武漢アウトブレイク情報戦…疫病神=中共の感染輸出

各国に広がる“感染輸出”が発生源の深刻な実態を浮かび上がらせた。過少報告で逃げ切りを図った中共は周章狼狽。初期の“安心・安全宣言”で情報操作に加担したWHOも窮地に立たされる。
AFP123A passenger stands in the arrivals hall at the near-deserted Wuhan train station.jpg

「本当に怖い。直ぐにマスクを買いに行こう」

支那のSNSでは不安を訴える声が相次いだ。昨年11月中旬のことである。北京の衛生当局は同月12日、南モンゴル出身の夫婦が「肺ペストで治療を受けている」と発表した。
▽中共防疫部門のペスト予防演習'17年(CNS)
中共のペスト伝染予防演習’17年(CNS).jpeg

肺ペストは最恐最悪のペストで致死率が高い。北京当局は患者の発生を公表する一方、感染した時期や場所については隠蔽。更に、関連するSNSの投稿も一斉に削除した。

その中にペスト患者を診察した医師の投稿もあった。勤務先は、北京市内の朝陽病院。忌々しい記憶が蘇る。そこは’02年のSARS蔓延初期、感染者を密かに収容・隔離していたと指摘される病院だ。
▽ペスト患者が隔離された北京朝陽病院(NTD)
朝陽病院NTD file.png

肺ペストに感染した夫婦のうち1人は重体と明かされたが、続報はなく、実態は闇の中…米外交専門誌は、防疫より国民の反応の操作に執心する当局を皮肉る。また、ある者は投稿で、こう呟いていた。

「恐ろしいのはペストじゃない。一番怖いのは、情報が公開されないことだ」

的を射たコメントだ。中共はSARSパンデミックから何も学ばず、反省もしていない。強化したのは、感染拡大を防止する対策ではなく、情報のコントロールだった。
▽SNS上で動揺示す北京市民ら11月(大紀元)
12542_1572_a25ef2f66ab916700553bc2e1dc70425.jpg

北京でペストを恐れる軽いパニックが発生して間もなく、内陸の湖北省・武漢市で異様な事態が始まっていた。武漢市内にある病院の医師は大紀元に対し、匿名でこう話す。

「昨年11月には感染が蔓延している状況がハッキリしていた」

インフルエンザの流行とは違った。現地の医療関係者はSARS再発との見方を強め、家族や知人などに限定し、注意と警戒を呼び掛けていたという。
▽武漢市内の病院関係者1月10日(ロイター)
ロイター1月10日Medical staff carry a container at the Jinyantan Hospital in Wuhan in a Jan. 10,.gif

武漢の保健当局による「原因不明のウイルス性肺炎」公表は、12月30日夜だった。既に現地での「蔓延」から1ヵ月以上が経過。中共の隠蔽体質と情報封鎖が、世界にウイルスを拡散した元凶である。

【SARSに学んだ感染ダミー報告】

武漢で新型肺炎が発生したというニュースは大晦日の新聞にベタ記事として載った。各国を震撼させるパンデミックの第一報は往々にして小さな扱いだ。

内外メディアの速報は、保健当局の発表を受けたものだったが、これも追い込まれた末の公表だった。12月30日、新型肺炎に関する公的な通知文書がネットに流出。当局は実態を隠しきれなくなった。
▽閉鎖された武漢の海鮮市場1月10日(ロイター)
ロイター1月10日閉鎖された市場.jpg

更に上海の経済情報メディアが、ネット流出文書が本物であると伝える。上海は武漢に近く、拡大の影響を懸念したとも考えられるが、党宣伝機関が無視する中での独自報道は、どこか政争の匂いもする。

そして1月12日、パンデミックが起きている可能性に国際社会が勘付く。武漢からタイを訪れた観光客の支那人が新型肺炎の感染者であることが判明。この時点で新華社が伝えた患者数は僅か41人だった。
▽感染者に関するタイ保健省の会見1月14日(同省HP)
タイ保健省の記者会見1月14日クリップ.jpg

発生源周辺の患者が50人に満たない中、少数に過ぎない旅行者に感染者が含まれていた…確率的には有り得ない。現地の患者数という“分母”が操作され、当局が過少報告していると考えるのが自然だ。

患者数の書き換えは、中共の伝統である。SARSの死亡者は香港で299人だったのに対し、発生源で感染爆発が起きた支那本土は349人。人口比からも感染ルート的にも不自然で、操作は明白だった。
▽SARSパンデミック時の香港(AFPfile)
AFP Queen Elizabeth hospital in Hong Kong, in a November 2003 file photo .jpeg

「1週間前に比べ、懸念がかなり増大した。ヒトからヒトへの感染が相当数あり得る可能性について、真剣に考慮すべきだ」

英大学の研究チームは1月18日、約1700人が発症しているとの推計を発表。この積もりも甘く、同チームは22日、条件次第では最大で9000人超と修正した。

海外で検出された感染者も米国やフィリピン、ベトナムなど9カ国に拡大。分母の過少報告が際立ち、慌てた当局は感染者数を一気に増やしたが、今度は発表との矛盾が鮮明になった。

「1月3日以降、新たな症例は見つかっておらず、ヒトからヒトへの感染も確認されていない」
▽患者が搬送される武漢市内の病院1月22日(AFP)
AFP122搬送される患者.jpg

中共の宣伝機関=新華社は1月11日、そう伝えた。北京指導部の公式見解である。微調整は行われるが、この見解に概ね添って情報が制御され、事実が封じられる。

かつて北京の「SARS封じ込め宣言」が、実際の感染者数隠蔽に繋がった。同じ過ちを何度でも繰り返す。最も深刻な問題は、新型肺炎が早々と「高度な政治案件」に格上げされたことだ。
▽武漢を訪れた習近平'19年10月(新華社)
19年10月18日、第7回世界軍人運動会の開幕式に出席する習近平氏.jpg

防疫面から見て、最悪の事態である。

【親中派メディアの“一次感染”】

厚労省は1月16日、会見を開き、国内で初めて新型肺炎の症例が認められた事実を公表した。感染者は武漢に里帰りした支那人だったが、表現は報道各社で大きく割れた。

「武漢市から帰国した後に肺炎の症状で医療機関に入院していた神奈川県内の30代男性」(1月16日付け捏造紙)

中共の党見解が示された後だったことが影響している。事実よりも事態の矮小化が優先だ。反日メディアに限らず、厚労省側もプライバシーを理由に感染者の国籍を明かさず、「帰国」と表現している。
▽感染例について会見する厚労省課長ら1月16日(日経)
日経16日感染者について記者会見する厚労省結核感染症課の日下英司課長(右)=16日午前、厚労省.jpg

参照:厚労省HP1月16日『新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生について』

観光客が武漢に立ち寄って感染したのか、或は里帰りで家族と濃厚接触したのか。疫学上、感染経路や潜伏期間は重要だが、課長クラスに判断は出来ない。既に「高度な政治案件」となっているのだ。

「今回は、専門家は概して、中国がウイルスの特定や遺伝子情報の開示を速やかに行ったと評価している」(1月22日付けブルームバーグ)

海外メディアも通信社を中心に、北京指導部の対応を讃える記事が目立つ。だが、その場凌ぎの矛盾に満ちた当局発表など常に後手に回り、17年前のパンデミックより拙いことは明らかだ。
▽鉄道駅を封鎖する武警1月23日(AP)
AP通信1月23日閉鎖の漢口駅.png

SARS拡大の時は、支那国内にも党の指導に背き、独断で事実を伝えるメディアが存在した。広東・広州市の『南方都市報』は報道規制に反発してスクープを連発し、喝采を浴びた。

同紙の編集長ら幹部は後に別件で軒並み逮捕されるが、投獄覚悟で感染拡大に歯止めをかけようとしたとも言われる。一定の調査報道が許されていた時期と今とでは、比ぶべくもない。
▽報道規制に反発した『南方都市報』(大紀元file)
サーズ南方大紀元.png

胡錦濤が情報開示に積極的だったという解説も誤りだ。就任直後の胡錦濤は、SARS隠蔽を指示した江沢民への意趣返しが本音で、感染が縮小傾向になるや徹底した隠蔽と弾圧を再開した。

「インターネット上で新型肺炎のニュースを拡散する国民を政府当局が取り締まっているとの声も聞かれる」(1月22日付けロイター)

ロイターは情報統制に釘を刺すが、伝聞調で歯切れが悪い。中共当局はSNSなどの投稿削除だけでは飽き足らず、投稿者を“デマ拡散容疑”で身柄拘束。逮捕者は感染者と比例して増加する恐れが高い。
▽高速出口に展開する民兵1月23日(AP)
AP通信123高速出口に展開する民兵.png

そしてSARSパンデミック時との最大の違いは、一部の海外メディアまでが習近平マンセー記事を載せ、事態の矮小化に加担していることだ。親中メディアこそが、最も末期的な症状の“感染者”である。

【早過ぎたWHO“安心・安全宣言”】

「緊急事態に該当するかどうかで、意見が割れた。現時点での宣言は時期尚早だ」

緊急事態宣言の発令が注目されたWHOの会見で、テドロス事務局長は判断の留保を表明した。見送りである。殆どの日本人が記憶もない10年前のインフルエンザ緊急事態宣言と温度差が激しい。
▽緊急会見するテドロス事務局長1月23日(ロイター)
会見のテドロス事務局長1月23日ロイター.jpg

WHOの会見は当初、1月22日の予定だったが、結論が出せずに丸1日遅れた。会議延長も留保決断も「情報不足」が理由だが、1月8日に出した声明と大きく矛盾する。

「現地は感染拡大を防ぐ公衆衛生の対応力が整っている。重篤な症状は一部で、今のところ医療関係者への感染例はなく、ヒト・ヒト感染も確認されていない」
参照:ニューズウィーク(ロイター)1月13日『武漢の原因不明肺炎、感染拡大の兆しなし海鮮卸市場に関連性=WHO』

現地入りから僅か1週間。慎重な緊急事態“見送り宣言”とは真逆の即断だった。武漢市以外での感染はないという現地調査や発生源を「華南海鮮市場の疑いが濃厚」とする分析も中共当局の受け売りだ。
▽発生源と連呼される武漢の市場12月(共同)
原因不明の肺炎の患者が多く出た中国湖北省武漢市内の海鮮市場=2019年12月(共同).jpg

「政治的要素を理由に台湾を排除すべきではない」

鮮やかな再選を決めたばかりの台湾国・蔡英文総統は1月22日、改めてWHOに参加受け入れを求めた。WHOは中共の圧力を受け、台湾国を排斥し、’17年にはオブザーバーの地位からも追放した。

台湾国では武漢から戻った女性が発症している。米仏はジュネーブ開催の緊急会議に台湾当局者を招くよう申し入れたが、WHO側が突っぱねた。「情報不足」という事務局長の慎重ぶりとは相反する。

「人々の健康より政治的思惑を優先してはいけない」
▽会見する台湾国の蔡英文総統1月22日(共同)
共同122会見する総統.png

蔡総統は中共にそう呼び掛けたが、WHO幹部は自らに向けられた言葉だと認識し、戒めるべきだ。中共指導部に忖度し、政治的な動機で正確な感染情報を排除することは、国際機関として自殺行為である。

中共はSARS同様に、発表する死亡者数を習近平の責任が問われない数値にまで抑え込む。予め上限が定められていると見て良い。そこでWHOが中共プロパガンダ機関に成り下がったままではいけない。
▽漸く初会見を開いた国家衛生当局1月22日(共同)
新型コロナウイルスによる肺炎について記者会見する中国の国家衛生健康委員会の幹部ら=22日、北京(共同).jpg

中共の情報操作に加担することは、パンデミック拡大の一翼を担うに等しい。WHOと北京の共謀が続けば、今後も支那発の“感染輸出”は止まらず、諸国民は殺人ウイルスの脅威に晒される。



最後まで読んで頂き有り難うございます
クリック1つが敵に浴びせる銃弾1発となります

banner1

参考記事:
□JB Press1月23日『新型肺炎が感染拡大、やはり隠蔽していた中国政府』
□ニューズウィーク’1月23日『新型肺炎の真実を伝える調査報道記者は、中国にはもういない』
□大紀元1月23日『武漢市、「戦時状態」宣言 交通機関を閉鎖 脱出図る市民で混乱』
□大紀元1月22日『中国新型肺炎、武漢市医師「内部で当初からSARSの指摘あった」』
□ナショナル・ジオグラフィック1月23日『すでに数千人が発症か、中国の新型肺炎、疫学者らが発表』
□時事通信1月23日『【地球コラム】新型肺炎、真実語らない政府の隠蔽体質』
□フォーカス台湾1月22日『新型肺炎 蔡総統、WHOに台湾受け入れを訴え 湖北への団体旅行停止通達』
□時事通信1月23日『死者17人、患者500人突破 新型肺炎、政府対応後手―習氏指示まで動かず・中国』
□東スポ1月21日『中国の新型肺炎 すでにパンデミック?』
□ZAKZAK1月21日『中国・習近平主席に重大局面! 新型肺炎「武漢肺炎」が拡大の一途…懸念される隠蔽体質』
□ニューズウィーク1月7日『中国で謎のウイルス性肺炎が流行、SARSでないなら何か?』
□ニューズウィーク11月19日『中国で2人がペスト感染でパニック、不安訴えるSNSは削除され…
□AFP11月14日『北京で肺ペスト発生 感染力強く致死性も』

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 21

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス

この記事へのコメント