたシナ人青少年の勇気を讃える。

【FNNとANNが“10分デモ”を撮影】

宝鶏のデモで体制批判の横断幕が登場したことは報道各社が伝えた。しかし、現場写真を掲載した新聞社はなかった。蘭州に記者を送っていた海外通信社も、宝鶏まで足を延ばしていなかったのだ。
▼多党合作のバナーを裏から撮影(ANN)
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その中でFNNとANNが宝鶏に取材班を派遣し、反体制デモをキャッチした意味は大きい。現場を撮影した動画情報がなければ、宝鶏の出来事は伝聞情報に過ぎなかった。

“反日デモ”を利用した体制批判の出現は、中共当局にとって危機感を強める材料だが、それが海外メディアに撮影されたことは痛手だ。映像には様々な情報が刻み込まれている。


FNNとANNのカメラは、反体制スローガンを掲げたデモ参加者が整然と歩く様子を捉えている。“反日デモ”に飛び入りで加わったようには見えない。この時点で制止する公安の影はなかった。

そして中共批判の横断幕が、やっつけ仕事ではなく、しっかりした大型のものであることも判る。そして字体や、緑と青のカラーリングも統一。野次馬がアクシデント的に掲げたものではなかったのだ。
▼横断幕を掲げて歩く一団(FNN)
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報道各社は、この宝鶏のデモ行進の参加者は数百人だったと報じているが、現地取材したFNNは約80人と報道。またANNは、宝鶏のデモが僅か10分間程で解散させられたとリポートしている。

異変に気付いた公安が介入したのだ。ANNのカメラは公安が突入し、横断幕を奪い取る瞬間も撮影しているが、それは反体制スローガンの一団ではなく、赤い横断幕を手にした先頭集団だった。
▼公安が突入、横断幕を奪う瞬間(ANN)
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さらにANNは、横断幕が没収され、デモの首謀者が拘束されたと伝えている。この“首謀者”が緑と青の横断幕を掲げた一団のリーダーなのか、全体の主催者なのか不明だが、これまでになかった事態だ。

尖閣関連の“反日デモ”は、当局が指定・容認した集団による官製デモに過ぎないが、宝鶏市のケースは全く異質に見える。反中共陣営が期待していた流れになってきた。

【入れ替わっていた“反日デモ”主催者】

「他国のことをとやかく言う前に、まずは自国の独裁体制について反対すべき」「宝鶏の人々は立派だ」「反日が反党に華麗に変身した」

国内では一切報道されていないものの、宝鶏市の反体制デモを知ったシナ人はツイッターなどで称賛の言葉を贈ったという。また「理性的な愛国表現」を求めた人民日報の論評も、こう批判された。

「宝鶏の勇士の行動こそ人民日報の社説に反映されるべきだ」「我々を愚弄する人民網こそボイコットだ」
▼シナ掲示板に書き込まれた絶賛意見(FNN)
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もちろん、こうした書き込みは速攻で削除される。中共はサイバー弾圧部隊をフル回転させ、批判の広がり阻止に躍起だ。その一方、各地の“反日デモ”は、ネット上の予告通りに行われた。

24日の宝鶏市のアクションも事前に告知されていた。FNNやANNは、それに予告に基づいて記者を派遣したのだ。しかし、予告されながら、キャンセルになった都市も少なくない。
▼公安が警戒する南京中心部10月24日(共同通信)
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10月23日に“反日デモ”が告知されていた湖南省長沙や24日の南京では、当局が大学生を封じ込めた。南京では広場に若者ら100人程が集まったが、公安に排除されて不発に終わった。

実は重慶も23日の土曜日にデモ実行との告知があったが、厳重警戒で中止に追い込まれていた。それが何故か2日遅れ、平日に開催されたのだ。不可解な現象である。
▼重慶抗議を“主催”した中年男の蛮行(ロイター)
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24日の蘭州では中高生がメーンになり、26日の重慶は正体不明のシナ人中年男が抗議の主催者になっている。当局が大学生を排除し、主催者を差し替えたのだ。さらに質の悪いヤラセ抗議に他ならない。

その点でも宝鶏の反体制デモは異質にして異例だった。当局が甘く見ていたとも考えられない。またFNNなどが撮影したテープを強奪されなかったこともミステリーだ。
▼公安車両から撮影した徳陽の広場10月23日(産経)
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四川省徳陽市の23日の反日抗議では、産経新聞記者やNHKカメラマンらが拘束・監禁された。公安が神経を尖らせていたのだが、何らかの異常を察知して強硬策に転じた疑いも濃い。

中共当局は一部の“反日デモ”に法輪功関係者が関与するとの情報を入手。警戒を強めているという。今後、治安機関が学生騒乱を抑え込むのは確実だろう。
▼公安が護衛する蘭州こども大行進(AP通信)
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その中で注目するのが、11月1日と告知されている福建省福州市の抗議活動だ。

【地元の反日抗議に暴力船長を招け】

一連の“反日デモ”では、お座なりな「日本製品ボイコット」や中共の狙いを自白する「沖縄解放」などのプラカードが仕込まれた。その影で、抹殺されている人物がいる。

シナ侵犯船の暴力船長・詹其雄容疑者だ。これまでの学生騒乱で詹其雄の顔写真などモチーフにしたプラカードも、称賛するメッセージも見掛けられなかった。
▼故郷で歓迎される暴力船長9月27日(AP通信)
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詹其雄こそ、今回の騒動の主人公である。反日シナ人にとっては“尖閣ヒーロー”だ。韓国ならTシャツが量産されて抗議デモの脇で即売されるレベル。それが一切見られず、忘れ去られているかのようだ。

拘置されている間、中共の宣伝機関は、この男の名前を連呼した。そして釈放直後は、チャーター機に乗せて移送、空港でもVIPラウンジに案内するなど、党幹部並の厚待遇。正に英雄の凱旋であった。
▼福州空港に到着した暴力船長9月25日(新華社)
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ところが盛大な帰郷歓迎式典の後、詹其雄の動向は突然のように掻き消える。帰国翌日に香港メディアがインタビューした他はノータッチで、中共宣伝機関が触れることもなかった。

詹其雄容疑者は10月21日、地元の泉州市から「道徳模範」として表彰され、式典に姿を見せたが、何も受け答えしなかった。しかもシナ国内では26日になって新華網の地方版が短く伝えた程度だ。

参照:新華網泉州要聞10月26日『“英雄船長”詹其雄榮膺泉州“道德模范”』

“尖閣の英雄”として中共のプロパガンダに徹底利用されるという見方は誤りだった。逆に存在そのものが事実上、掻き消されている。だが、11月1日デモ告知の福州は地元同然だ。
▼予定含む“反日デモ”マップ(産経新聞)
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ヒーロー視するプラカードどころか、本人がデモ隊列の先頭に立って声を張り上げるくらいの勢いが欲しい。再びVサインで日本人を挑発すれば、海保ビデオ公開の気運も更に盛り上がる。

暴力船長が登場しないにせよ、淡々と抗議するだけでは何もならない。これまでの学生騒乱のハイライトは、日系商店の襲撃、そして陳列された日本製品を略奪することだった。
▼蘭州の中途半端な目隠し10月24日(FNN)
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それが“反日デモ”の真骨頂。日本側では今後も各地で尖閣死守デモが相次いで行われる。成都騒乱のようにカウンターとして迎え討つのが筋だ。シナ人側は、もっと激しく、本気で暴れよ。

不逞支那人、加油!


  〆
最後まで読んで頂き有り難うございます
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参考記事:
■FNN10月26日『中国・反日デモ 反日と関係のない「貧富の格差の是正を」などのスローガン』
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■産経新聞10月26日『反日デモの本質は「反体制」 当局は危機感あらわ 重慶デモ抑止できず』
■東京新聞10月26日『中国デモ 反日 徐々に 反共化 』
■ロイター10月26日『中国、反日デモで「理性的かつ秩序ある」行動を呼び掛け』
■毎日新聞10月26日『中国:反日デモ、当局に危機感…収束のめど立たず』
■共同通信10月25日『反日デモの矛先、中国政府に 抑え込み強化へ』
■読売新聞10月26日『中国デモ変質、反日スローガンに政権批判加わる』
■朝日新聞10月25日『中国、反日デモ取り締まり強化通達 政府批判に発展警戒』
■時事通信10月26日『「愛国」世論を誘導=反日デモの政府批判転化に危機感-中国』
■イザ10月23日『「何もなかったと報道を」中国デモ取材に公安職員』

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