独裁者の果たし状…核の牙には敵基地攻撃で応える

金正日が切り札をきると同時に半島は全軍警戒のレッドアラートに突入した。米軍の力を借りないとすれば、わが国に残された生存手段は恫喝に屈するか、核保有かだ。だが次に来る恐怖は北のミサイル発射基地での不穏な動きだろう。核弾頭付きの牙が列島に向けられた時、我々は何を選択するのか。
画像

【大島大使を国士と認定する】

国連安保理は北朝鮮の核実験発表を受けて日本時間の9日深夜、緊急協議に入った。

3日の「警告」を受けて招集された協議では議長国である日本が起草した原案が採用され、報道声明より一段強い議長声明が採択された。声明を取りまとめた大島賢三国連大使の尽力を絶賛したい。
勝手ながら「国士」の称号を贈る。
画像

一方、議長声明採択の背後で中共と北朝鮮が激突し、その末、北朝鮮が早期の核実験強行に踏み切るとの報道があった。

日本時間9日午後1時付でCNNが報じたものだ。記事は翻訳のタイムラグで実験強行を踏まえていない。

■北朝鮮高官に近い消息筋は、中共の王光亜国連大使の発言に怒り、核実験を前倒しする恐れがあると語った…

■王光亜は「彼ら(北朝鮮)を守る国は、世界になくなるだろう」と発言。

■北朝鮮軍部がこの発言に激怒。中共の後ろ盾は要らないと金正日に核実験の前倒しを要請した…

このエピソードには三つの意味が含まれている。

ひとつは、先の声明取りまとめでナゼ中共が突然折れたのか、その謎の一端が分かること。
画像

更に、中共軍と朝鮮人民軍の対立が決定的になった可能性があることだ。甘い観測は禁物だが…

そして重要なのは、金正日が軍部に押し切られた可能性があることだ。
テポドン2発射の際にも、金正日と軍幹部との間に軋轢が生じていたという情報もあった。

米国は少しでも機嫌を損ねると爆撃機を他国の上空に仕向ける。その米国が北朝鮮に対して煮え切らない態度を示していたのは、中共との軍事同盟が結ばれていた為だった。
もう一つ、北朝鮮の軍がイラクとは比較にならないほど強い為でもある。

中朝の絆が完全に断ち切られた瞬間、米軍は地上軍派遣を視野に入れた作戦準備に進むだろう。

【核実験規模めぐり情報錯綜】

韓国からの特異な初期情報が、メディアのみならず安保理までも混乱に陥れている。

韓国地質資源研究院は核実験規模について最大M3・7
爆破規模はTNT火薬で800トン級と発表。

日本の気象庁はM4・9

米国地質調査所はM4・2

最大で3キロトン程度とする研究者もいるが、現場が坑道に似た横穴だったと想定されることもあって、数値の特定作業は困難を極めているようだ。

更にロシアからの情報も入り、現在、400トンから15キロトンまで諸説が乱れ飛ぶ状態になっている。

韓国情報の800トン級であれば、核実験成功とは言えないそうだ。通常は10キロトン相当が核実験の目安だと専門家は疑問を呈している。北朝鮮がモデルとするパキスタンの核実験規模は10キロトン前後だった。

また実験場所がテポドン2の発射施設から35~40キロと近く、不自然との説も浮上している。実験場所はいずれも変わらず、半島北東部の咸鏡北道花台郡舞水端里だ。
画像

   (テポドン基地から西36km地点)

こうした些末に見える計測差が、安保理の温度差にダイレクトに繋がる可能性もある。わが国の売国奴はこれまでにも北朝鮮の核技術力を過小評価し続けてきた。同じように今回も核実験に疑問符を付けて、安全保障をテーマにした論争に水を差す可能性が捨てきれない。

【赤い核が誕生した日】

確定した事実は、10月9日をもって北朝鮮は名実共に世界で8番目の核保有宣言国となったことだ。

これでアジア地域では4カ国が核保有国となり、うち2カ国が危険な独裁政権だ。
いわゆる“赤い核”である。

かつて我が国の反核団体は論争から大分裂した。
代々木系(日本共産党)が「ソ連の核は平和の核だ」と主張したのが原因だった。
記憶に誤りがなければ『原水禁』が旧社会党系で、『原水協』が代々木系だ。

「平和の核兵器」という概念は噴飯ものだが、他人を笑えない面もある。というのも民主国家と共産国家の核には性格上の違いがあると考えるからだ。
いずれも人類が扱いきれない危険なシロモノだが、独裁政府は常に戦争での敗北は自らの死に直結していると理解している。

その為に、最終手段として民主国家よりも核を実際に使用する可能性が高いのではないか?

大物亡命者の黄長ヨプ氏によれば、金正日はかつて「自分の終わりが世界の終わりだ」と語ったと言う。

最期を前にしたら迷わずに核のボタンを押せる人物だ。

最も危険な“赤い核”がわが国の隣で産声をあげたことになる。

【残された対抗手段】

いったん核を持ったら、それを後戻りして取り上げる国際プログラムはない。10/6のエントリで日本の選択肢は3つあるとした。

1)北の恫喝に屈する
2)核武装宣言
3)米軍に攻撃を依頼

日本核武装しか道はないと訴えたのだが、まず、列島が直面する危機としては前段階がある。

次に、北朝鮮国内の弾道ミサイル発射基地で不穏な動きが見られた場合だ。
ノドンやテポドンの脅威に晒され、日本中がパニックに陥ることは間違いない。

弾頭部に搭載されているのがプルトニウム型爆弾ではないと誰が言い切れるのか?さらに、それが単なる脅しだと誰が断言できるのか。

その時、敵基地攻撃は現実論として語られることになろう。限られた時間しかないとしたら、現時点で「敵基地攻撃論」を提起するより他ない。これは自主憲法の制定を待たなくとも、自衛権の行使として可能だ。

ところが7月のミサイル乱射の際、額賀防衛庁長官の発言に対してかなり生理的な反発があがった。中には先制攻撃と故意に誤解して、長官らを非難する声も出ていた。

今度は、どうか?

「敵基地攻撃論」を非難する輩が、他の有効な手段を提示してくれるのか。今に及んでも「対話」が重要などと寝ぼけた発言を繰り返すのか…

想定される作戦行動としてイメージ出来るのが「バビロン作戦」だ。

【北にバビロン作戦を】

1981年、イスラエル空軍のF15戦闘機はイラク領空に侵入。仏の技術供与で稼働を目指していたオシラク原子炉を破壊した。

世に言うバビロン作戦だ。

これは敵基地攻撃の概念から逸脱する先制攻撃にあたり、国際法上の自衛とは認められない。

だが、わが国が自衛権の発動で北朝鮮のミサイル基地を叩くと同時に、米軍は北朝鮮国内の核関連施設を軒並み破壊することになるだろう。これをもって第二次朝鮮戦争が開始されるか、否か。
鍵は、朝鮮人民軍の38度戦突破から始まる地上部隊と多連奏ミサイルのソウル攻撃があるか、ないかだ。

統制権委譲の問題とは別に、米韓の軍中枢はすでに最悪のケースを想定して軍事オプションの策定をより具体的に進めているだろう。空自もまた、複数のシミュレートに入っているのは確実だ。
画像

「敵基地攻撃論」を提起して、世論の動向を探る作業は、もしかしたら遅過ぎるかも知れない。だが、3ヵ月前の幼稚なアレルギー反応を目にした時、少なくともわが国が自衛権の範囲で、何が可能で、何が不可能か、国民全体が考えるべきではないか。

言葉だけの平和を掲げる者が、理想論で国防を語る時代はとっくに去ったのだ。

そして目前にある軍事的脅威に対して性善説で対処することは最早、許されない。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

ソーコム
2008年05月10日 03:34
はじめまして、いつも皆さんの深い知識に感心して、自分の浅学に役立ててます。日本の核兵器保持についての考えですが、例えば中共と 海域、離島において紛争(と言っても1、2コ護衛艦隊と、攻撃空母艦隊との大会戦に発展?)が発生しても、通常兵器の範囲なら我が自衛隊は文句なく勝てるでしょう。ただ重要な事は、そこまでの事なら相手は相当な覚悟と目的があるんです。彼ら(体制)には、西側の戦争ドクトリンは当てはまりません。どういう事かと言えば、通常兵器による戦争と戦術、戦域、全面核戦争に明確な線引きが存在しないからです。最も効果的で最も必要なら、迷わず都市核攻撃を選びます。
それはどういう意味合いを持つか?彼らの守るべき物は、自国民の命と財産では無く、ただ体制のみ!例え我がICBMが数機、4、5の都市を破壊しても列島に生存者は皆無という事になってしまうでしょう。
彼らは生き残るでしょう。
戦域で優位になった時列島の未来は自分達に関係無く決まってしまう可能性も有ります。アメリカが日本を見捨てる事は無いでしょう、何故なら中共は西側の敵(贔屓目に潜在的でも)世界中のスタンダードです。日本を失ったら米軍のアジア、

この記事へのトラックバック

  • louis vuitton outlet

    Excerpt: 独裁者の果たし状…核の牙には敵基地攻撃で応える 東アジア黙示録  /ウェブリブログ,??????????????????????????????????????????????????????????.. Weblog: louis vuitton outlet racked: 2013-11-09 22:06