野田“死の内閣”の自爆劇…素人防衛相が招いた挑発
「記憶にない」発言で引責辞任…船出直後の野田政権が直面したのは、鉢呂自爆逃走の喜劇だけではなかった。限度を越えたロシア軍の連続挑発。ド素人大臣が国防の危機を呼び込む。
「一生懸命、頑張っていきたいと思います」
9月10日正午過ぎ、報道陣の前に姿を現した鉢呂吉雄は、そう言い切った。続投宣言である。ところが事態は急転、約6時間後には辞表を提出し、受理された。
2年間の民主党政権下で大臣の辞任・罷免は7人目となる。福島瑞穂を含めると7人中4人が旧社会党出身の議員。松本龍を筆頭に、元から大臣になる力量も見識もない議員を入閣させた結果だ。
▼辞任会見を終えた鉢呂吉雄9月10日(AFP)
就任から僅か9日…答弁時間は計ゼロ秒、国会の雛壇に座ることすらなかった。お粗末なスピード辞任劇だったが、前代未聞の事態でもある。本人が、問題となった発言を覚えていないと訴えているのだ
「一つ一つに定かな記憶があるわけではない」「そういう発言をしたと確信を持っていない」
10日夜に開かれた辞任会見でも、鉢呂は言葉を濁し続け、最後まで口を割らなかった。記憶が朧げな発言に対して責任を取るという矛盾した行動だ。
▼民主党の経産相は泣くのが仕事10日(AFP)
辞任会見に出席した一部の記者は発言内容を正確に把握している。問題発言があった8日深夜のオフレコ懇には、経産省クラブ所属の記者10人前後が参加。非公開が前提だが、全員が記録を取っている。
その中で鉢呂と直接接触したのは、毎日新聞の経産省担当記者だった。発言内容は報道機関によって微妙な差があるが、毎日新聞は、こう伝えていた。
「(記者に突然、服をなすりつけてきて)放射能をつけたぞ。色々回ったけど、除染をしないと始まらないな」
参照:毎日新聞9月10日『鉢呂経産相:8日夜の報道陣とのやりとりと9日夜の主な説明内容』
▼鉢呂と野田の福島視察9月8日(ロイター)
当事者だった記者「服をなすり付けて来た」と説明している点が重要だ。往生際悪く、鉢呂が繰り返し嘘を付いていることが判る。辞任会見では、こう説明していた。
「防災服をすり寄せたことはなかったと思う。こすりつけるということはなく、一歩、動作的な形であったということだ」
ダッシュで逃亡した鉢呂が国会で矢面に立つシーンはないが、嘘と矛盾にまみれた辞任劇は、新政権を圧迫する鍵になる。
【事実上の更迭…逆風恐れ大臣瞬殺】
「揚げ足取りで国会がストップするようなことになってほしくない」
福島出身の民主党・山口和之議員からは鉢呂の「死の町」発言を容認する声も上がった。民主党執行部も逃げ切れると判断していたが、続く「放射能つける」発言の発覚で雲行きが怪しくなった。
▼続投宣言する鉢呂吉雄9月10日(FNN)
それでも政権中枢は、厳重注意レベルで事態を終息させる算段で、10日昼の鉢呂の“続投宣言”は、官邸の意向を素直に反映していたのだ。ダブルの問題発言を深刻に捉えていない証拠である。
しかし、野党側が参院での問責決議案提出の構えを鮮明にしたことで、状況は一変。ここで少しでも守る姿勢を示せば、新政権は国会冒頭から立ち往生するのは確実だった。
▼福島第1を視察する2人9月8日(ロイター)
鉢呂の辞任は、事実上の更迭。政権運営の為に野田佳彦が人事権を振るったのだ。それだけに今後、首相には任命責任が厳しく問われることとなる。
「関係閣僚から不適切な言動があった」
野田佳彦は11日、初めてコメントしたが、「不適切な言動」が何を示すのか不明だ。「放射能」発言について鉢呂自身は、記憶が不確かだと明言していた。
▼主要閣僚不在の閣議に臨む9月11日(時事)
10日に官邸を訪れた際、鉢呂は首相に対しても同様の説明をしていなければ、辻褄が合わなくなる。野田は“不確かな”失言を理由に辞表を受理したのか…
先立つ「死の町」発言に関して、野田は9日の段階で「不穏当だ」と批判していたが、鉢呂を官邸に呼びつけることはなかった。更迭の理由は、あくまでも「一連の発言」だ。
▼官邸を訪れた鉢呂吉雄9月10日(産経)
首相には、鉢呂退場劇の経緯を説明する責任がある。この期に及んで臨時国会のスピード“店仕舞い”など決して許されない。
【還幸直後に認証式強行の不敬】
官邸サイドは、11日中に後任の経産相を内定するとしていたが、名前が浮上することはなかった。人事のキーマンは輿石東だ。党側との調整で難航したと考えられる。
それでも13日の臨時国会召集までに後釜を据え置く方針に変わりはない。言語道断である。取り急ぎ12日中に皇居での認証式を終えようとしているのだ。
▼認証式に紫着用の不敬女も9月2日(AP通信)
今上陛下におかれては、微生物学の国際会議記念式典などにご臨席される為、9月9日より北海道内をご巡幸されている。ご予定は3泊4日。還幸されるのは、12日の夕刻となる。
皇居内とは言え、還幸直後の認証式はハードスケジュールだ。お休みになられる貴重な時間が、民主党政権の身勝手な都合で奪われてしまった。いきなりの不敬。万死に値する。
▼微生物学国際会議の式典に御臨席9日(読売)
臨時国会召集の詔書が発せられたのは9月9日。北海道ご巡幸が遥か以前から決まっていた中、宮内庁は還幸翌日の召集という過密な予定を組んだのだ。そのご好意を承知で野田は認証式強行を図っている。
陛下の体調を慮り、認証式を先延ばしにすべきである。主要閣僚が空席のまま、所信表明演説が行われるという異例の事態になるが、内閣の不手際が原因。自業自得だ。
▼官邸入りした野田佳彦9月11日(時事)
さらに民主党側は、臨時国会を4日間で強引に閉じることも画策。慣例として所信表明・代表質問に次ぎ、衆参で予算委員会が開かれる。ところが、野田政権はその慣例を堂々と破ろうとしている。
所信表明に対する代表質問はセレモニー色が濃く、論戦が繰り広げられるのは、予算委だ。民主党側が示す閉会中の短期開催案など論外。それは審議拒否に等しい。
▼早くも使用注意扱いの組閣記念写真
野党による追及必至の不適格大臣は、鉢呂一人ではないのだ。
【“無知無能”防衛相の悪夢】
野田内閣の“辞任レース”で先頭を走っていたのは、山岡賢次だった。早々にマルチ企業・団体から250万を超す献金が表面化するなど悪名通りの毒々しいデビューも飾った。
ダークホースの鉢呂が颯爽と抜き去ったのは意外だったが、野党陣営や一部週刊誌が狙いを定めているのは、やはり山岡だ。革マル派浸透労組との親密な関係など、掘り起こす材料が溢れている。
▼被害集会での失言も発覚9月4日(産経)
この改名マルチと共に、早急に排除しなければならないのが、防衛相の一川保夫だ。就任直前の異様な発言は、野党だけではなく、識者からも強い批判が噴出している。
「安全保障は素人だが、これが本当のシビリアンコントロールだ」
瞬間更迭レベルの発言である。シビリアンコントロールは、文民が最終決定権と責任を持ち、軍事組織を統括するものだが、その前提となるものが重要なのだ。
▼栄誉礼を受ける一川保夫9月5日(産経)
軍を統制する文官には、高度な軍事知識が要求される。知識がなければ、軍側の方針や主張を丸呑みするリスクが生じてしまう…それが欧州で育まれたシビリアンコントロールという概念の大前提である。
内局が暴走する可能性は微塵もないが、一般論として、統制するシビリアンが素人であることが最も危険なのだ。さらに一川の釈明の言葉も意味不明だった。
「素人というのは国民目線でやりたいという意味だ。国民目線で国民の皆さんが安心できるような安全保障政策が大事だと思っている」
▼防衛省で会見する一川保夫9月5日(産経)
国民の不安を解消するには、周辺の敵性国家を凌ぐ圧倒的な防衛能力が必要だ。一川の言う「安心できる」が、それに該当するようには思えない。こんな
国防空白が続けば、列島各地が“死の町”と化す。
募るのは不安ばかりだ。実際、このド素人大臣の誕生に合わせ、我が国周辺では、今までにない事態が頻発している。
【ロ軍の連続挑発に特アが笑う】
「過去最大の規模だ」
防衛省幹部も、露骨な挑発行為に驚きを隠せなかった。9月9日午後4時過ぎ、ロシア海軍のグリシャV級小型フリゲート艦3隻とアルタイ級補給艦の計4隻が宗谷海峡を通過した。
▼グリシャV級小型フリゲート艦9日(防衛省)
その数時間後には、ミサイル巡洋艦や戦車揚陸艦など20隻が宗谷海峡を越えて千島沖の海域に向かった。潜水艦が同時航行していたことも確実。これまで例のない大規模なロシア艦隊の出現だった。
24隻ものロシア海軍艦艇が、まとまって海峡を通過したことに意味が込められている。同じ演習海域に向かうにしても順次通過すれば、移動に過ぎないが、今回は明確に艦隊として行動したのだ。
▼アリゲーターⅣ級戦車揚陸艦9日(防衛省)
一川は、その意図が理解できなかったのか、ノーリアクションだった。いきなりの防衛無策である。ロシアは、前日の8日にも挑発的な軍事行動に出ていた。
▼空中給油受けるTU-95(統幕監部)
8日早朝、ロシア空軍の長距離戦略爆撃機TU(ツポレフ)-95が2機、対馬海峡付近の我が国領空に接近。空自の戦闘機がスクランブル発進して追尾を開始した。
情報収集機ではなく爆撃機の接近だ。TU-95は、沖縄本島の南から列島を北上し、空中給油を受けながら宗谷海峡上空を抜け、日本海を南下。我が国を一周し、約19時間も飛行を続けた。
▼TU-95の列島1週飛行経路(統幕監部)
玄葉外相は9日、ラブロフ露外相との電話会談で自制を求めたが、その答えがロシア艦隊の挑発航行だったのだ。完全に舐められている。国防に加え、外交面でも野田政権の脆さが露呈した瞬間だった。
この対ロシア無能外交・防衛無策は、特ア三国にも確認されてしまった。隙に乗じる非道国家群だ。必ず挑発行動に出る。次は南西諸島方面が危うい。
現在、我が国は政権与党が自ら、深刻な国防上の危機を招き入れようとしているのだ。そこに一刻の猶予もない。
〆
最後まで読んで頂き有り難うございます
クリック1つが敵に浴びせる銃弾1発となります
↓

参照:
統合幕僚監部HP9月8日『ロシア機の日本海及び太平洋における飛行について(PDF)』
参考記事:
■産経新聞9月10日『鉢呂氏に被災者「人間失格だ」』
■時事通信9月11日『「死の町」しか思い浮かばず=辞任会見で反省-鉢呂経産相』
■時事通信9月10日『歯切れ悪いやりとりに終始=辞任理由、曖昧なまま-鉢呂経産相』
■読売新聞9月10日『「謝罪決着」困難…首相、経産相に自ら引導?』
■時事通信9月10日『ロシア艦艇さらに20隻通過=宗谷海峡、戦車揚陸艦も-防衛省』
■産経新聞9月10日『ロシア艦艇4隻が宗谷海峡通過 周辺に20隻も次々に… 日本の外交姿勢を瀬踏みか』
■産経新聞9月10日『ロシア爆撃機が「日本1周」 首相訪問時に福島沖も飛行 前代未聞の露骨な挑発』
「一生懸命、頑張っていきたいと思います」
9月10日正午過ぎ、報道陣の前に姿を現した鉢呂吉雄は、そう言い切った。続投宣言である。ところが事態は急転、約6時間後には辞表を提出し、受理された。
2年間の民主党政権下で大臣の辞任・罷免は7人目となる。福島瑞穂を含めると7人中4人が旧社会党出身の議員。松本龍を筆頭に、元から大臣になる力量も見識もない議員を入閣させた結果だ。
▼辞任会見を終えた鉢呂吉雄9月10日(AFP)
就任から僅か9日…答弁時間は計ゼロ秒、国会の雛壇に座ることすらなかった。お粗末なスピード辞任劇だったが、前代未聞の事態でもある。本人が、問題となった発言を覚えていないと訴えているのだ
「一つ一つに定かな記憶があるわけではない」「そういう発言をしたと確信を持っていない」
10日夜に開かれた辞任会見でも、鉢呂は言葉を濁し続け、最後まで口を割らなかった。記憶が朧げな発言に対して責任を取るという矛盾した行動だ。
▼民主党の経産相は泣くのが仕事10日(AFP)
辞任会見に出席した一部の記者は発言内容を正確に把握している。問題発言があった8日深夜のオフレコ懇には、経産省クラブ所属の記者10人前後が参加。非公開が前提だが、全員が記録を取っている。
その中で鉢呂と直接接触したのは、毎日新聞の経産省担当記者だった。発言内容は報道機関によって微妙な差があるが、毎日新聞は、こう伝えていた。
「(記者に突然、服をなすりつけてきて)放射能をつけたぞ。色々回ったけど、除染をしないと始まらないな」
参照:毎日新聞9月10日『鉢呂経産相:8日夜の報道陣とのやりとりと9日夜の主な説明内容』
▼鉢呂と野田の福島視察9月8日(ロイター)
当事者だった記者「服をなすり付けて来た」と説明している点が重要だ。往生際悪く、鉢呂が繰り返し嘘を付いていることが判る。辞任会見では、こう説明していた。
「防災服をすり寄せたことはなかったと思う。こすりつけるということはなく、一歩、動作的な形であったということだ」
ダッシュで逃亡した鉢呂が国会で矢面に立つシーンはないが、嘘と矛盾にまみれた辞任劇は、新政権を圧迫する鍵になる。
【事実上の更迭…逆風恐れ大臣瞬殺】
「揚げ足取りで国会がストップするようなことになってほしくない」
福島出身の民主党・山口和之議員からは鉢呂の「死の町」発言を容認する声も上がった。民主党執行部も逃げ切れると判断していたが、続く「放射能つける」発言の発覚で雲行きが怪しくなった。
▼続投宣言する鉢呂吉雄9月10日(FNN)
それでも政権中枢は、厳重注意レベルで事態を終息させる算段で、10日昼の鉢呂の“続投宣言”は、官邸の意向を素直に反映していたのだ。ダブルの問題発言を深刻に捉えていない証拠である。
しかし、野党側が参院での問責決議案提出の構えを鮮明にしたことで、状況は一変。ここで少しでも守る姿勢を示せば、新政権は国会冒頭から立ち往生するのは確実だった。
▼福島第1を視察する2人9月8日(ロイター)
鉢呂の辞任は、事実上の更迭。政権運営の為に野田佳彦が人事権を振るったのだ。それだけに今後、首相には任命責任が厳しく問われることとなる。
「関係閣僚から不適切な言動があった」
野田佳彦は11日、初めてコメントしたが、「不適切な言動」が何を示すのか不明だ。「放射能」発言について鉢呂自身は、記憶が不確かだと明言していた。
▼主要閣僚不在の閣議に臨む9月11日(時事)
10日に官邸を訪れた際、鉢呂は首相に対しても同様の説明をしていなければ、辻褄が合わなくなる。野田は“不確かな”失言を理由に辞表を受理したのか…
先立つ「死の町」発言に関して、野田は9日の段階で「不穏当だ」と批判していたが、鉢呂を官邸に呼びつけることはなかった。更迭の理由は、あくまでも「一連の発言」だ。
▼官邸を訪れた鉢呂吉雄9月10日(産経)
首相には、鉢呂退場劇の経緯を説明する責任がある。この期に及んで臨時国会のスピード“店仕舞い”など決して許されない。
【還幸直後に認証式強行の不敬】
官邸サイドは、11日中に後任の経産相を内定するとしていたが、名前が浮上することはなかった。人事のキーマンは輿石東だ。党側との調整で難航したと考えられる。
それでも13日の臨時国会召集までに後釜を据え置く方針に変わりはない。言語道断である。取り急ぎ12日中に皇居での認証式を終えようとしているのだ。
▼認証式に紫着用の不敬女も9月2日(AP通信)
今上陛下におかれては、微生物学の国際会議記念式典などにご臨席される為、9月9日より北海道内をご巡幸されている。ご予定は3泊4日。還幸されるのは、12日の夕刻となる。
皇居内とは言え、還幸直後の認証式はハードスケジュールだ。お休みになられる貴重な時間が、民主党政権の身勝手な都合で奪われてしまった。いきなりの不敬。万死に値する。
▼微生物学国際会議の式典に御臨席9日(読売)
臨時国会召集の詔書が発せられたのは9月9日。北海道ご巡幸が遥か以前から決まっていた中、宮内庁は還幸翌日の召集という過密な予定を組んだのだ。そのご好意を承知で野田は認証式強行を図っている。
陛下の体調を慮り、認証式を先延ばしにすべきである。主要閣僚が空席のまま、所信表明演説が行われるという異例の事態になるが、内閣の不手際が原因。自業自得だ。
▼官邸入りした野田佳彦9月11日(時事)
さらに民主党側は、臨時国会を4日間で強引に閉じることも画策。慣例として所信表明・代表質問に次ぎ、衆参で予算委員会が開かれる。ところが、野田政権はその慣例を堂々と破ろうとしている。
所信表明に対する代表質問はセレモニー色が濃く、論戦が繰り広げられるのは、予算委だ。民主党側が示す閉会中の短期開催案など論外。それは審議拒否に等しい。
▼早くも使用注意扱いの組閣記念写真
野党による追及必至の不適格大臣は、鉢呂一人ではないのだ。
【“無知無能”防衛相の悪夢】
野田内閣の“辞任レース”で先頭を走っていたのは、山岡賢次だった。早々にマルチ企業・団体から250万を超す献金が表面化するなど悪名通りの毒々しいデビューも飾った。
ダークホースの鉢呂が颯爽と抜き去ったのは意外だったが、野党陣営や一部週刊誌が狙いを定めているのは、やはり山岡だ。革マル派浸透労組との親密な関係など、掘り起こす材料が溢れている。
▼被害集会での失言も発覚9月4日(産経)
この改名マルチと共に、早急に排除しなければならないのが、防衛相の一川保夫だ。就任直前の異様な発言は、野党だけではなく、識者からも強い批判が噴出している。
「安全保障は素人だが、これが本当のシビリアンコントロールだ」
瞬間更迭レベルの発言である。シビリアンコントロールは、文民が最終決定権と責任を持ち、軍事組織を統括するものだが、その前提となるものが重要なのだ。
▼栄誉礼を受ける一川保夫9月5日(産経)
軍を統制する文官には、高度な軍事知識が要求される。知識がなければ、軍側の方針や主張を丸呑みするリスクが生じてしまう…それが欧州で育まれたシビリアンコントロールという概念の大前提である。
内局が暴走する可能性は微塵もないが、一般論として、統制するシビリアンが素人であることが最も危険なのだ。さらに一川の釈明の言葉も意味不明だった。
「素人というのは国民目線でやりたいという意味だ。国民目線で国民の皆さんが安心できるような安全保障政策が大事だと思っている」
▼防衛省で会見する一川保夫9月5日(産経)
国民の不安を解消するには、周辺の敵性国家を凌ぐ圧倒的な防衛能力が必要だ。一川の言う「安心できる」が、それに該当するようには思えない。こんな
国防空白が続けば、列島各地が“死の町”と化す。
募るのは不安ばかりだ。実際、このド素人大臣の誕生に合わせ、我が国周辺では、今までにない事態が頻発している。
【ロ軍の連続挑発に特アが笑う】
「過去最大の規模だ」
防衛省幹部も、露骨な挑発行為に驚きを隠せなかった。9月9日午後4時過ぎ、ロシア海軍のグリシャV級小型フリゲート艦3隻とアルタイ級補給艦の計4隻が宗谷海峡を通過した。
▼グリシャV級小型フリゲート艦9日(防衛省)
その数時間後には、ミサイル巡洋艦や戦車揚陸艦など20隻が宗谷海峡を越えて千島沖の海域に向かった。潜水艦が同時航行していたことも確実。これまで例のない大規模なロシア艦隊の出現だった。
24隻ものロシア海軍艦艇が、まとまって海峡を通過したことに意味が込められている。同じ演習海域に向かうにしても順次通過すれば、移動に過ぎないが、今回は明確に艦隊として行動したのだ。
▼アリゲーターⅣ級戦車揚陸艦9日(防衛省)
一川は、その意図が理解できなかったのか、ノーリアクションだった。いきなりの防衛無策である。ロシアは、前日の8日にも挑発的な軍事行動に出ていた。
▼空中給油受けるTU-95(統幕監部)
8日早朝、ロシア空軍の長距離戦略爆撃機TU(ツポレフ)-95が2機、対馬海峡付近の我が国領空に接近。空自の戦闘機がスクランブル発進して追尾を開始した。
情報収集機ではなく爆撃機の接近だ。TU-95は、沖縄本島の南から列島を北上し、空中給油を受けながら宗谷海峡上空を抜け、日本海を南下。我が国を一周し、約19時間も飛行を続けた。
▼TU-95の列島1週飛行経路(統幕監部)
玄葉外相は9日、ラブロフ露外相との電話会談で自制を求めたが、その答えがロシア艦隊の挑発航行だったのだ。完全に舐められている。国防に加え、外交面でも野田政権の脆さが露呈した瞬間だった。
この対ロシア無能外交・防衛無策は、特ア三国にも確認されてしまった。隙に乗じる非道国家群だ。必ず挑発行動に出る。次は南西諸島方面が危うい。
現在、我が国は政権与党が自ら、深刻な国防上の危機を招き入れようとしているのだ。そこに一刻の猶予もない。
〆
最後まで読んで頂き有り難うございます
クリック1つが敵に浴びせる銃弾1発となります
↓

参照:
統合幕僚監部HP9月8日『ロシア機の日本海及び太平洋における飛行について(PDF)』
参考記事:
■産経新聞9月10日『鉢呂氏に被災者「人間失格だ」』
■時事通信9月11日『「死の町」しか思い浮かばず=辞任会見で反省-鉢呂経産相』
■時事通信9月10日『歯切れ悪いやりとりに終始=辞任理由、曖昧なまま-鉢呂経産相』
■読売新聞9月10日『「謝罪決着」困難…首相、経産相に自ら引導?』
■時事通信9月10日『ロシア艦艇さらに20隻通過=宗谷海峡、戦車揚陸艦も-防衛省』
■産経新聞9月10日『ロシア艦艇4隻が宗谷海峡通過 周辺に20隻も次々に… 日本の外交姿勢を瀬踏みか』
■産経新聞9月10日『ロシア爆撃機が「日本1周」 首相訪問時に福島沖も飛行 前代未聞の露骨な挑発』
この記事へのコメント
どいつもこいつも大臣の職務なんぞそっちのけで、大臣の椅子を射止めた喜びのあまり唯々ハシャイでいるだけ。鉢呂に限らずこの先も罷免・更迭が相次ぐのでは?その度に陛下のご負担が増えると思うと…嗚呼。
右翼の街宣車費は暴力団からもらっているんでしょうか?。
島田紳助さんを脅した時のこぼれ話もお願いします。
それから写真を手間かけて細工しているって事は、
スポンサーがいるはずで、暴力団がバックにいるんでしょうか。
長崎県の公立高校の中国への修学旅行を中止するように電凸・メールお願い。
長崎県教委高校教育班 095-824-1111
FAX 095-824-5965
ご意見・ご提案 pref.nagasaki.jp/edu/form/index
野田も朝鮮飲みだった。
http://mamorenihon.wordpress.com/
>笑いコンブメルトダウン
「竹島は日本の領土」と書いてある「右翼」の街宣車はありません。右翼なら竹島は当然日本国の領土です。故に韓国を敵国と見做すのは当然なのに「韓日友好」などと車体に書いて軍歌を大音量で鳴らして顰蹙を買う。もうお分かりでしょうね。フジテレビ前のデモでは発音が明らかに日本人ではない「右翼の街宣車」がいたそうです。
長崎県公立高校の中国への修学旅行を中止す
るよう電凸・メールお願い。
長崎県教委高校 095-824-1111
FAX 095-824-5965
E-mail s40120@pref.nagasaki.lg.jp
意見
https://www.pref.nagasaki.jp/edu/form/index3.html
泥鰌は重大案件を遠ざけているがそれではすまない。
今の政治情勢は専門家でも手が出せない状況だ。
全ての政治の分野で大問題が発生しているのだ。これは戦後のつけが表面化した。
マスコミは問題を国民に明示し、正面から報道し論じなければならない。
国防をするのか、しないのか、である。
するのなら軍隊である。エセ自衛隊は即廃止する。恥ずかしい、国民だましだ。
駿河山人
http://pub.ne.jp/surugasankei/
【国旗の重さ】9.19 フジテレビを糾弾する国民行動・第二弾[桜H23/9/20]
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=xMFCLT5csEI