ニセ徴用工“非常識の復権”…慰安婦財団巻き込み自爆

「発想自体が非常識」と青瓦台が却下した解決策が華々しく復活。8ヵ月の沈黙の末に南鮮側が打ち出した基金設置案は、慰安婦財団解体の根拠を粉砕する壮大な矛盾に満ちていた。
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リミットは6月19日の午前0時だった。霞が関の不夜城こと外務省の庁舎内で、幹部職員らは深夜遅くまで「連絡」を待っていたのか…万が一の備えとは言っても、確率は0.01%を下回る。

「今は慎重に取り扱っているとしか言えない」

南鮮外交部は18日の報道官会見で、期限内の回答を拒否する姿勢を示していた。これにより日南請求権協定に基づく初の仲裁委員会設置は幻に終わることが確定的となった。

「協定上の義務を果たさず遺憾だ」
▽定例会見の菅官房長官6月19日(産経)
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菅官房長官のコメントも、とっくの昔に用意されていたものだろう。外務省は南鮮公使を呼び、仲裁委員3人の指名を第三国に委ねる次のステップに進む方針を通告した。

我が国が委員を任命した5月20日から30日間、南鮮側は無視を貫いた。第三国プロセスも期限は30日で7月18日がリミットだが、これも文在寅政権の断固拒否で霧散する。
▽都内で開かれた日南外務局長級会談6月5日(産経)
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「日本側が一方的に要請したのであり、応じる理由はない」

南鮮外交部は、そうリピートして跳ね除けるが、紛争とは一方的な主張のぶつかり合いで、双方納得しての
仲裁委設置など有り得るのか。請求権協定は本格的な紛争を想定していなかったようにも見える。

第三国プロセスが破綻した後は、いよいよICJ(国際司法裁判所)への提訴だ。しかし、単独提訴であっても南鮮側の同意がなければ、裁判自体が成立しない。
▽ハーグICJの審理’18年(ロイター)
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突破口どころか入り口も見当たらない。既存メディアは「問題の長期化」に懸念を示してお茶を濁すが、外務省サイドは織り込み済みで、焦点は制裁発動のタイミングだ。

南鮮政府の正式な立場表明を経てゴーサインが出る。ところが、8ヵ月の沈黙を破る「公式回答」は、想像を絶するレベルの幼稚さだった。

【半年で「非常識」が「解決策」に】

「韓国側から示された財源案は、国際法違反の是正にならず、問題の解決策にはならない」

南鮮側の「公式回答」を受けた外務省スポークスマンの発言だ。抑制が効き過ぎた官僚的なコメントに多少イラっとするが、実際どこから突っ込んで良いのか判断に迷う程、酷い回答である。

「日韓の企業が自発的な拠出金で財源を作って原告に慰謝料を支払う方式を日本側が受け入れる場合には、日本政府が要請している2国間協議の手続きを検討する用意がある」
▽南鮮外交部の本庁舎(聯合)
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現日本製鉄などの民間企業が慰謝料を支払えば、協議に入るという。自称元日本兵の李春植ら原告が求めているのは賠償金だ。慰謝料が入れば、それがゴールで、改めて外交当局が協議する必要もない。

本末転倒にして支離滅裂…因縁を付けた側の最終目標が、協議を行う為の最初の条件になると言う。また「自発的に払え」は捏造慰安婦問題の「自発的に謝れ」に通じる。高尚な叙述トリックか何かなのか?
▽都内で企業恫喝するニセ徴用工チーム2月(共同)
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そして文在寅政権は、日南の企業が連携した基金の設置について反対の立場だった。今年1月、南鮮紙が「外交部が基金設置を検討」と報道した所、青瓦台は火病爆発リアクションで、否定した。

「韓国政府と両国企業が参加する基金という発想自体が非常識だ」

非常識な発想なんだそうだ。激昂したのは青瓦台のスポークスマンで、文在寅の代弁人とされる金宜謙(キム・ウィギョム)。今更、個人的な見解として切って捨てることは出来ない。
▽会見する元ハンギョレ記者の金宜謙(時事file)
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参照:毎日新聞1月26日『徴用工基金案「発想自体が非常識」 青瓦台報道官が批判』

ちなみに、この金宜謙は政府開発地区の不動産を先回りして購入したことが暴かれ、3月に辞任。政府が不動産投機の抑制策を打ち出す中、文在寅のお友達による土地転がしの発覚に衝撃が走った。

青瓦台が全否定した南鮮紙の報道によれば、外交当局が迅速な賠償の代案として基金設置を提案。文在寅政権は「政府の非介入」が原則だと主張して却下したという。
▽年頭会見で日本側を挑発する文在寅1月(共同)
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そんな「非常識な発想」が5ヵ月後に、南鮮政府の「公式回答」として採用されたのだ。普通に気が狂っている。文在寅政権は、自らの発言に関するアーカイブ機能もないのか…

加えて6月20日の時点で、青瓦台の「非常識発言」に触れているメディアは朝鮮日報だけだ。半年未満の報道を振り返らず、約80年前の嘘物語については説教をするという見下げ果てた態度である。
▽判決後に嘘泣きする李春植’18年(ハンギョレ)
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一方、青瓦台による「非常識」認定はある意味、的を射ている。非常識であるが故に、思いもよらぬ墓穴を掘った。壮大な墓穴だ。

【破綻した「請求権協定の枠外」設定】

「企業共同基金」設置のアイデアは、決して目新しいものではない。昨年11月の大法院判決直前にも南鮮法曹界から、政府系財団を設け、そこに企業を参加させる案が出ていた。

更に遡ると、’13年に差し戻し審で賠償判決が下された際、新日鉄住金(当時)側は、原告団による補償基金の設置要求を予測。安易な示談に踏み切れば、逆に訴訟が頻発すると警戒感を強めていた。
▽新日鉄住金は以前から恫喝に晒された(聯合)
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参照:ZAKZAK’13年8月18日『新日鉄住金、韓国の戦時徴用訴訟で賠償の意向 敗訴確定時「無視できぬ」』

糞尿投げにも等しい今回の南鮮側の「基金設置案」で奇妙なのは、日本企業だけではなく、南鮮企業の自発的参加も謳っていることだ。大法院判決前の法曹界の提案では「ポスコ」の名が挙がっていた。

「ポスコ」の前身である浦項総合製鉄は、請求権資金の注入で誕生した。南鮮側の“政府提案”に、具体的な企業名は記されていないが、これまでの経緯から「ポスコ」が想定される。
▽70年代の浦項総合製鉄所(file)
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ところが、CXソウル支局の取材で、南鮮側の企業に対し、事前に打診していなかったことが判明した。政府に強制力はなく、南鮮の民間企業が、政府提案に応じるか否かは不透明である。

自国サイドも不確定の状態で、南鮮政府は、協議の前提条件として「基金設置の受け入れ」を求めてきたのだ。8ヵ月も回答を留保した割には、見切り発車も甚だしく、杜撰を極める。
▽「ポスコ」に押しかける抗議集団5月(文春)
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現段階でも青瓦台が指定する企業が「ポスコ」とは限らない。しかし、本社前では“動員被害”を自称する集団が恒常的にデモを行い、’14年には南鮮政府が補助する「ポスコ財団」が作られている。

南鮮外交部は既存の財団を横滑りさせる気なのだろう。それは文在寅にとっても都合が良い。浦項総合製鉄は、文在寅が貶める朴正煕の肝煎りで産ぶ声を上げた。“加害者役”には打ってつけだ。
▽南鮮政府が助成する「ポスコ財団」(文春)
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だが昨年の大法院判決は、平たく言えば、賠償命令は「請求権協定の枠外にある」が骨子だった。その中で、請求権資金の申し子である「ポスコ」を組み込むことは矛盾している。

南鮮政府も判決を悪用し、日系企業の資産差し押さえは「請求権協定とは無関係」の立場を貫いてきた。政府間協議の拒絶や仲裁委設置への反発も、同じ理由だ。
▽請求権資金で誕生・躍進した「ポスコ」(file)
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ところが長い沈黙の果ての“政府提案”で、いきなり請求権協定との密接なリンケージを強調…見切り発車どころこではない。前提も設定も破綻しまくっている。

更に「慰安婦財団」解体のツケまで回ってきた。

【慰安婦財団解体の根拠も吹き飛ぶ】

2015年末の日南外交合意で創設された「慰安婦財団」。これは、旧新日鉄住金が警戒していた「基金」案を流用したものであるとの指摘が一部に見られた。

村山詐欺基金を作っても「無かった」ことになる。政府出資の財団を用意して次の政権が否定…当時の外務省が「空中分解」まで見通していたとは思えないが、財団の“強制解体”は南鮮側にとって致命的だ。
▽「慰安婦財団」の開所式'16年7月(AP)
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文在寅政権は昨年11月に「慰安婦財団」の解散を決定。挺対協などがマネジメントする活動家を除き、大半の自称慰安婦が2回目のボーナス約1000万円をゲットした後、幽霊財団と化した。

「被害者中心のアプローチが大きく欠けていた」

国際社会での言及を続ける南鮮外交部長・康京和は2月、ジュネーブのUN人権理で、そう放言した。こうした国際舞台での対日批判も日南合意に反することを南鮮側は理解できていない。
▽UN人権理で暴言を吐く康京和2月25日(共同)
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クネ憎しで「財団」潰しを図った文在寅政権の一貫した主張は「被害者中心主義」だ。自称軍団34人が2回目のボーナスを懐に仕舞い込んだが、それも被害者の意に添わないという。

文在寅政権が繰り返す「被害者中心主義」とは、いったい何なのか。南鮮外交部が19日に公表した“提案文”には、方針をまとめるまでの経緯が、やや冗長に記されている。
▽洋公主を青瓦台に招く文在寅’18年(代表)
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「政府は関係部署間協議と各界要人の意見及び世論聴取、諸般要素に対する総合的検討など多角的な努力を傾けて、問題解決に役に立つ方案を模索してきた」

政府の部署に各界の要人と世論調査…“被害者”の声も、原告団の要望も見当たらない。一部報道によると、外交部発表に対して支援団体から強い反発が出ているという。

「事前協議が無く遺憾だ」
▽日本大使館前で騒ぐ偽徴用工チーム2月(共同)
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慰安婦財団解散のセオリーに従えば、数千人単位の“被害者”が補償金を受け取っても、一部が反対すれば全て白紙でやり直しとなる。また文在寅以降の政権が約束を守る保障はどこにもない。

南鮮の“提案”は、それ自体が予め破綻しているだけではない。慰安婦合意を事実上破棄した際の大義名分まで吹き飛ばした。凄まじい破壊力である。
▽「慰安婦財団」の会見乱入事件'16年7月(AFP)
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「韓国の国際法違反の状態を是正することにはならない」

河野外相は19日、そう指摘し、日本側が“提案”を拒否する考えを示した。官邸サイドも真正面から取り扱わず、冷笑と共に放置するだろう。しかし、ここで原則論に終始しても事態は動かない。
▽パリで行われた日南外相会談5月23日(AP)
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南鮮側企業の選定根拠は何か。被害者中心のアプローチとは何か。大きな矛盾を孕んだ“提案”を俎上に載せ、怒涛の攻撃を仕掛けるチャンスだ。



最後まで読んで頂き有り難うございます
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参照:
外務省HP6月19日『大菅外務報道官会見記録』

参考記事:
□FNN6月19日『結局「日本企業は金払え」 韓国政府「徴用」問題対応策の中身とは?』
□読売新聞6月20日『徴用工協議の前提条件、韓国紙「厚かましく提案」』
□時事通信6月19日『日韓企業で「慰謝料」支給案=徴用工協議に条件、日本は一蹴』
□産経新聞6月19日『河野外相「国際法違反の是正にならない」韓国政府提案拒否』
□産経新聞6月19日『菅官房長官「韓国は義務果たさず遺憾」仲裁委委員任命』
□中央日報6月19日『強制徴用仲裁委招集要求期間が満了…「事実上拒絶」した韓国外交部』
□産経新聞1月26日『日韓企業の徴用工基金を否定 韓国』
□日経新聞2月26日『韓国外相「被害者中心でない」、元慰安婦への取り組み』
□時事通信3月29日『大統領府報道官が辞意=不動産投機疑惑で-韓国』
□ZAKZAK’13年8月18日『新日鉄住金、韓国の戦時徴用訴訟で賠償の意向 敗訴確定時「無視できぬ」』
□文春オンライン5月31日『 「ポスコこそ戦争被害者に補償を!!」徴用工裁判で改めて問われる韓国企業の責任とは』

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この記事へのコメント

年金問題、安倍、自助努力
2019年06月21日 21:01

東京都練馬区の殺人事件で、熊沢英昭容疑者が犯行の動機を語る
「息子(英一郎)のSNSの書込み内容は把握していた」
「ヘイトスピーチばかりで恐怖を覚えた。」
「川崎の事件を見ていて息子も周りに危害を加えるかもしれないと不安に思った」
「引きこもりがちで家庭内暴力があった」
「息子が差別主義者だと知られたら、大変なことになると思った」


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#大量コピペ発覚後、コピペ問題に関してはダンマリを決め込んでいる作者、編集者、監修者
#日本国紀 #幻冬舎 #新井浩文 #百田尚樹 #見城徹 #江崎道朗 #久野潤 #上島嘉郎 #谷田川惣 #有本香 #殉愛の真実 #殉愛
#年金問題で追及された安倍、財政審意見書から「将来の年金給付水準の低下」「自助努力を促す」との文言を削除するよう命令

 [神奈川・外村和隆・東京大学大学院]

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