法相延命の為の死刑執行…火炎瓶を完全粉砕せよ

居座り続ける落選大臣が180度転換で死刑執行にサイン。派手な格好で刑場にも足を踏み入れた。それは閣僚としての地位延命を狙い、死刑囚を弄んだ政治パフォーマンスだった。
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在任中に死刑が執行されなかった法相は多いが、死刑執行を拒否したのは小泉政権下の杉浦正健元衆院議員が唯一だ。

平成17年10月、就任・初閣議後の会見で杉浦法相(当時)は、死刑執行命令書にサインしない方針を表明した。宗教上の信念に基づく執行拒否であった。
▼杉浦正健元法相(官邸HP)
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しかし会見直後、執行拒否は個人の心情を明かしたもので、法相としての職務に関する発言ではなかったとの文書を発表。慌てて発言を撤回した。この急変ぶりを追及した妖怪系女性議員がいた。

「死刑制度に疑問をお持ちであれば、死刑制度廃止に向けた姿勢を貫くべきではなかったのでしょうか」

舞台は平成18年5月の参院本会議。追及したのは民主党の千葉景子だった。5年後、当時の杉浦法相に対する言葉が、そっくりそのまま千葉法相に向けられる事態となった。

「杉浦法務大臣は死刑制度の存廃についてそもそもどんなお考えを持っておられるのか、見解を求めます」
▼落選会見する千葉景子7月12日(時事通信)
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死刑制度の是非を問う火炎瓶に対し、杉浦法相は「死刑を廃止することは適当ではない」と答弁。しかし、その後、杉浦法相は死刑執行命令書へのサインを拒み、在任中に死刑が行われることはなかった。

一方、千葉景子は参院法務委などで死刑否定論者であることを繰り返し表明。議員に当選する前から絶対的な死刑廃止のポリシーを持ち、運動を続けていた人物だ。

それだけに火炎瓶が自らの政治信条を貫かなかったことは意外過ぎる出来事だった。

【火炎瓶担ぐ“人権団体”がパニック】

「本日、私の命令の下に篠沢一男・尾形英紀の2名の死刑を執行いたしました」
▼死刑執行を発表する火炎瓶7月28日(FNN)
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7月28日午前、千葉景子は会見で淡々と発表した。死刑執行は昨年7月28日以来、ちょうど1年ぶりで、残る死刑確定者は107人となった。

アムネスティ日本など死刑廃止を絶叫する各種団体は、執行停止から1年に当たるこの日、歓迎する声明を発表する予定だったという。ところが同志である千葉の裏切り行為で、ちょっとしたパニック状態だ。

「前回の死刑執行から一年という日に死刑執行を行ったことは、政府の死刑存置への意思を示そうとした恣意的な執行と言うほかなく、人の命をもてあそぶものとして、強く非難する」

参照: アムネステ日本支部声明7月28日『死刑執行に抗議する』
▼アムネスティ集会で発言する火炎瓶


千葉景子が「死刑廃止議連」の中心メンバーだった事実は昨年9月の法相就任時から問題視されていた。入閣に伴い、形式的に議連から抜けていたが、千葉の肩書きはそれだけに留まらない。

アムネスティ議員連盟の事務局長を歴任した他、弁護士やメディア関係者らでつくる「死刑廃止フォーラム」の賛同人にも名を連ねる。杉浦元法相とは違い、死刑廃止運動のフロント議員なのだ。

「千葉法相の個別判断の執行で任された法相の判断だ」
▼会見する仙谷官房長官7月28日(FNN)
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28日の会見で仙谷官房長官は、そう述べたが、執行命令書への署名は法相の専権事項で、当たり前の話しである。仙谷由人も「廃止議連」副会長であることから、自らへの飛び火を避けた。相変わらず狡猾な男だ。

法相として死刑執行命令書にサインすることは当然の職務。問題は、なぜ臨時国会開幕の直前に執行したかである。

【閣僚延命を狙い2人を刑場に運んだ】

「執行命令書に署名したのは24日だと聞いている」

民主党の枝野幹事長は、千葉法相が議員資格を失う前にサインしていることを明らかにした。署名した日付を公表することも異例である。

敢えて署名日を明かしたことは、非議員による法相職務の執行に問題があるという認識を自ら自白したに等しい。民主党執行部も落選議員の閣僚続投に大きな問題があることを知っているのだ。

「国民がノーを突き付けたのに閣僚として残るのは問題だ」

参院選直後の安倍元首相による糾弾を始め、野党陣営では千葉法相の続投に批判が噴出。千葉法相に対する問責決議案の提出構想が具体化したのは7月18日頃だった。
▼落選会見する千葉景子7月12日(産経新聞)
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更に与党内でも千葉法相の早期辞任を求める水面下の動きが活発化。死刑執行拒否を続けると与党側からも問責決議案への賛成者が出るという憶測も広がっていたという。

「事実を踏まえ、慎重に検討して執行を命令した」

千葉法相は28日の会見で“決断”した理由について、そう語ったが意味不明だ。法相は事務方から上がってくる死刑執行命令書に署名するだけで、確定した判決を「慎重に検討する」余地などない。

執行命令書が落選前の時点で法相に上がっていたことは確実。火炎瓶は執行を拒んでいたものの、落選後に問責決議案が急浮上したのを受け、急いでサインしたと考えられる。
▼大臣追放判定を受けた千葉景子7月12日(産経新聞)
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千葉景子は法相として延命する為に、死刑囚2人を刑場に送ったのだ。自己保身で行ったデス・バイ・ハンギング…これが“人権派弁護士”の正体。憲政史上、最低・最悪の法相である。

【勉強会?失格大臣の悪あがき】

千葉景子は死刑執行の直後に緊急会見を行った。これも自己保身を狙った政治パフォーマンスの匂いが濃厚だ。従来は人数と執行日しか公表せず、遥か以前は、年間の執行数しか公表しなかったという。

大臣が会見する今のスタイルになったのは鳩山元法相以降である。それを踏襲したのも驚きだが、千葉景子は死刑執行の現場に立ち会ったことも明かした。

「きちっと見届けることも私の責任だと考え本日、執行に立ち会って参りました」
▼執行直後に会見する火炎瓶7月28日(時事通信)
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会見した千葉は普段のグリーン系ではなく、グレーのスーツ姿だったが、巨大なネックレスとイヤリングを装着。不気味な念入りメークはいつも通りだった。厳粛な場にはそぐわない装いだ。

小菅での執行終了が午前10時、会見が11時過ぎ。着替える時間は殆どないことから、千葉景子は、こんなチャラチャラした格好で刑場に足を踏み入れたのだ。これが自称・人権派の驚愕マナーである。

「刑場は厳粛な死刑執行の場であることから、本来、一般の公開にはなじまないという指摘がある。しかしながら…」

会見で千葉景子は今後、刑場をメディアに公開する方針を打ち出した。刑場を見れば誰しも殺伐とした印象を抱くだろう。それは廃止論を強めるだけのイメージ操作で、論議に一石を投じるものではない。

千葉景子は、死刑存廃を議論する勉強会の設置も表明した。だが、内閣府の最新調査によると死刑廃止を求める声は6%未満。85%以上が死刑容認で、検討するテーマにさえならないのが現状だ。
▼10年余りで死刑廃止派は半減(内閣府HP)
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参照: 内閣府HP2月6日『死刑制度に対する意識』

今必要なのは、そんな不毛の議論ではなく、有権者から大臣失格の審判が下った千葉景子の進退議論である。

【火炎瓶8月の暴走に歯止めを】

「法務大臣として正に法律に沿って適正な判断をされた」

菅首相は千葉景子の180度転換を擁護した。しかし民主党は「政策インデックス2009」で、終身刑の検討を含む死刑存廃の国民的議論を行うと謳っていた。

「死刑の存廃問題だけでなく当面の執行停止や死刑の告知、執行方法などをも含めて国会内外で幅広く議論を継続していきます」

参照: 民主党HP「政策インデックス2009 法務」
▼火炎瓶を擁護する菅直人7月28日(FNN)
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「当面の執行停止」を政策のひとつに掲げていた。変節したのは千葉景子だけではなく、民主党も同様だった。突然の路線変更は、迷走の果てに先祖がえりした普天間飛行場の移設と似た構図だ。

それらが現実路線への転換なら良いが、死刑執行も支持率低迷を打破する為のその場しのぎに他ならない。千葉がサインに踏み切ったのは自己保身に加え、菅政権への風当たりを弱める狙いもあっただろう。
▼両院議員総会の菅首相7月29日(時事通信)
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その場合は、菅内閣を延命させる目的で死刑囚を刑場に向わせたことになる。いずれにせよ、政治利用したことは明らかだ。だが、死刑執行拒否は千葉景子が抱える問題の一要素に過ぎない。

千葉景子は在日参政権の推進派であると共に、夫婦別姓法案・人権救済法案を主導。参院選で票が離れ、見事落選した原因は、日本解体3法案と深く関係しているはずだ。
▼選挙活動中の千葉景子(産経新聞)
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それにも関わらず、千葉は7月20日の会見で「人権救済機関の設立」を前進させると豪語。問責決議の行方は不透明で、9月初頭と見られる辞任までの期間に暴走する恐れが高い。

臨時国会の予算委質疑は4日間程度で、野党側が、この“党幹部閣僚”を糾弾する時間は限られている。既存メディアも異例の居座り大臣への批判は消極的…

燻り続ける火炎瓶を完全に粉砕するには、これまでと同様に国民有志の力が必要だ。



  〆
最後まで読んで頂き有り難うございます
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参照:
死刑廃止フォーラム7月28日『抗議声明』

参考記事:
■時事通信7月28日『突然の死刑執行が波紋=落選法相、説明責任免れず』
■読売新聞7月28日『法務省が発表した千葉法相の発言(要旨)』
■読売新聞7月28日『1年ぶり死刑、2人に執行…千葉法相が立ち会う』
■産経新聞7月28日『【視点】人の死に「政治的演出」千葉法相の死刑執行命令』
■神奈川新聞7月29日『千葉法相が死刑執行、孤立無援で万策尽きる』
■産経新聞7月28日『死刑執行は「法相の個別判断」と仙谷官房長官』
■神奈川新聞7月19日『千葉法相続投をめぐり、野党から参院への問責決議案提出構想が浮上』
■産経新聞7月15日『「千葉法相の問責案提出を」安倍元首相、続投を批判』

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