平壌に取り残された男…共同通信の“大ヒット”

中共が軍事同盟を保ったまま第七章42条で譲ることはないだろう。NYを舞台にした表の交渉が進む一方で、ブッシュは注目の演説で横田早紀江さんとの面会について語った。対する北朝鮮のNO.2が口にした意外な言葉とは…そしてアノ国賊が本当に平壌に取り残されていた。
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【交渉の表舞台で最終決戦】

国士・大島賢三大使の活躍は続いている。米国が提示していた原案に、日本側は更なる追加制裁を加えるよう求め、修正案が誕生している。現在、安保理で討議されているのは原案でなく、日本の主張を盛り込んだ「再修正案」である。

▼大量破壊兵器に関わる人物の入国・通過禁止

この一点は明らかになっているが、日本の追加案に盛り込まれていた制裁条項がどこまで採用されたか不明だ。

▼北朝鮮高官の海外渡航禁止
▼北朝鮮船舶の入港禁止
▼北朝鮮航空機の乗り入れ禁止
▼北朝鮮全産品の輸入禁止

日本側が求めているこうした4項目などが最終的に盛り込まれるかどうかは、全く分からない。
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ただ、日本がこれほど強気で臨み、P5(五常任理事国)を相手に堂々渡り合っている事実には驚きを禁じ得ない。

【中共が折れたら大転換】

国連安保理でのチャプター7(国連憲章第七章)を巡る駆け引きは落としどころが既に決まっているように想像できる。

昨日のエントリでは42条の扱いについて中共が難色を示していることを記したが、マスコミの受け売りで曖昧な表現を用いてしまった。

「武力行使に道を開くもの」…ではそのままだ。

実際には42条は「武力行使を目指すもの」だ。

つまり決議案提示国の真の意図を明かすものである。

この真意から考えると、中共が安保理の場で42条を含む決議案を認めることは「容認」では済まされない。
「積極的な武力行使を求める」というメッセージを北朝鮮に与えることと同義だ。
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軍事同盟国が、この条文を呑むことはまずあり得ない。折れたとしたら大事だろう。

一方の米国も、その口調はまだ手緩いようだ。

【金正日注目の米大統領演説】

日本時間の12日未明、ホワイトハウスの中庭にブッシュ大統領が姿を現した。

北朝鮮の核実験発表後、初めての演説である。9日の声明に続き、メディアが注目した演説だった。
予想通りブッシュは安保理の動きを睨んで「北の体制に確実に深刻な打撃が出るよう協力したい」などと発言し、金正日を罵った。

そして演説の後半で突然、横田早紀江さんと4月に面会した際の印象を語り出したのだ。
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「私にとって最も意義深い瞬間のひとつが、娘さんを北朝鮮によって誘拐された日本の母親と語り合った時でした」

「非常に悲しい話だった。あの話を聞けば、みんなも悲しむはずだ」

「それこそがあの体制の本質だ」

ブッシュが北朝鮮の人権抑圧を指弾する文脈で飛び出したものだが、この日の演説の性格を考えると、その意味は大きい。

安倍首相は追加制裁の中に「拉致事件」を盛り込もうと努めていた。
それは果たせなかったもののブッシュは好意的に受け止め、演説に盛り込んだのかも知れない。
繰り返すが、この演説で「拉致問題」に関する言葉が発せられた意味は大きい。

なぜなら核実験強行後、金正日は震える思いで、このブッシュの初演説を待っていたからだ。

その北朝鮮側からも瞠目する発言が飛び出した。

【怯えた金永南と取り残された男】

発言を吟味する前に、あの国賊を嗤おう。

一部で伝えられるように、北朝鮮が8日に核実験を強行した時、平壌には共同通信社長の石川聡が招かれていた。

前日の7日に空路で平壌に入り幹部らの歓迎を受けている。ネット上では痛烈に非難されていたが、一般紙の読者にはそうした事実を知らない人が多いだろう。

世界中の非難が北朝鮮に集中していた正にその日その夜、石川聡は平壌で歓迎レセプションの席で超高級料理に舌鼓を打っていたのだ。それは100%想像だが、2日目の歓迎パーティーや大宴会がなかったことは、まずアノ国で100%あり得ない。

国賊である。指弾されてしかるべきだ。

と同時に、石川聡はどんな交通手段で帰って来るのか不思議だった。陸路、海路はない。あり得るのは週2便の高麗航空の北京~平壌便だ。それも中共側がストップさせた可能性がある。石川聡は平壌に取り残されているのでは…?

(画像は国内某所:赤ネクタイが石川)
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本当に取り残されていた。

11日に共同通信の石川聡が北朝鮮の序列2位である金永南と会見し、その映像が我が国にも配信された。11日夜には電送され、複数のテレビ局が映像を垂れ流した。

また12日配信の記事で共同通信の石川聡の平壌滞在は最低でも4泊5日であることが判明した。
ご丁寧に記事に名前が入っていたのだ。
       (キャプ画像↓)
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メディアの幹部が、それほど長い日数をただ1国の滞在に割くことは異常だ。一般企業でも同様だろう。一時的に取り残されたと断定する。

帰ってこなくて良い。

共同通信は、金永南の主張をそのまま伝えたのだ。金正日のスピーカーを務めたに等しい。愚かしい限りだ。

それでも映像は一部、ありのままを映し出す。

この日の金永南の口ぶりはいつになく弱々しく、目虚ろで、非常にオドオドしたものだった。かつてASEAN拡大外相会議などで、勇ましく北朝鮮の主張を述べる姿とはまったく印象が異なっていた。
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そして12日、金永南インタビューの記事が一日遅れで各紙に配信された。その中で、なんと金永南は一転し、拉致問題に対し柔軟な姿勢を示したのだ。

****************
また、平壌宣言履行には「それぞれの条項について尊重する基本的な姿勢と立場を堅持することが必要」とした上で、「これは宣言に言及された内容と、実際に日本で論議されている拉致問題などを念頭に置いての発言だ」とも述べた。拉致問題で何らかの打開を図る必要があるとの認識を抱いていることを示唆したとみられる。
*******引用おわり****

これまで北朝鮮当局は、「拉致問題は解決済み」と強弁し、7月の金英男ヤラセ会見でも頑な姿勢を貫いてきた。

さて、どう見るか…

北朝鮮が今になって方向転換した、と喜ぶのは早計だが、なぜこの時期に拉致問題への強硬姿勢を取り下げたのか?

我が国の国民や安倍首相を牽制しただけなのか、実に理解に苦しむ。

加えて、金永南のおびえた表情と態度。

この数年間、北朝鮮の態度は一貫していた。

国際的な非難を浴びた時こそ、恫喝で返し、威嚇してきたのだ。金永南の応対は怪し過ぎる。
もしかしたら、体制内に変化の兆しが見えているのかも知れない。

金正日は“健在”なのか?  
                                  
                                             〆

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