|
平壌市内に戦車が出現…クーデター説が錯綜した前日にはステルス機の群れが極東に飛来していた。米国が描く対北軍事シナリオの序幕は「外科的攻撃」だ。それは金正日の終末の時刻となる。 人類の滅亡まであと5分… 1月17日に終末時計の針が2分進めら、現在は11時55分となった。この終末時計は米国の科学誌が管理する概念上の時計で、ちょうど60年前から公表が始まった。 核戦争による地球滅亡を零時として、核の脅威を具体的に訴えているものだ。零時とは即ち、人類が時間を失うことを意味する。 最も零時に近づいたのは米ソが水爆実験を行った1953年の「残り2分」だった。逆に最も終末から遠のいたのが冷戦終焉の「残り17分」で、91年。 その後、印パ核実験で「残り9分」 911テロで「残り7分」となっていた。 今回、針が2分進められたのは、イランの核問題や地球温暖化も理由にあげられるが、10月の北朝鮮核実験の影響が大きい。 金正日という一人の男が時計の針を1分50秒程度進めたとも言えよう。北朝鮮が誇る独裁者は、着実に人類を瀬戸際に追い詰めている…物理学者はそう判断したのだ。 逆さまの見方をすれば、金正日を排除・無力化すれば、終末時計の針を零時から遠ざけることが出来るだろう。 【米国が発信する2つのシグナル】 電撃的に行われたベルリン会談で、米朝の歩み寄りが顕著になってきている。 「6ヵ国協議で進展を得る基礎ができた」 北京を訪れていた米国のヒル国務次官補は22日、こう自信をのぞかせ、中共が近く協議日程を発表するとの見方を示した。 米朝の交渉スケジュールは、金融交渉を含めて着実に進んでいるようだ。 バンコ・デルタ・アジア(=BDA)に対する金融制裁一部解除や、寧辺の実験用原子炉の稼働停止・IAEAの査察受け入れ案…などが真しやかに囁かれ始めた。 雪解けムードが演出されているようだ。 その一方、米・下院外交委でペリー元国防長官は18日、北朝鮮の原子炉空爆を視野に入れた強行発言をしている。 「稼働する前に原子炉を破壊するしかない」 ペリー元長官は、北朝鮮に核計画を放棄させるのは困難として、強制力を伴う外交を展開するよう主張した。 1718号決議で男気をみせたボルトン元国連大使も17日、都内で開かれた記者会見で、対北圧力の強化を訴えている。 ▽会見するボルトン元米国連大使(共同通信) 「(6ヵ国協議は)機能していない。修復できない程の完全な失敗だ」 ペリーもボルトンも、ホワイトハウスの住人ではないが、発言は世界を巡り、金正日の元に届くだろう。 米国は、硬軟とり混ぜた複数のシグナルを送って北朝鮮を揺さぶっている。 実際に、ベルリン会談を機嫌良く終わらせたヒル次官補が韓国・日本に訪れて調整に勤しんでいる頃、国連本部では北朝鮮の不正流用疑惑が突然、浮上した。 国連開発計画(=UNDP)による対北支援事業の資金が、金正日政権の為に組織的に悪用されたとの疑惑だ。 この疑惑はWSJ紙のスクープで、米国は数ヶ月前から対北支援金の流れに疑いを持ち、今後、追及を強める構えだという。 秘蔵の剣を抜いたかのようだ。 米国は常にマルチ対応で北朝鮮に臨んでいる…以前のエントリでそう指摘したが、米国は選択肢を自ら捨て去るような拙い外交はしない。 右手で握手しても、ポケットに忍ばせた左手には何かを隠し持っている。米国が軍事オプションを放棄することはないのだ。 2007年の現在、その中で一案として考えられるのが、サージカル・ストライク=外科的空爆である。 【新春恒例の反米イベントが揺れる】 1月7日、朝鮮中央通信は、米軍が北朝鮮に向けた模擬空襲訓練を強行したと非難した。 グアム島から発進したB-52戦略爆撃機と、韓国に展開する米第7空軍のF-16戦闘機などが合流し、北朝鮮の地上目標物を狙う訓練を行ったとしている。 現在も北朝鮮の公式サイトで、北の発狂ぶりを確認できるが、実際にそのような訓練が行われたどうかは定かではない。しかも場所は具体的に明示されていない。 ただし、模擬空襲訓練が実施されたとする日付に着目する。 空襲訓練が行われたとされるのは、1月5日だ。 その前日に平壌では朝から大規模な決起集会が行われていた。 ▽1月4日の10万人平壌集会 毎年、指導部の年頭社説を受けて開かれる年始集会だが、今年は10万人が動員され、金日成広場を埋め尽くした。 この平壌集会を皮切りにして、翌日からは北朝鮮各地で同様の集会が次々に開かれる。北ならではの新春イベントだ。 北朝鮮の報道を真に受ければ、米軍機は集会を威圧するかのように接近したことになる。平壌の近くにまで飛来することはあり得ないが、米軍機は平壌に迫るコースに機首を向けていた可能性もある。 ▽平壌集会に動員された市民:4日 こう想像するのは、集会の約1週間後に平壌で奇妙な動きが見られたからだ。 【戦車が平壌中心部を走り抜けた日】 1月12日午前 朝鮮人民軍の通信網を傍受している 米韓の情報当局者は、慌ただしい交信をキャッチ。米韓の軍本部に緊張が走った。 情報を総合すると、平壌の防衛司令部に所属する兵力・戦車が市内の中央にまで展開。加えて金正日をガードする護衛局や書記室の不穏な動きも確認した。 クーデターの可能性あり… 間もなく、この動きは訓練と判明し、緊張は解かれた。 しかし、タンクなどを市内中心部まで進行させる訓練は異例だった。これまで平壌の郊外で行われることはあったが、市内に戦車が展開するような訓練は近年なかったと言う。 しかも、今回の訓練は仮想状況に備えたものだと見られてる。 デイリーNKによれば、元軍幹部の脱北者は「金正日が敢えて平壌にまで軍を進出させて訓練を行ったのは予想外だ」と語っている。 彼は、こうも推測する。 「米軍の戦闘機増強で軍事的脅威が増し、金正日がいる平壌で対処能力を評価するための訓練だったのではないか」 ▽今年初め市内に設置された大看板 金正日は平壌奇襲のシナリオを恐れているように見える。ならば、5日の米軍機によるの模擬空襲訓練とは、やはり平壌に狙いを定めたものだったのかも知れない。 【ステルス編隊、極東に飛来す】 平壌中心部での訓練が挙行される前日、韓国の米軍基地には大きな動きがあった。 ナイトホークの群れが姿を見せたのだ。 在韓米軍司令部は11日、F-117ステルス戦闘爆撃機が群山(クンスン)基地に到着したと発表。 ▽参考画像:Nightwawk(F-117) その規模は一個大隊で15機から20機と見られている。もちろん表向きは合同訓練に参加する為だが、北朝鮮にとっては脅威に他ならない。 更に、2月10日には最新機F-22Aが沖縄・嘉手納基地に飛来する。しかも12機が配備される。米本土以外にラプターが配備されるのは初めてだ。 ▽参考画像:Raptor(F-22A) 北朝鮮の鼻先にステルス機が計30機以上。 これはどんな作戦を意図したものなのか? 大胆に予測すれば、ステルス機編隊こそ「サージカル・ストライク」を可能にさせるチームだ。 「サージカル・ストライク」とは、直訳すれば外科手術的攻撃である。限定空爆とは微妙に違い、それは「外科医が他の臓器を傷つけずに悪性腫瘍を取り除く手術」に似ている。 北朝鮮に巣食うガン細胞とは何か? これまでは明らかに「核関連施設」が悪性腫瘍とされてきた。 【切除すべき北朝鮮のガン細胞】 ペリー元国防長官は、相も変わらず北朝鮮の原子炉空爆を口にしているが、90年代とは大きく状況が異なっている。 北朝鮮は原子炉で誕生するプルトニウムの他に、高濃縮ウラン製造も進めているのだ。例え、原子炉を破壊しても、ウラン型核爆弾の製造施設は残される。 癌に例えると、腫瘍を切除しても転移する可能性は大だ。 寧辺の核関連施設への空爆は、ただ金正日を怒らせ、全面戦争に呼び込むものでしかない。日米朝韓を巻き込んだ死闘の始まりである。 作戦はもっと別だ。 北朝鮮に存在する悪性腫瘍とは、金正日という独裁者である。 ステルス編隊が破壊対象として打撃を加えるのは金正日だ。つまり、一撃必殺で将軍の居城を狙い、殺害する… 平壌奇襲はただ一人、金正日に狙いを定めたものである可能性が高い。 94年にクリントン政権が限定空爆を視野に入れた当時と現在との違いは、ある程度、平壌市内にある金正日の居場所が明らかになっていることだ。 「将軍の料理人」こと藤本健二氏の暴露談だけではない。側近だった黄長ヨプ氏の詳しい証言などから、複数の“逃げ場所”も判明している。 【刻々と進む金正日の終末時計】 もっともサージカル・ストライクで、金正日を瞬殺することは容易ではない。 イラク戦争の緒戦で米軍はサダムの頭上めがけ爆弾を投下したが、大失敗している。地下深くに到達するバンカー・バスター(GBU-28)を放ったものの、寸での差でサダムに逃げられたのだ。 ただし敵の独裁者に与えた恐怖感は絶大だったろう。それ以降、サダムは市井の民に化けて貧民街に身を潜めたとも言われる。指揮系統は見事に寸断されたのだ。 Shock and Awe=衝撃と畏怖 それを唯一人の男の頭上に浴びせるのだ。 第一撃で殺害できなくとも、米軍が「金正日のみの排除」を意図していると知らしめれば、朝鮮人民軍は動揺し、上層部には深い亀裂が生じるだろう。 クーデターを誘発する効果がある。それは中共にとっても受け入れ易いシナリオだ。悪性腫瘍の周囲にある臓器を傷つけなくて済む。 金正日は“外科医”が診断した癌細胞の核が自分であると知る必要がある。 そして、自分にとっての午前零時が刻々と近付いていること知らねばならない。分針が進むにつれ、自分に残された時間が少なくなっていると心得るべきだ。 終末時計は他方で、金正日の命運が尽きる時刻を指し示している。 〆 最後まで読んで頂き有り難うございます♪ クリック1つが敵に浴びせる銃弾1発 となります ↓ 参照: Bulletin of the Atomic Scientists誌の終末時計スケジュール |
| << 前記事(2007/01/22) | ブログのトップへ | 後記事(2007/01/24) >> |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
きょうのブログは実に痛快でした!! |
ごんべえ 2007/01/23 22:02 |
この考察はかなり正確であると愚考します。 |
マルコおいちゃん 2007/01/23 22:41 |
>ごんべえ様 |
アネモネ 2007/01/23 23:18 |
極東アジアの事だけを考えたら、北朝鮮金正日は、日本国にとって(ある意味に於いては)都合の良い存在です。彼(北朝鮮)が動けば動く程、馬鹿を晒し(実際、何でこいつ等こんなに頭悪いのだろう?と、びっくりしません?)結果として、日本国内の在日朝鮮人やサヨクの立場を貶めています。この国のチュチェ思想を信奉していた日教組の糞ぶりが、白日の下に晒されました。日米が適当に圧力をかけ続け、中韓に国力を削らせながら、陰で援助させれば良いのですよ。そうして(餓死などで)人口を減らさせれば良いのです。(ひでー!)他国に援助して貰わなければ、国家運営できない民族国家など、自然消滅すれば良いのです。自分達で体制をひっくり返せぬ民族(民衆)など、体制もろとも朽ち果てるしかないのです。本心を言えば、南北統一させて、朝鮮半島併合前に近い生活水準に戻してやりたいです。日本は、北の核を口実に武装強化すれば良いです。しかしそこに、イラン・アフマディネジャド大統領の存在があり、反米強硬派、ベネズエラ・チャベス大統領の存在があります。アメリカ合衆国の、「取り除きたい」と言う気持ちも良く判ります。 |
神谷晃良 2007/01/23 23:21 |
いやあ、このテーマには脱帽ですわ。応援クリック1人あたり10回くらいが丁度良いかも。ロック恩!ロック恩!見たいな。 |
JFS 2007/01/24 01:38 |
毎回素晴らしい論調で楽しみにしています。 |
ホイド 2007/01/24 12:13 |
目標は金一人ってとこですね。 |
駱駝 2007/01/24 14:48 |
>神谷晃良さま |
アネモネ 2007/01/24 21:46 |
金正日頭おかしい |
あああ 2011/05/20 16:55 |
Iツ知 not wrhtoy to be in the same forum. ROTFL |
Snow 2011/06/02 17:01 |
| << 前記事(2007/01/22) | ブログのトップへ | 後記事(2007/01/24) >> |