在日参政権のコペルニクス…鬼籍に入った最高裁傍論

国会でも菅内閣が在日参政権の方針転換を認めた。鳩山内閣が最後の閣議で決定した政府答弁書。コペルニクス的転回で悪名高い傍論を“追放”したが、報道各社は2ヵ月以上も沈黙したままだ。
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「談話を行うかどうかも含めて慎重に検討しているところです」

菅政権下で初めて行われた8月2日の衆院予算委で、仙谷官房長官は日韓併合100年にあわせた談話の“検討”を続けていると表明した。答弁は短く、内容に関しては未だ闇に包まれたままだ。

「様々な談話によって日本の外交に大きな問題を出したこともあり、扱いに関しては極めて慎重に、そして少なくとも与党内での議論・合意を含む手続きを強く要請します」
▼予算委で質問する松原仁議員8月2日(衆院TV)
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質問に立ったのは民主党の松原仁・衆院予算委筆頭理事だった。検討中の談話の文言は不明だが、松原議員は明らかに、それが自虐史観全開の内容になるという前提で質問した。

「政調と調整しているのか。国益に係ることを党側と詰めずにやっていいのか」

7月30日、民主党政策調査会の会合では一部議員から異論が出た。ここでも「国益」に言及しているのが特徴だ。仙谷の反日ポリシーから、談話が国益を損ねる内容であることは既に常識になっている。

「当然、与党のしかるべき部署との協議をすることになると思う」

▼会見する仙谷官房長官8月2日(政府ネット)
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衆院質疑の直後、仙谷由人は会見で与党内での協議を明言した。党内の権力闘争も絡んで暴走に歯止めが掛かる事態も期待できるが、売国議員だらけの民主党。予断を許さない状況である。

新売国談話の発表が予想されるのは、8月29日。併合条約発効から100年の日に当たるが、そもそも我が国の政府が改めて談話を出す必然性などない。

100年を節目としてキャンペーンを続けてきたのは、我が国の一部メディアや韓国などの反日勢力だ。最初から歴史歪曲が甚だしく、政府レベルでそれに乗じることが間違いである。
▼NHK反日スペシャル
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絶え間なく次から次にやってくる反日ウェーブだが、昨年来の大問題は、鎮静化に向けて前進した。

【参政権は違憲…答弁書を再確認】

「憲法93条第2項の解釈につきまして、平成22年6月4日付け当該質問主意書の答弁について、ご指摘の通り、答弁を行っております」

同じ2日の衆院予算委で、仙谷由人は文書に眼を落としたまま、そう語った。「答弁した通りに答弁した」という答弁…珍質疑の見本のようだが、予算委冒頭で改めて菅内閣から言質を取った意義は大きい。
▼予算委で答弁する仙谷官房長官8月2日
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質問したのは松原議員。そして質疑に登場した質問主意書とは、自民党の山谷えり子参院議員が5月27日に提出したものだ。それに対する政府答弁書は、民主党政権の方針を大転換する内容だった。

参照:参議院HP『5月27日付け 永住外国人への地方参政権付与に関する質問主意書』

質問主意書で山谷議員は在日参政権について、公務員の選定罷免に関する憲法15条1項、地方議会の住民選挙を謳った93条2項の政府解釈を求めた。

それに対し、鳩山前政権の全閣僚が署名した答弁書は、在日参政権を違憲とした平成7年の最高裁判決を丸々引用した末に「政府も同様に考えている」と結んでいる。

参照:参議院HP『永住外国人への地方参政権付与に関する質問に対する答弁書』

ポイントは園部逸夫判事が自ら俗論と突き放した傍論部分を無視したことだ。民主党が在日参政権付与法案の最大の論拠としていた悪名高い傍論を突然、引っ込めたのである。

過去の発言と比較すると違いは際立つ。今年2月9日の衆院予算委で高市早苗元沖縄・北方担当相が在日参政権に関して質問した際、鳩山首相(当時)は、こう答弁していた。

「平成7年の最高裁判決では、定住する外国人については、(略)議会の議員などに対する選挙権を付与する措置を講じることは、憲法上禁止されているものではないと解するのが相当であるとの結論が出ております」


違憲とした本論は完全に無視し、傍論部分を丸々引用。また3月末に閣議決定した政府答弁書でも同様の主張を繰り返していた。今回の政府答弁書とは真逆だったのだ。

参照:衆議院HP3月31日『永住外国人への地方参政権付与に関する質問に対する答弁書』

約2ヵ月間で、最高裁判決の取り扱い方が極端に変わった。180度転換を「ブレる」とは言わない。これは普天間移設クラスのシフトチェンジだ。

更に政府答弁書は、傍論の追放だけではなく、在日参政権の危険性にも及んでいた。

【極論ではない「国境の島ジャック」】

山谷えり子議員は質問主意書の中で、対馬市議会や与那国町議会が参政権反対の意見書を採択したことも取り上げ、安全保障問題に繋がる恐れを指摘。それに対して政府側は、こう答弁している。

「我が国の国境付近に位置している対馬市や与那国町においては地理的な環境から住民に不安を与えるとの認識があるなど、地方公共団体においても多くの意見があることは政府としても十分に理解しており、こうした関係各方面の意見も十分に踏まえつつ対応する必要がある」

官僚スタイルの答弁だが、国防問題に一定の理解を示し、地方自治体で相次いで採択した反対の意見書にも留意。国境の島に外国人の政治的影響力が及ぶケースへの“配慮”も窺える。これも大きな前進だ。
▼日本領土を強調する対馬の貼紙(ロケットニュース)
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在日参政権反対派は、最高裁判決の主文に基づく違憲論に加え、国防上の懸念も重ねて提起した。しかし、これまで推進派は安全保障面の問題を“妄論”として退けていた。

朝日新聞が4月末から連載したネット批判特集『扇動社会』は、国防上の懸念について“誤った情報”の流布と切り捨てた。その歪んだスタンスは推進派勢力に共通し、民潭も「デマ」と断言、嘲笑していた。
▼参政権反対のデモ行進2月
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だが、今回の答弁書で民主党政権は、参政権付与が国防問題に繋がるとの「認識」を「理解」したのだ。この新たな政府見解が推進勢力に与えるダメージは大きいと想像する。

一方、この政府答弁書の取り扱いに関しては疑問点も多い。

【騒がれなかったコペルニクス的転回】

答弁書が閣議決定したのは、6月4日。記憶に新しいが、この日は午前中に民主党の代表選が開かれ、午後に菅直人が首班指名を受けた。つまり、鳩山内閣として最後の閣議で決定したのだ。
▼鳩山内閣、最後の閣議6月4日(AP通信)
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ルーピー政権、最後の最後の大転換である。政府の継続性から、署名の“捺し逃げ”には何の問題もないのだが、その後の展開が奇妙だった。

政府答弁書は閣議決定しても、直ちに内容が発表されることはない。衆参HPで全文を公表するのは暫く経ってからだ。山谷えり子議員のHPに答弁書の全文がアップされたのは6月16日。国会が閉会した日である。
▼熱弁ふるう山谷えり子議員6月9日
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参照:山谷えり子参院議員HP国会での活動報告6月16日『【質問主意書】一問一答形式(5月27日提出、政府答弁書6月4日)』

質問を提出した議員に情報が届いたのも遅れ気味のようだったが、一般的に知られるまで更に長い時間がかかった。答弁書をテーマにした櫻井よしこ氏のコラムが載った週刊新潮の発売は7月22日だった。

参照:櫻井よしこブログ7月29日『政府は外国人参政権を諦めていた』
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山谷議員の公表から実に1ヵ月以上が経過…その間、反日メディアは意図的に抹殺したと想像するが、参政権潰しで大活躍していた産経新聞も、この大転換した政府答弁書を記事に取り上げることはなかった。

取るに足らない政府答弁書なのか…実際に内容をチェックすれば、櫻井氏が指摘するように民主党が「参政権を諦めた」と解するのが妥当。極めて重要な政府答弁書に他ならない。
▼6月4日付けの政府答弁書
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先の参院選では「たちあがれ日本」や自民党、国民新党などが参政権反対を掲げて選挙戦に臨んだが、その時点で既に民主党政権は方向転換済みだったのだ。何か狐につままれた気分である。

【参政権策動の舞台裏を暴け】

「新たな逆境である。それでも民団は、決して屈することなく、このたびの参議院選挙に際しても、そして今現在も、各政党や有力国会議員への働きかけを継続している」

7月28日付けの民潭新聞は「『地方参政権』は逆境に屈しない」と題した社説を掲載した。昨夏から今春にかけての勢いは掻き消え、自ら「逆境」と認めている。
▼参政権反対1万人武道館集会4月
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今後、付与法案が議員立法で出される恐れもある。しかし傍論を追放した政府答弁書の署名を受け、民主党政権が閣法として上程する可能性は、ゼロに等しくなった。推進派にとっては正に逆境だ。

今回の政府答弁書は民主党の急旋回を示すものだが、同時に、今年4月頃から閣僚や党幹部クラスの「参政権推進発言」も激減した。党内で何があったのか、そして推し進めていた真の理由は何か?
▼推進派急先鋒の川上義博参院議員2月(JNN)
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「政府与党が永住外国人への地方参政権付与を推進しようとする意図は何か明らかにされたい」

山谷議員は質問主意書の第4項で、そう問い質したが、政府からの回答はなかった。小沢一郎が韓国政府・民潭と裏取引した…といった密約説も不十分で、納得できるものではない。
▼参政権を主導する小沢一郎を糾弾1月
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9月14日に予定される民主党代表選では8年ぶりに党員・サポーターが投票権を持つ。在日外国人にも門戸が開かれていることから、憲政史上初めて総理大臣の決定に外国人が加わる異常事態になった。

政治資金規正法の趣旨に反する総理大臣の選出だが、その点に疑問を投げ掛けた7月31日付け読売新聞の記事に、看過できない記述があった。

「民主党はかつて、永住外国人への地方選挙権付与問題をテコに、在日韓国人党員などを増やそうとしたことがあった」
▼3年前の参政権よこせ民潭デモ
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それ以上の詳細な記述はないが、記事化するにあたってウラを取っているのは確実だ。民主党は党勢拡大の為に日本国民固有の権利を安易に売り渡そうとしたのである。

もちろん党員・サポーター獲得作戦は、一部に過ぎず、在日参政権を強力に推進した大きな理由は、別にあるだろう。反民主党陣営は今後も、在日参政権推進の裏側を追及してゆかなければならない。

真の理由を炙り出すことは、売国政党=民主党の素顔を完全に暴くことになる。



  〆
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参考記事:
■イザ8月2日『日韓併合の首相談話 「与党と協議」と官房長官』
■イザ8月2日『民主・松原氏、日韓併合の首相談話「与党の合意を前提にせよ」と牽制』
■産経新聞7月30日『民主政調で「日韓併合談話」に異論』
■イザ6月4日『政府答弁書・外国人参政権では国境の町の意見も踏まえる』
■民潭新聞7月28日『<社説>「地方参政権」は逆境に屈しない』

■神奈川新聞6月18日『法案提出されなかった外国人参政権「議論なく、うやむやに」』
■朝日新聞H20年12月12日『民団、民主・公明支援へ 次期衆院選 選挙権付与めざす』(魚拓)

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