2020年の植民地解放闘争…世界染めたResist China

合言葉はResist China。中共政権出現71年に合わせ、地球規模の抗議活動が行われた。単なる弾圧停止要求ではない。それは新たに始まったアジアの植民地解放闘争だ。
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「数々の弾圧、度重なる大量虐殺、そして強制避妊・中絶手術という女性へのジェノサイド、強制労働という奴隷政策…悲劇は中国の植民地にされた日から始まり、今なお続いています」

ウイグル女性の切々とした訴えが、胸に迫る。中共建国71周年に合わせ、東京・新宿で10月3日に行われたデモ行進。青天牙月旗が連なる蒼い波は相変わらずの美しさだが、この日は少し様子が違った。



「弾圧、鎮圧、殺して奪ってきた71年です。今日になって、唯一残っていた言葉すらも奪おうとしています。絶対に許してはいけません。皆一緒に、この悪魔の中国共産党政権と闘っていきましょう」

ほぼ同じ頃、南モンゴル「クリルタイ」のオルホノド・ダイチン幹事長は、そう呼び掛けた。言葉には強い危機感が色濃く滲む。そして日比谷公園からデモ行進がスタートした。



これまでにない複数同時デモ。池袋では、在日香港人をメーンとする行進が催された。中共の侵略を受けたチベットを含む3カ国の植民地出身者に加え、支那民主派や台湾国系の有志も顔を揃えた。

この後、各エリアの参加者は1ヵ所に集まり、新宿駅周辺でジョイント・デモを繰り広げた。黄昏から宵闇に包まれる副都心。雪山獅子旗と「光復香港」の黒い旗が交互に翻る様は壮観だが、少し複雑だ。



我が国で世界初の東トルキスタン支援デモが始まって10年が経った。しかし、中共の植民地が減ることはなく、香港が加わって逆に増えた。そしてチベットなど3ヵ国の状況は悪化の一途を辿る。

香港紙や印メディアは夜の新宿デモ参加者を約3,000人と伝えた。参加者による速報値とは異なるが、世界最大規模の「レジスト・チャイナ」だったことは確かだ。

【地球を一周するResist China】

「家族と音信不通だ。兄弟も甥も彼らの家族も完全に音信不通だ」

抗議に参加したウイグル人は、そう語った。イスタンブールでも大規模な抗議集会が開かれた。東トルキスタン出身者が中心で、何人もの参加者が行方不明となった家族の写真を掲げていた。
▽イスタンブールの抗議集会10月1日(AFP)
AFPルコ・イスタンブールのバヤズィト広場で、中国のウイグル人弾圧に抗議するデモの参加者(2020年10月1日撮影.jpeg

中共の建国記念日である10月1日、世界同時の抗議活動が開かれた。呼び掛けたのは米国の老舗団体SFT(スチューデンツ・フォー・フリーチベット)で、共通スローガンは「Resist China」だ。

参照:Resist China HP

都内同時デモも、呼び掛けも応じたものだった。それに先立ち、我が国では10月1日、衆院議員会館で国際会議を開催。在日本組織の代表が一堂に会すると共に、複数の与野党議員も参列した。
▽永田町で開かれた国際会議10月1日(山田宏議員Twitter)
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Resist China主催本部によると、関連の活動は世界20数ヵ国、30都市以上に渡った。中心はやはり伝統の長い欧米各国で、ベルギーの抗議スタイルなどは年季が入っている。
▽ブリュッセルの抗議活動10月1日(ICT)
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成熟することは不幸で、こうした活動をしなくても良い日が待ち望まれる。それでもアフリカへの伝播には驚く。極少数ながら南ア首都プレトリアの中共大使館周辺に有志が集まった。
▽南ア中共大使館周辺の抗議10月1日(ITN)
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特徴的だったのはロンドンだ。テムズ河畔に巨大な映像を浮かび上がらせた。投影した先は、英国の国会議事堂。ビッグ・ベンで有名なウェストミンスター宮殿である。



映像の画質など明らかに屋外イベント経験の豊富なプロの仕事だ。チベット支援団体は、中共公館の外壁にメッセージを投影するアクションを活発化させていたが、いよいよ完成形に近付いている。

今回の「Resist China」は、中共に抗議すると同時に、各国政府・政治家に支援・賛同を促していた。しかし、国会議員が積極的に参加したケースは一部に過ぎなかった模様だ。
▽米議事堂前のアクション10月1日(ADHRRF)
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ワシントンD.Cで開かれた集会は、議員が演説した数少ない抗議アクションだった。米議事堂前のモール地区に、強制収容所の“囚人服”を纏ったウイグル人らが整列した。

非常に刺激的な演出である。ところが主要紙も通信社も報じていない。米国は政府・連邦議会ともウイグル問題に熱心だが、既存メディアとの温度差は大きい。ちなみに我が国は言わずもがなだった。

【“狩猟区”となった10・1香港市街】

新宿・池袋のデモ行進では「光復香港」の旗が目立ったが、ロンドンの抗議は「香港独立」だ。しかも舞台は中共大使館前で、通用口付近には「天滅中共」の張り紙も添えられた。
▽ロンドン中共大使館前の抗議10月1日(立場新聞)
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自由を求める香港人にとって、いわゆる国慶節の10月1日は別の意味を持つ。昨年のこの日、香港各地で大規模抗議が相次ぐ中、重装備の機動部隊員が至近距離から高校生の左胸を撃った。

中共指導部が、即時射殺を含む非情な強硬策に舵を切った瞬間である。実弾発砲に国際社会は批判を強め、習近平は追い詰められたようにも見えたが、状況は最悪の展開を辿って今に至る。
▽香港中心部に展開する警察部隊10月1日(AFP)
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政治集会は全面禁止で、民主派の横断組織が申請した10・1大規模デモも当然のように却下された。そればかりか、中共当局は民主派を挑発し、怒りを爆発させる卑劣な策を弄した。

広東省の検察当局は9月30日、海上で拘束した香港人12人の逮捕を正式に発表。深圳の拘置所に送られた後、家族の接見は許されず、消息不明となっていた。
▽12人が出航した香港南東部の漁村9月(産経)
産経9月12人の密航船が出港した香港・布袋澳.jpg

12人は8月23日、南東部の漁村から台湾国に向かった所、中共党軍事委所轄の警備艇に捕われた。公海上で執行された疑いが濃いが、既に事実関係は闇の中。新たな黄雀行動は思い通りに行っていない。

関連エントリ:6月6日『暴動報道で霞む六四記念日…新たな「黄雀行動」を急げ』

民主派陣営は拘束直後から解放を訴え、スローガンの「save12」も広まっていた。それを熟知した上で中共側は国慶節前日に正式逮捕を発表したのだ。活動家を街頭に誘き出す策略である。
▽九龍・獅子山頂の抗議メッセージ10月3日(立場新聞)
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当日は6,000人規模の警官隊が、市内各地に展開。民主派の区会議員4人を含む80人以上が不当拘束された。9月6日の300人大量拘束と比べ、弾圧は局地的だったが、1年前は想像できなかった惨状だ。

【植民支配の軛から解き放て】

「インドはチャイナと戦っています。だからインドは私の友達なのです」
▽香港市内で抗議する青年10月1日(印メディア)
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香港の抗議で印国旗を掲げた青年は、記者の質問にそう答えた。非常に珍しい光景だった模様で、複数の印メディアが、この話題を取り上げている。今も印中両軍は北部国境で一触即発の状態にある。

都内の10・3デモでも珍しい国旗が見られた。日章旗や台独旗といったお馴染みのフラッグの他に、星条旗が揺らぐ。反CCP攻勢が続く、米国への期待が込められているのだろうか。

「米国で私たちの為の法案が成立したことは、少しでも希望を持たせて、光を差し込ませている」
▽演説するイリハムさん10月3日(YouTube)
スクリーンショット 2020-10-06 23.19.30.png

行進前の集会でイリハム・マハムティ代表は、そう語った。米では6月にウイグル人権法が成立。中共幹部の制裁に続いて“新疆綿”など強制労働に関わる産品の輸入禁止を打ち出した。

世界のウイグル人にとって、実効性の高い米の制裁は、暗闇に現れた一筋の光明だ。11年前のウルムチ大虐殺で、当時のオバマ政権は何ら牽制する措置を講じなかった。
▽米議会前に集まったウイグル人10月1日(WUC)
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更に遡れば911直後、ブッシュ政権は「テロとの戦い」遂行にあたって、中共に言われるままウイグル人集団をテロ組織と見做す。実体のない架空の組織で、結果的に大規模弾圧の下地を築いた。

「アジア解放」
▽新宿デモ行進夜の部10月3日(YouTube)
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新宿デモの隊列に、目を惹くプラカードがあった。ウイグル女性が口にした「植民地」と対になるキーワードだ。示唆に富んだ表現で、現状の再認識を迫られる。

中共に立ち向かう人々が訴えているのは、もはや「人権抑圧の停止」といったレベルではない。中共政権を打倒し、各民族を侵略支配の軛から解き放つことだ。即ち、植民地解放闘争である。



20世紀は「民族自決の世紀」と呼ばれた。我が国が歴史的に関与したアジア諸国の独立、そしてアフリカ諸国の誕生を指す。だが、その陰で周辺国を次々に武力で併呑した“新興国”があった。

中共政権樹立から現在に至る71年は、血に塗れた侵略の歴史である。反中・親中という色分けも少し正確性を欠く。植民地を広げる侵略国家に抗うか、それとも味方するかの二択だ。
▽印マクロードガンジの抗議10月1日(SFT)
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そこに玉虫色の答えはない。



最後まで読んで頂き有り難うございます
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【side story】

一部、10・3デモの動画からキャプさせて頂きました。既存メディアが「報道しない自由」を行使する中、貴重な現地映像を有り難うございます。

他の参考動画:
□YouTube10月3日『その3ラスト~集合写真【ウイグル/新宿中央公園】Stop Uyghur Genocide!2020.10.3Resist China「NO!中華人民共和国建国71周年連帯デモ」』
□YouTube10月3日『NO!中華人民共和国建国71周年連帯デモ(全部隊合流)』
□YouTube10月4日『【夜の部デモ出発前集会】NO ! 中華人民共和国71周年 連帯デモ(ウイグル・香港・南モンゴル・チベット・台湾・民主中国陣戦):中国共産党の壁崩壊!』
□YouTube10月1日『国慶節 〜中国の弾圧に世界一斉抗議〜 各民族リーダー、与野党国会議員ら集う』
□YouTube新唐人TV10月5日『「中共にノー」世界同時行動 中共の人権迫害を暴露し 政権崩壊を促す| 國殤日』
□YouTube10月1日『Watch: Massive anti-China protest outside Chinese Consulate in Toronto』

参考記事:
□パユル10月1日『’Global Day of Action’ protests observed in 25 countries on the 71st anniversary of PRC』
□ICT10月2日『Global Day of Action against human rights violations in China』
□ADHRRF10月2日『China Founding Day Met by Global Protests Over Uyghurs, Tibet, Hong Kong』
□UPI10月3日『Rally against Communist China's government by Southern Mongolian, tibetan, Uyghur and Hong Konger in Tokyo』
□香港ヘラルド10月4日『Nearly 3000 people in Tokyo protest China's rights violations』
□NEWS15 India10月3日『Around 3000 people in Tokyo participate in protest march against China's human rights violations』
□立場新聞10月2日『【倫敦 10.1 直擊】示威者中國駐英使館前燒五星旗 袁弓夷斥英政界無膽孤立共產黨』
□立場新聞10月3日『登獅子山舉燈牌籲關注 12 港人 16 歲中六女生:藉盞燈同佢哋講,我哋陪你』
□産経新聞10月1日『日本も中国人権問題に非難を ウイグル人らが国会内で集会』
□View Point10月2日『中国の人権弾圧に諸民族は団結を、東京で国際会議』
□アゴラ10月2日『中国抗議の気運高まる?人権問題考える国際会議と議連総会が同日開催』
□産経新聞10月3日『中国の少数民族迫害に都内で抗議デモ ウイグルやチベット人ら』
□View Point10月4日『東京3カ所で中国に“NO” ウイグル、モンゴル人らデモ』
□AFP10月2日『「家族はどこ?」 中国のウイグル人弾圧に500人が抗議、トルコ』
□産経新聞9月2日『香港脱出失敗 台湾への密航ルートは困難に「現代版イエローバード作戦」機能せず』

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