武漢バイオ実験室の影と闇…漸く始まった発生源探索

武漢にBSL-4実験室など存在しない…中共の証拠隠滅作戦も虚しく、米当局が徹底追及を宣言。澱んだウイルスのルーツを探る長く険しい旅が始まった。
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「新型コロナウイルスは、人工ウイルスだ」

ウイルス研究の泰斗が投じた一石は、波紋を広げ、物議を醸している。語ったのは、HIV発見の功労者でノーベル生理学医学賞を受賞したフランスのリュック・モンタニエ博士だ。

仏TV番組に出演した博士は、HIVとの近似性などを指摘し、人工説を提起。直後から複雑な反響を巻き起こし、高級紙のル・モンドまでが記事で取り上げた。世界を揺るがす大論争の勃発か?
▽ウイルス研究の権威モンタニエ博士(File)
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「モンタニエ教授の論文は科学界を説得するには程遠い」

違った。ル・モンド紙は否定に次ぐ否定で、人工ウイルス説を叩く。批判的というレベルではなく、猛反論だ。博士については、耄碌爺いと言わんばかりの人格攻撃も忘れない。

「パーキンソン病の治療にパパイヤジュースを勧めた」

ムキになって噛み付き、口汚く罵る。ル・モンドはいつからタブロイド紙に成り下がったのか…こうした感情的な総攻撃は、医学誌に掲載された人工ウイルス否定声明に似ている。
▽感染拡大を報じるル・モンド紙(File)
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2月中旬、著名な医学専門誌「ランセット」で27人の専門家が共同声明を発表し“陰謀論”を強く戒めた。自然由来であることは既に証明済みと訴え、WHOの意見を支持するよう呼びかける。

参照:人民日報2月21日『新型コロナウイルスが中国の「生物戦計画」によるもの?外交部が反論』

北京や親中派が、この声明を好んで引用することからも筋の悪さが際立つ。分かり易い情報戦のひとコマである。逆に興味を惹かれるのは、中共側が躍起になって即時否定することだ。

「武漢にあるウイルス研究施設からアクシデントで漏れた」


モンタニエ博士は、そう指摘した。もう一つの類似点がある。共同声明もル・モンドも陰謀論認定で全面攻撃しつつ、武漢の研究施設には触れない。まるで存在しないものであるかのようだ。

【疑惑の本丸に切り込む米政権】

「感染が何処から始まったのかについて確信を持っている」

武漢ウイルスの名称を公言した3月上旬、ポンペオ国務長官は、そう語っていた。単に武漢市発という意味に過ぎないと思ったが、違ったかも知れない。

「習氏と私は、ウイルスが何処から来たのかを知っている」
▽非常事態を宣言するトランプ大統領3月13日(AFP)
AFP新型コロナウイルスに関する発表を行うドナルド・トランプ大統領(2020年3月13日撮影).jpeg

国家非常事態宣言に伴うトランプ発言も同じだ。3月13日の会見でのことである。始まりのアウトブレイクが起きた武漢市に関して、大統領が勿体つけて指摘する必要はない。

「コウモリは武漢市内に棲息せず、海鮮市場でも売られていなかった。コウモリは60キロ以上も離れた地域に居るだけだった」

トランプ大統領は4月17日、記者質問に答える形でそう述べた。武漢BSL-4実験室については直接の言及を避けたものの、流出説を「理に叶うもの」とし、情報精査中であることを認めた。
▽ダミー情報で使われた海鮮市場1月(時事)
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武漢病毒研疑惑に再点火したのは、4月14日付けのワシントン・ポストだった。18年に数回、武漢入りした在北京米大使館の科学担当官2人が「ウイルス流出の危険性」を報告したという内容だ。

2人の担当官が武漢ウイルス研究所を最後に訪問したのは18年3月18日。同研究所のWebサイトには2人の視察を紹介していたが、つい最近になって削除した模様だ。不都合な事実があったのか?
▽武漢ウイルス研究所の正面ゲート付近(file)
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「米国務省は、新型コロナウイルスが武漢の研究所から発生したと確信するに至った」

翌15日のFOXニュースは、更にもう2歩踏み込む。ソースは複数の政府筋。米情報当局は現時点で生物兵器説を排除し、流出説に傾くが、漏洩に関する経緯の推測は、衝撃的である。

「ウイルスはコウモリからヒトへの感染で、ペイシェント・ゼロは研究室で働く者だった。その後、武漢の市中に広がった」

参照:米FOXニュース4月16日『Sources believe coronavirus outbreak originated in Wuhan lab as part of China's efforts to compete with US』
▽武漢BSL-4実験室の研究員(病毒研HP)
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院内感染だったとする具体的な情報だ。所内で感染が拡大しのか、キャリア研究員が出歩いた結果、市中にウイルスをバラ撒いたのか…アウトブレイクに連なる状況は特定に至っていない。

ここで改めて問題となるのは、武漢市に3カ所存在するウイルス研究施設だ。一部のメディアも混乱している。

【武漢キメラ研究所の“隠滅”】

3月初め頃、軍が武漢BSL-4実験室を爆破処理したとの噂が飛び交った。こうした隠滅説を含め最新状況を追っていたジャーナリストの河添恵子氏は、3月17日までに実験室の“消滅”を発見した。

グーグルマップから焦点の武漢ウイルス研究所が消えているのだ。1月末の豪州紙は正確な位置を割り出していたが、現在はマーキングされず、空白地帯になっている。
▽市場から病毒研への距離を示す解説写真1月(豪州紙)
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複数の言語でWuhan Institute Of Virologyの位置を検索すると、出現するのは、長江沿いの江夏地区にある別の施設だ。分院がいつの間にか唯一の武漢病毒研に“格上げ”されている。

2カ所の病毒研に関しては、2月上旬に記事を書いた際、写真の選定で難渋した記憶がある。近代的な建物と茶色系のビルが混在していたのだが、実はどちらも武昌地区の“隠滅”施設だった。
▽広大な敷地を持つ武漢ウイルス研究所(在新)
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画像の中央左に建つ正方形の建物内にBSL-4実験室がある。病毒研の看板が掲げられた茶色系のビルは数棟あり、コンプレックスを形成している。これが丸ごと「存在しない施設」となったのだ。

「記者が最近、同研究所を訪れた所、内部に人の動きは見られなかった」
▽地図から消えた病毒研の実験室棟4月17日(AFP)
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仏AFP通信は、武昌区の「存在しない施設」を直撃した。写真の日付は4月17日で、米報道を受けての現地取材だろう。屋内の人影は確認できなかったものの、入り口脇には数台の車両がある。

仏人記者が武漢に入り、対象に接近していることに驚く。遠景写真からも分かるように取材許可は得られず、コメントも拒否された。ちなみに実験室のHPは、ここ暫く“工事中”で閉ざされている。
▽武漢病毒研BSL-4実験室のサイトを訪ねると…
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AFP直撃取材の翌18日、実験室の責任者が中共宣伝機関CGTNに登場。海外の親中派メディアは喜んで報じたが、内容は「流出は有り得ない」といった反証にもアリバイ作りにもならない主張だった。
▽英語放送で逆説教する責任者の袁志明(CGTN)
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当初、中共メディアは武漢病毒研の“活躍”を伝えていたが、キメラウイルス作成論文の発覚後、報道が途絶える。30代の女性所長・王延軼の消息も分からないままだ。

【第3の武漢バイオ施設にも嫌疑】

「人為的に作製されたものではないが、研究室で分離されたウイルスである可能性は極めて高い」

米政府関係者は、そう指摘する。更に研究者が感染した施設は武漢病毒研のBSL-4実験室に限定されないと語る。ペイシェント・ゼロが疑われるのは、武漢にある第3の施設だ。
▽武漢実験室を視察する仏首相’17年2月(AFP)
AFP17年2月実験室を視察する仏首相2.png

長江西岸の漢口エリアにある武漢(CDC)疾病予防管理センター。ここに付設されるBSL-2施設でもコロナウイルスの研究が進められ、RNA抽出も行われていた。

「考えられる感染経路はあるのだろうか? 私たちは海鮮市場の周辺をスクリーニングした結果、コウモリコロナウイルスの研究を行っている2つの研究所を特定した」
▽Googleマップの病毒研は分院(FOXニュースより)
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証言者は、広州・華南理工大の肖波濤教授だ。2月6日に研究者向けサイトで公開された論文は、中共当局が削除し、完全抹殺を図ったことで逆に有名となった。市中伝播については、こう語る。

「組織サンプルと汚染された廃棄物が病原体の供給源だった」

同じく武漢CDCに疑いの目を向けるのが、米コロラド州立大の杜祖健名誉教授だ。サリン事件解明のキーマンでもあった博士は、ひと味違うゴミ散布説を唱える。
▽緊急来日した杜祖健名誉教授3月(夕刊フジ)
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「実験動物を殺処分せず、研究員か業者が転売したことで漏れた可能性もあり得る」

遅れた大陸支那人への偏見ではない。吉林省の農業大学で生物学者が実験動物を転売し、1億円以上も荒稼ぎしていた事件が発覚。主犯には懲役刑が科されたものの、実験動物の卸先は問われなかった。

□参照:大紀元2月6日『<新型肺炎>実験済の動物をペットに 武漢P4ラボのずさんな管理を指摘する声』

「武漢では、おかしな事がたくさん起きている。調査が進めば、何があったか判るだろう」

トランプ大統領は調査の進捗に期待を滲ませる。米国の調査部門はBSL-4実験室の漏洩事故に限定せず、武漢CDCのゴミ処理・転売なども視野に入れ、知見を広めて検証すべきだ。
▽正式名称は武漢国家生物安全実験室4月17日(AFP)
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最初のヒト感染から半年近くが経ち、立証作業は困難を極める。それでも大半のメディアが発生源について無視を決め込む中、米政府が武漢のバイオ研究施設にスポットライトを当てた意味は大きい。

この冬、武漢BSL-4実験室の疑惑を“陰謀論”と攻撃した輩は、新型ウイルスが大都市の中心部に「降って湧いた説」に合理的な説明を加えて頂きたい。



最後まで読んで頂き有り難うございます
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参考動画:YouTube4月17日『【Front Japan 桜】驚愕!なんと武漢から『あれ』が無くなった??』
参考記事:
□Le Monde4月18日『Le coronavirus, fabriqué à partir du virus du sida ? La thèse très contestée du professeur』
□AFP4月18日『【解説】新型コロナの流出源?武漢研究所を取り巻く疑惑』
□JB Press4月19日『中国が言い張るコロナ「市場起原説」は覆されるのか(古森義久)』
□Japan-In-depth4月19日『米で武漢ウイルス研究所流出説(古森義久)』
□BBC4月18日『【解説】 新型ウイルスの「研究所流出」説、証拠はあるのか?』
□産経新聞4月18日『武漢研究所ウイルス流出疑惑、米情報機関が調査結果提出へ』
□FNN4月20日『新型コロナウイルスは如何にしてヒト‐ヒト感染を始めたのか?』
□ZAKZAK4月20日『米、コロナで中国の責任追及へ!地図上から消えた?武漢市の「重要施設」とは…「疑惑の研究所」に迫る!』
□NHK4月19日『「発生源は武漢の研究所」米報道を研究員が否定 新型コロナ』
□読売新聞4月18日『武漢のウイルス研究所員、研究用コウモリから感染との見方…「責任そらすため」中国が情報操作か』
□ZAKZAK3月10日『新型コロナの正体、やはり“人工的”ウイルスか 中国当局「荒唐無稽で無知だ」と否定も…米専門家激白「分子にある4つの違いは自然に起きるものではない」』
□Viewpoint3月30日『『アンソニー・トゥー(杜祖健)先生と独占対談』
□現代ビジネス3月25日『失踪した中国人研究者の「消されたコロナ論文」衝撃の全訳を公開する』

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