赤い黒幕・二階俊博の天下…行き場を失った反中共票

特定野党不戦敗の小池圧勝は、ケツ持ちの二階俊博にフリーハンドを与えた。“保守不在”の選挙戦で桜井党首が孤軍奮闘の大躍進。それでも反中共票は、何処かに消え失せた…
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当選から一夜明けての初仕事は“二階詣で”だった。小池百合子は7月6日、選挙で支援を受けた自公トップを訪ねて感謝の意を伝えたが、所詮はオマケでしかない。

「小池都知事が圧倒的に勝利することは間違いない」

先月中旬の定例会見で二階俊博は、そう断言していた。鋭い票読みでも予言でもなく、二階が早い段階から手を回し、自民党の独自候補擁立を阻んだことで、勝負はあった。
▽再選で記者会見する小池都知事7月5日(共同)
共同75記者会見する小池百合子氏。3密防止で入室できる報道陣の人数も大幅に制限された=5日夜.jpg

自民党のガチ支持層にとって、美酒に酔う選挙結果ではなかっただろう。独自候補の連戦連敗、石原・舛添といった訳アリ脱党組の当選…都知事選における自民の無類の弱さは相変わらずだ。

一方の小池側も手放しでは喜べない。同日投票の都議補選では自民候補が4選挙区を完全制圧。懐刀か鞄持ちか知らないが、小池側近の元秘書も破れ、都民ファーストの会には秋風が吹いた。
▽女の決闘と呼ばれた北区都議補選7月2日(東スポ)
東スポ72東京北区都議補選・女だらけの討論会.jpg

消去法でいくと真の勝者は二階だったのではないか。解せぬ。河井夫妻の事件も、本来なら選挙マネーを差配する党幹事長の責任が厳しく追及されるケースだ。

しかし既存メディアの切り込み方は、「大型買収事件」の見出しに反して生温い。夫妻の逮捕直後は明日にも自民党本部への強制捜査が行われるかのように報じていたが、トーンダウンが甚だしい。
▽衆院本会議場を後にする河井前法相6月17日(時事)
時事6月17日の衆院本会議を終え、国会議事堂を出る河井克行前法相.jpg

幹事長室ガサ入れで二階終了というシナリオは実現しそうにない。人相は別に、素行も言動も悪代官に相応しい二階は、安倍政権叩きには恰好のターゲットだが、メディアは逆を張る。

防護服12万着の支那寄贈も非難されず、美談として語られた。呼応して都の備蓄防護服を放出した小池都知事も同じく、国内の不足が判明しても批判を浴びることはなかった。
▽返礼品贈呈式に出向いた二階3月(毎日)
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明らかなスタンドプレーも失政も、中共が絡むと途端に無視。無風と評された今回の都知事選を解く鍵は、どうやらその辺りにありそうだ。

【二階の恫喝と連動する中共武装艇】

経世会最盛期の時代から、自民党の一部には不思議なバリアを得て、メディアから攻撃を受けない特別待遇の議員が存在する。親中派とされる一群の政治家たちだ。

NHKや全国紙に庇護される“絶対安全圏”である。反日メディアから批判されない自民党議員ほど強い者はない。やりたい放題に言いたい放題。国内では、ほぼ無敵のチート政治家と化す。
▽自民党本部を闊歩する二階7月1日(産経)
産経71民党・二階俊博幹事長=1日午後、東京・永田町の自民党本部.jpg

今や二階俊博が、その特別枠の筆頭格であることは疑いようがない。かつては週刊誌という難敵が居たが、文藝春秋が屈中姿勢に転じたことで、無敵バリアは強化された。

「先人達が紡いできた努力をなんだと思っているんだ」

順風に見えた自民党内の習近平来日中止決議は、二階の恫喝で荒れ模様となった。二階の台詞は、中共指導部が親中派を讃える際に連呼する「井戸を掘った人」の焼き直しである。
▽二階派が暴れた党外交・合同会議7月6日(時事)
時事76国賓来日に関する党の決議について議論する自民党外交部会などの合同会議=6日午後.jpg

プーの国賓来日に反対する決議文は党外交部会が7月3日に決定し、後は菅官房長官に提出するだけだった。だが激昂した二階が提出を阻み、都知事選明け6日開催の合同会議で議論する段取りに急変する。

二階は会議に子飼いの議員を複数送り込み、巻き返しを図った。保守系の議員も迎え討つ構えで臨んだが、決議案は「中止を要請せざる得ない」という曖昧な表現に薄まった。
▽決議文提出した中山泰秀外交部会長ら7月8日(産経)
産経78非難決議を提出し記者団の質問に答える自民党外交部会の中山泰秀部会長(中央)ら=8日午前.jpg

中共の武装艇が過去最長となる40時間の尖閣領海侵犯を強行したのは7月4日から5日に掛けてだ。勿論、偶然の一致ではない。軍事的な圧力を高める古めかしい砲艦外交である。

ひどい有様だ。さらに、二階と連動して公明党の山口那津男が7月7日の政府・与党連絡会議で「国賓来日」の推進を絶叫。野党にとっては与党分断の好機だが、中共絡みだと身動きが取れず、沈黙する。
▽連絡会議で息巻く山口と二階7月7日(産経)
産経77連絡会議で発言する公明党・山口那津男代表(中央)。手前は自民党・二階俊博幹事長=7日午後.jpg

自民親中派チート議員の特徴は、既存メディアに守られるだけではない。選挙の際に野党が有力な候補を立てず、自動的に当選することだ。河野洋平や加藤紘一が、そうだった。

この構図が、今回の都知事選にピッタリ当て嵌まるのだ。

【共に民主党陣営の媚中不戦敗】

注目は早くから2位争いだったという。特定野党が対抗馬の一本化に失敗。宇都宮健児が山本太郎に負けた場合、枝野ら立民執行部の責任問題に発展すると予想された。
▽選挙応援で集結した野党党首ら6月28日(産経)
産経628有権者らに手を振る野党党首ら.jpg

的外れな選挙展望である。自主投票で開き直った玉木民民と同様、立民もまた不戦敗だった。餃子テイストのツイッター工作で分かる通り、本気度が疑われる事態ですらなく、遊び感覚の選挙戦だ。

枝野自らが前回引き摺り下ろした宇都宮は、代々木の独自候補として12年前に都知事選デビューした。公安筋が暴露することはないが、日弁連会長時代からの隠れ共産党員と見られる。
▽南鮮極左紙に登場した宇都宮’19年(ハンギョレ)
ハンギョレ新聞19年7月22日.jpg

代々木の対抗馬が唯一で、他の野党は最初から競う意図なしの撤退モード。告示・公示前に当確が出る親中チート議員の典型的な選挙戦だった。因みに異分子の山本太郎は親朝鮮枠だ。

小池百合子を肝の据わった親中派と断定する材料には欠くが、二階に尻を持たせている時点でお里が知れる。少なくともドラゴンスレイヤーであった試しはない。
▽政治セミナーで共演する小池と二階R1年8月(時事)
時事19年8月会合で、笑顔を見せる東京都の小池百合子知事(左)と自民党の二階俊博幹事長.jpg

二階との師弟関係は、平成12年の保守党旗揚げ以前に遡るという新説が週刊誌に登場。小池の金庫番が秘書になる以前、中共に拘束された所を二階の根回しで解放に至ったという。

参照:デイリー新潮(6月18日号掲載)『小池都知事に籠絡された男たち「二階幹事長」「創価学会幹部」を操り再選確実』

約20年も前から中共幹部と強力な人脈を築き上げていたことに驚く。二階は単なる親中派を凌駕する筋金入りの江沢民派で、共青団や太子党と微妙な距離があるというレトロ系の冗談も、素直に笑えない。
▽党本部で対中決議に毒づく二階7月7日(毎日)
毎日非難決議について意見を述べる自民党の二階俊博幹事長=党本部で2020年7月7日.png

2位に4倍以上の差を付けての圧勝は、小池都知事に「フリーハンドを与えた」と解説される。だが実際に、より凶悪なパワーを手にしたのは、二階俊博だ。

タイミングが難しいにしても、二階が“小池新党”をチラつかせて党内の動揺を誘い、共に民主党を嗾けることが出来る。本物の政局に結び付く、極めて厄介な状況が出現した。
▽選挙前に二階詣でした小池都知事6月3日(読売)
読売63取材に応じる小池都知事と自民党の二階幹事長(3日、自民党本部で).png

一般的な自民党支持者とは別に、中共に異を唱える多くの保守層が甘んじて受け入れられる結果ではない。

【都知事選で中共に抗った男】

「タスキも掛けず、幟も立てていません。これは確かに選挙演説です。しかし7月1日、今日極めて重要な出来事がございました」

都知事選終盤、日本第一党の桜井誠党首は、中共大使館前に街宣車を横付けし、痛烈な批判演説を行った。自由香港の訃報が伝わった直後の素早い政治行動だった。

20人以上が出馬する中、大使館前に乗り込んだ候補は唯独り。演説で中共批判した候補は他に居なかっただろう。都政と香港問題は無関係とするのは逃げ口上で、政治家を目指すなら避けられないテーマだ。



今回の都知事選で桜井党首は17万8,784票を獲得し、5位に付けた。順位は4年前のデビュー戦と同じだったが、得票数は6万票余り上積みした。

「前回の11万4,000票は上回りたい」

例外的だった夕刊紙のインタビューで、桜井党首が控え目にそう語っていたことからも、大善戦・大躍進だ。支持者は予想を超えて着実に増えている。
▽都知事選掲示板のポスター(東京新聞)
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都心部での人気が高く、奥多摩方面で弱い「東高西低」の傾向は有権者の年齢構成と割り切れる。ところが最も得票率が高かったのが、島嶼部の小笠原村と御蔵島村の3.65%だった。

有権者が少ない地域で、専門家は誤差の範囲とスルーするだろうが、筆者は根拠があると考える。小笠原諸島は、6年前の赤珊瑚密漁事件で支那漁船が暴れ回った。島民は蛮行を目の当たりにしたのだ。
▽小笠原諸島沖を覆う支那漁船団H26年(産経)
産経14年小笠原沖の支那漁船団.jpg

桜井党首の強烈な反中共メッセージが、無法船団の恐怖に震えた島民に届いたのではないか。実際に投票した有権者の証言はないが、たまたまファンが多かったという分析より合理的である。

一方、二階をバックにした現職が360万票を獲得する中、もっと反中共票を取り込めたのでないかとも夢想する。比較対象は、6年前に田母神俊雄氏が獲得した61万票だ。
▽著名人の応援も多かった田母神候補H26年(産経)
産経22銀座練り歩く閣下のコピー.jpg

保守論壇の寵児だった田母神氏と、保守系ネットメディアからも虐げられる桜井党首の差が、ここにある。“大票田”の高齢層に、政治信条どころか、存在すら伝わり難い。

我が国の急進右派政党が、独AfDや仏RNのように国政で躍進しないのは、移民問題への関心の薄さ以外にも理由がある。最も大きな要因は、自民党が代表的な保守政党と信じられていることだ。
▽党の会議で発言する二階と石破6月11日(時事)
時事自民党の会議に臨む二階俊博幹事長(手前)と石破茂元幹事長(手前から3人目)=6月11日.jpg

執行部に江沢民派を抱える政党が、保守本流であるハズがない。55体制の時代から令和の今も自民党は中道左派である。青嵐会や清和会が異端だった歴史を忘れてはいけない。

国政における真の保守政党の不在。それもまた戦後75年の空白のひとつだ。



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参考記事:
□J-CAST7月6日『桜井誠氏「コロナ」「減税」強調も奏功か 目立つ若者&都市部への浸透』
□ZAKZAK6月20日『桜井誠氏“バーチャル演説”で舌戦 「既存メディアに期待はしない」 都知事選』
□産経新聞7月7日『自民迷走、習氏来日中止決議は結局「部会」で 党幹部慎重で尻すぼみ』
□時事通信7月6日『国賓来日中止決議で賛否 中国にパイプの二階氏反発―自民』
□ZAKZAK7月7日『“親中”二階派が暴走!? 「対中非難決議」了承も…習主席の「国賓」来日中止要請は修正の“弱腰”ぶり 識者「いつまで『親中』続けるのか」』
□ハンギョレ新聞19年7月22日『[寄稿]徴用工問題の解決に向けて』

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この記事へのコメント

名無し
2020年07月24日 09:40
平和ボケの日本だけが世界から取り残されていく。